夏の食事にスパイスは合いますよね。スパイスアンバサダーの活動として、「スパイスを使う夏のスパイシーごはん」というテーマに取り組み、今日より10回連載で夏に合う、世界10か国のスパイシーごはんを掲載しています。
世界の料理って本当に素敵です。
「美味しいものは、誰が食べても美味しいのだから」
食の幅が広がり、暮らしの楽しみが広がる。
興味を持ってくださり、作って食べて、そして、気に入って下さることを期待して。
ここではそんな思いを込めて、丁寧に10回連載を記載していこうと思います。
* * *
【第6回】南アジア編・ブータン料理「エゼ」
エゼは唐辛子を使う薬味の総称で、チーズを入れるエゼは濃厚で芳醇で力強い味わいがし、トマトとにんにくベースのエゼは旨味の宝庫です。チベット文化圏らしく花椒(花山椒)を使ったこのエゼは後者のタイプ。んもう、ホントに美味しくてブータンの旅を思い出しました。
材料(出来上がり約1 C分):
- トマト
- 大1個
- サラダ油
- 大3
- にんにく
- 5かけ
- 紫玉ねぎ
- 中1/2個
- 青唐辛子(※1)
- 2本
- 鷹の爪
- 2本
- ニラ
- 刻んで大2
- 花椒ホール(※2)
- 小1
- 塩
- 小1/2
※1:青唐辛子は生のものか生の冷凍を使います。ない場合は省き、その分鷹の爪を増やします。
※2:花椒(花山椒)はホールタイプをミルかすり鉢にかけて使います。ない場合はパウダータイプでもよいです。。
作業工程:20 分
- トマトを粗みじん切りにし、汁ごと容器に入れておく。
- 小鍋にサラダ油を入れて中火で熱し、熱くなったら傾けて片方に油を寄せ、油のない部分にトマトを数回に分割して入れ、鍋を水平に戻し、弱火にしてじっくりと炒め煮にし、油にトマトの赤い色を移す。
- その間ににんにくと紫玉ねぎを粗みじん切りにしておく。
- 油に赤い色がよくついたらにんにくと紫玉ねぎを入れ、平らにならし、ときどき混ぜ、じっくりと加熱する。
- その間に青唐辛子を小口切りにする。
- 鷹の爪の中の種を取り除き、縦2つに切り、みじん切りにする。
- ニラをみじん切りにする。
- にんにくと玉ねぎに火が通ったら青唐辛子、鷹の爪、ニラを加え、平らにならし、じっくりと加熱する。
- その間に花椒をミルかすり鉢で砕く。
- 唐辛子とニラに火が通ったら花椒と塩を入れ、混ぜて火を止める。
- ハンドブレンダー、チョッパー、すり鉢などの道具を使い、粗くつぶつぶが残るようにすり潰す。
- 味見をして塩加減などを好みに調えて出来上がり。
- Enjoy!
ユーラシア大陸には広大なチベット仏教圏が広がり、ヒマラヤ山脈を越えた南の向こうにも、チベット仏教圏が広がっています。今も色濃くチベット仏教を守るブータンという国は、唐辛子をよく消費することで知られています。エゼは、インドやネパールで言うチャトゥニに相当する単語で、いわゆる味付けのための薬味ないしタレの総称です。今回作ったのは、トマトを使いにんにくや玉ねぎの旨味が引き出された赤いエゼ。ごはんにも、肉類の友にも、辛味がほしいときに、是非合わせてみてください。また、ブータンには、例えば白チーズに生唐辛子をたっぷり刻んで混ぜた激辛絶品エゼもあるので、今後、様々なエゼを作って楽しんでいきたいと思っています。
「夏のごはんは、スパイシーが合う!」
これからも、その楽しさと美味しさが詰まったレシピを厳選し、夏に合う、世界10か国のスパイシーごはんを掲載していきます。どうぞ次回もご期待ください。
【第1回】
~アフリカ・チャド料理、ダラバ
【第2回】
~アフリカ・アルジェリア料理、シティッタハジャージ
【第3回】
~西アジア・オマーン料理、ナシーフ
【第4回】
~西アジア・トルコ料理、ウズガラバルック
【第5回】
~南アジア・ネパール料理、セクワ
【第6回】
~南アジア・ブータン料理、エゼ
【第7回】
~東南アジア・フィリピン料理、カルデレータ
【第8回】
~東南アジア・インドネシア料理、サユルロデ
【第9回】
~カリブ海・ジャマイカ料理、ジャークチキン
【第10回】
~カリブ海・トリニダードトバゴ料理、ペラウ
※本記事はハウス食品及びレシピブログが主催するスパイスアンバサダーに就任したことに基づき執筆するものです。