【スパイスカレーの頂点】「最たるインドカレー」のレシピより、じゃがいもonlyの万能サブジ

2022/05/09


【スパイスアンバサダー2022】の活動として、4~5月は様々なスパイスカレーのレシピを掲載しています。

最終回の今回は、「インドで最も普遍的なカレー」を改良した新レシピを記事にします。それはまさしく、

「スパイスカレーの頂点」

* * *

やっと見つけた。やっと分かった。

インドの長期旅行でずっとインドの料理を調査し続けて、そうしてやっと、最たるインドカレーはこれだ」と思えるカレーに出会いました。それはたった1度出会ったものではなく、いろんなお店で作られていた、インドの各地で人々に愛される汁カレーです。

これぞ最たるインドカレー!

料理名は、「サブジ」

サブジ

サブジ

上の写真のように、パロタ(薄パン)やプリ(膨らむ揚げパン)を注文すると無料で付帯してくる汁カレーです。この黄色い汁カレーはあまりに多くの場所で見かけるもの。

あるときハッとした。
分かりました。
「インドによくあるカレーがインドカレーの真髄なら、インドカレーの真髄レシピはこのサブジだ」、と。

そして旅の間はこれを食べるたびに調理人に作り方を聞き続けました。そうして -もちろん現地でも人により作り方には差異がありますが- いろんな人に聞いてレシピをまとめ(※)、帰国後も自分で実際に調理し、その結果、かなり満足のいく「これぞ最たるインドカレー」と思えるサブジの最強のレシピを完成させました。

※自分が美味しいと思った味と香りを出していたお店の話はより参考としました。

さらに、その本格レシピでは、黄色いエンドウマメという、日本のスーパーでは普通には見かけない豆を使うので、もっともっと多くの日本人が作れるようにしたいと思い、私は「黄色いエンドウマメを省いてじゃがいもonlyで作るレシピ」を作りました。具材の変更に合わせてスパイスの配合も変化した新レシピです。

サブジ

よいでしょー! このしゃぱしゃぱ感!
これがね、インドのどこに行っても存在する、そして食べて超美味しい感動のカレーなのです☆

heart『スパイスカレーの頂点♪ 「最たるインドカレー」のレシピより、じゃがいもonlyの万能サブジ♪』

材料(6~8人分):

玉ねぎ
1/2個
青唐辛子(※)
1本
じゃがいも
3~4個
サラダ油
大2
チューブにんにく
小1強
チューブ生姜
小1強
クミンパウダー
小1
コリアンダーパウダー
大2.5
ターメリックパウダー
小2
ブラックペパーパウダー
小1/3
900 mL
小1弱
ガラムマサラ
小1/2
鷹の爪
1本
シナモンスティック
3 cm
カルダモンホール
3粒

※青唐辛子は長さ約7 cmのものを使いました。ない場合は唐辛子粉末(カイエンペッパーパウダーを小さじ1/5など)に変えます。また辛い物が苦手な場合は青唐辛子の量を減らします。

作業工程:1 時間

  1. 玉ねぎをみじん切りにし、青唐辛子を小口切りにし、じゃがいもの皮をむいて1 cm角切りにする。
  2. カレーを作る鍋にサラダ油を入れ、玉ねぎ、青唐辛子、チューブのにんにく、チューブの生姜を入れて中火にかけ、玉ねぎが色づき始めるまで炒める。
  3. 鍋にクミンパウダー、コリアンダーパウダー、ターメリックパウダー、こしょうを入れて、全体を混ぜる。
  4. 鍋にじゃがいもを加えて全体を混ぜる。このときスパイスがなめらかに絡まなければ水を少々加えてよい。
  5. 水を入れて強火にかける。
  6. すぐに塩、ガラムマサラ、乾燥鷹の爪をまるごと、シナモンスティック、さやの一か所に切れ目を入れたカルダモンを入れる。
  7. 沸騰したら火を弱め、じゃがいもが柔らかくなるよう、ときどきかき混ぜながら30分以上煮る。途中で味見をして好みにより鷹の爪やシナモンを取り出してもよい。
  8. 味見をして塩加減やスパイス加減を好みに調える。
  9. Enjoy!
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サブジ

やったー♡♡ 確実にインドの味!!

どこまでもインドの味!!

美味しいー♡♡♡

これはインドを旅した者の記憶をよみがえらせる味。まさに「最たるインドカレー」の代表と言っても恥ずかしくない、最強のスパイスカレーのレシピ。見た目が地味ですけどね、普遍的で、誰でも作れて、カレーの味にはうるさいインド人たちが皆さん愛着を持って食べている、本格的で本場の美味しいカレーです。

このカレーは主食を選ばない万能カレーです。でもインドの小麦文化を鑑みると日本の普段の食風景でならパン食と合います。一度に多めにまとめて作るものですから、朝起きたら温め直すだけでOK。だから楽です。気軽さがいいんですよ。

なお、この料理を「最たるインドカレー」と称した主な理由は以下の4点です。

  1. インドのあちこちで見かける。庶民の店でもレストランでも家庭料理でも見る。それはすなわち誰でも作れる料理である。
  2. 代表的なインド料理を語るなら、アーリヤ/ヒンディーのカレーを主軸に置いて、チベタンやドラビダに傾倒しすぎないほうがよいだろう。
  3. 全カースト階層が食べることのできる料理である。
  4. 菜食主義者が多いインドでは、万人にとって大事な料理はベジ(肉類を使わない料理)である。

これらのことからこのカレーは私の心を惹きつけました。

安飯屋テイストだからこそ、現地でも無料でおかわりができる庶民の食に根付いたスパイスカレーです。おかわりしたくなる美味ですよ。味は本格的インドですから、是非一度作ってみてください。そしてインドを旅したことがある人に、あの独自の世界観を思い出していただけたら、私はとても嬉しいです。

* * *

4~5月のスパイスアンバサダーの活動として、「目的別の美味しいスパイスカレーレシピ」というテーマで、11回の連載という大きな課題を設定し、料理を研究し、発信して参りました。読んでいただき本当にありがとうございました。

世界の料理は素敵です。
「スパイスカレー」というテーマは、大好きな南アジアを中心に世界各地のカレーを思い出すことができました。本当に楽しかった。有意義だったし、やりがいがありました。美味しかったし、人とつながる喜びもあり、幸せでした。


※本記事は「ハウス食品×レシピブログ」主催のスパイスアンバサダーに就任したことに基づき執筆するものです。



* * *

本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさ(プロフィールは≫こちら、連絡方法は≫こちら)にあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
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