スパイスを使う世界のおかずスープ(6)英国料理「マリガトーニ」

2024/02/19

゚・*美味しさは、香りで作る。*・゚【スパイスアンバサダー2023】

スパイスアンバサダーレシピ
使用スパイス:カレー粉、ナツメグ
<img decoding=ナツメグ

スパイスアンバサダー2023の年度末の活動として、「主食1スープ1」の素敵な食、「スパイスを使う世界のおかずスープ」というテーマに取り組んでいます。「美味しい世界のおかずスープ」の楽しさを最大限に提案したく、前段として最初の3回を含め、全12回の連載予定です。

 【第6回】英国料理「マリガトーニ」 

マリガトーニ

カレーパウダー
シリーズの中で使うスパイスにはミックスパウダータイプが4つあり、今回はその第一弾として「カレーパウダー」を使用しています。

さて、

M u l l i g a t a w n y

すらすらと読めないのがトリッキーな英国英語。まあまだイングランドはましなのですけれど、ともあれ英国圏の料理に「マリガトーニ」と呼ばれるカレー風味のスープがあります。綴りは難しく「Mulligatawny」(マリガトーニ)、多くは「Mulligatawny soup」(マリガトーニスープ)と表記されます。具には鶏肉やリンゴが入り、またお米はしばしば野菜感覚で加えられ、主たるスタイルとしてはパンと共に食べられる料理です。

以前、マリガトーニスープのオーセンティックな本物のレシピを知りたくて、Printed mattar(プリンテッドマター=印刷物、出版物)をネット経由で探したことがあります。そこで、原点となるレシピを見ながら、なおかつ現代においても普及しているレシピを見ながら、料理研究をしました。
マリガトーニスープのオーセンティックレシピ

レシピは簡単です。

heart『カレーパウダー使用のおかずスープ♪ マリガトーニ♪』
材料(6人分):

バター
大3
玉ねぎ
1個
にんじん
1/2本
セロリ
20 cm
薄力粉
大3
カレー粉
大1
鶏手羽元(※1)
8本
水(※2)
1 L
鶏がらスープの素(※2)
大1弱
パセリA
2枝
小1.5
こしょう
小1/4
ナツメグパウダー
小1/4
リンゴ
1/2個
生クリーム
150 mL
ごはん(炊いた米)
お茶碗1杯
レモン果汁
小2/3
パセリB
トッピングする量

※1:元レシピは骨付き鶏もも肉ですが、ここでは手に入りやすい手羽元を使っています。500 gくらい使います。
※2:水と鶏がらスープの素は、元レシピのチキンブイヨンに相当します。

作業工程:2 時間

  1. 鍋にバターを入れ、玉ねぎ、にんじん、セロリを粗みじん切りにして鍋に入れる。
  2. 鍋を中火で熱して野菜を炒め、体積が減ってしんなりしたら薄力粉とカレー粉を広くまぶし入れて混ぜる。
  3. 野菜をよけ、鶏手羽元を入れて炒める。
  4. 水を入れて強火にし、鶏がらスープの素、パセリA(2枝)、塩、こしょう、ナツメグパウダーを入れ、沸騰したら弱火にしてフタをして煮込む。
  5. 煮込み始めてから10分くらい経ったところで味見をし、塩加減やスパイス加減などを好みに調えておく。
  6. 1時間煮込んだらパセリと鶏手羽元を取り出す。パセリは捨てる(またはもったいないのでその場で食べる)。
  7. (なめらかな具が好みなら鍋の中をハンドブレンダーでわずかに撹拌するかマッシャーで潰す。)
  8. 鍋は弱火のまま、リンゴを5 mm角切りにして鍋に入れ、生クリームとごはん(炊いた米)を入れて全体を混ぜる。
  9. 鶏肉が触れる温度に冷めたら、両手で鶏肉を揉みほぐしながら骨から外し、鍋に入れる。
  10. ときどき混ぜながら5~15分(リンゴの柔らかさが好みになる時間)煮て、レモン果汁を加え、味見をして塩加減、スパイス加減、酸味加減などを好みに調える。
  11. 器によそい、好みでパセリBを刻んでトッピングして出来上がり。
  12. Enjoy!
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マリガトーニ

美味しいーー♡♡♡

食べた感想としては、すがすがしく美味しいです!

どういう意味かというと、美味しい以外の感想が出ないので「純粋に美味しい」と思う純粋さがすがすがしい。ごはんが入っていて海外の料理でも口になじめますし、カレー粉がしっかりと「カレー感」を発揮していてお子さまから大人までみんな満足できる味。リンゴを入れるのですがリンゴ味がカレーにしっかりとなじんでリンゴの違和感はないですし、何より骨から離した肉はゼラチン質も多くて美味しいのです。

マリガトーニスープは、英領インドの時代に、インドに駐在していた英国人の食事のために、インド人がインドにない料理を創作したというもので、英国に持ち帰られてからもレシピは進化してきました。このレシピは1970年代の複数の英国料理本のレシピを統合し、オーセンティックでスタンダードな制作としました。

* * *

「スパイスを使うと、ふとほかの部屋から入ってきたときに、わあ、いいにおいって、料理を見ないうちから美味しそうって思ってもらえる。」

そういう瞬間って、嬉しいじゃないですか。
その瞬間が楽しくて、スパイスがあると幸せが増える。

料理って本当にすごいよね。言葉では伝えられないものなのに、食卓であの国へ旅できるのだから。こうして料理で地球はまるくなる

* * *

チリパウダー次回はチリパウダーを使ったおかずスープです。また世界の本物のレシピをお届けしますね。今回が英国ですから次回は米国に飛びましょう。お楽しみに。

おかずスープの料理レシピ

「スパイスで味わい深まる♪食べ応えたっぷり、おかずスープレシピ」モニター参加中。※本記事は(1)「ハウス食品×フーディストパーク」のPR企画に参加していること、(2)スパイスをモニター受領したことに基づき執筆するものです。



* * *

本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさ(プロフィールは≫こちら、連絡方法は≫こちら)にあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
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