スパイスアンバサダーの活動として、【スパイスリッチな世界の料理】を連載する運びになりました。全21回の大連載形式で、3種類のスパイス×3段階=9種類のスパイスに対しそれぞれ2通りのスパイスアレンジレシピをお届けしています。
連載第10回は、ターメリックパウダー大活用、カリブ海のカレー風味の『シュリンプカリー』です。

『シュリンプカリー』は4人分でターメリックパウダー大さじ1を使います。
よってシュリンプカリーの
ターメリック消費スコア=17
カリブ海のカレーは労働者層として移住したインド方面の人々に基づくとされており、彼らとカリブ海食文化の融合で、例えばコロンボパウダーのような、ターメリックが比較的多く、辛さやキックはマイルドなカレーが発展しました。だから、カリブ海のカレーを作ればおのずとターメリックパウダーの使用量が多く、マイルドな味わいのカレーが楽しめるのです。

レシピは簡単です。
『コロンボパウダーがなくてもOK♪ シュリンプカリー♪』
材料(4人分):
- むきえび(※1)
- 600 g
- クミンシード(※1)
- 大1
- コリアンダーシード(※2)
- 大1+小1
- マスタードシード(※2)
- 大1
- 黒こしょう粒(※2)
- 大1
- ターメリック(※2)
- 大1
- 乾燥赤唐辛子(※2)
- 2本
- 玉ねぎ
- 1個
- にんにく
- 4かけ
- 生姜
- にんにくと同量
- サラダ油
- 大4
- トマトソース(※3)
- 大2
- 水
- 2 C
- 塩
- 小1/2
- ライム果汁(※4)
- 小1/2
※1:今回は冷凍むきえび使用。生のえびならより美味しく作れます。
※2:コロンボパウダー(カリブ海のカレー粉)の配合からスパイス単品ずつをあわせて使用します。
※3:トマトソースのかわりに、皮をむいた生トマト2個や、トマトホール缶の中のトマトを中2個分などを用いてもよい。
※4:ライム汁のかわりにレモン果汁で代用してもよい。
作業工程:1 時間
- むきえびは竹串の先を使って背わたを取っておく(冷凍えびなどではこの作業を省略できる)。
- クミンシード、コリアンダーシード、マスタードシード、黒こしょう粒、ターメリックパウダー、乾燥赤唐辛子をフライパンで乾煎りし、焦がさないようにカラカラにする。
- 乾煎りの香辛料の香りが立ってきたら、小型ミキサー(あるいはスパイスミル、バーミックス、スパイス乳鉢など)に入れてパウダー(あるいは粉々)にする。
- 玉ねぎ、にんにく、生姜をみじん切りにする。
- フタができるフライパンか小鍋に油を入れて中火にかけ、煙が立ち始めるくらいになったら玉ねぎ、にんにく、生姜を入れ、混ぜながらまんべんなく火を通す。
- 玉ねぎが透き通って全体に火が通ったらパウダー状になったスパイスを入れ、混ぜながら3分炒める。
- トマトピューレ、水、塩を加え、強火にして煮立たせ、とろみがつくまで混ぜながら水分を飛ばすように炒める。
- えびを加えていったん全体を混ぜてカレーを絡めたら、フタをして5分間弱火で煮る。
- えびが色づいて火が通ったらえびを別の皿に移し、フライパンに残ったソースにライム果汁を加えて全体を混ぜ、味見をしてスパイス加減、塩加減、酸味加減を好みに調える。
- 味を調え終わったらえびを戻して全体を絡める。
- Enjoy!

カリブ海にカレーが入り、広まり、根付いたのは、きっと砂糖への欲望からカリブを侵略した英国のせい。多数のインド人も労働者として入植し、カレーが広まった。だけど、カレーが広まった一番の理由は、「カレーが美味しいから」なのだと思います。このカレーはイギリスで食べる味でもなく、インドで食べる味でもありません。是非この「カリブ海風味」を試してみてください。
* * *
世界はそのスパイスの使い方を持っています。
次回は、パプリカ消費スコア19 の、美味しいスパイスレシピを4人分バッチでお伝えします。
少しずつスコアが増し、スパイス度が高いレシピとなって参ります。
本企画も、やりがいを持って取り組むと本当に有意義ですね。多くの人にとって美味しいという保証つきの料理をレシピつきで紹介することで、「作る楽しみ」が芽生える一助になり、その結果として「スパイスの使い方」が変化していくこと、そうしてこれを読んでくれた誰かの役に立てるならばとても嬉しいです。こういった企画にご関心がありましたら、次回もどうぞお楽しみに☆

(1)スパイスにオッズをつける(第1弾)
(2)中東の魚炊き込みご飯『サヤディヤ』
(3)南米のめちゃ旨牛ハツ串焼き『アンティクーチョ』
(4)カシミールのじゃがいも蒸し煮カレー『ダムアル』
(5)中東イランのスパイス使いにはまる『ホレシュマスト』
(6)玉ねぎ2度入れカレーの心酔の美味『チキンドピアザ』
(7)南アフリカ共和国、多民族の虹の味『ボボティー』
(8)スパイスにオッズをつける(第2弾)
(9)青菜いっぱいチーズカレー『パラックパニール』
(10)カリブ海のカレーの風味『シュリンプカリー』
(11)あさりと豚肉のWのダシ『カルヌドゥポルコアアレンテージャーナ』
(12)ハンガリーのパプリカ料理『チルケパプリカーシュ』
(13)パキスタンのスパイス使いで『チキンカライ』
(14)マレーとインドの融合の味『フィッシュヘッドカリー』
(15)スパイスにオッズをつける(第3弾)
(16)セントヘレナのお祝いトマトソース『ブレッドンダンス』
(17)サウジアラビアのイードの料理『ムアラク』
(18)ワインに合うお手軽フランス家庭料理『ブフミロントン』
(19)南ア開拓者の偉大な干し肉『ブルトン』
(20)英国圏の定番を本格的に作る『ローストポテト』
(21)地中海のマルタの郷土料理『スパゲティビルフェネック』※本記事はハウス食品及びレシピブログが主催するスパイスアンバサダーに就任したことに基づき執筆するものです。
