スパイスアンバサダーの活動として、【スパイスリッチな世界の料理】を連載する運びになりました。全21回の大連載形式で、3種類のスパイス×3段階=9種類のスパイスに対しそれぞれ2通りのスパイスアレンジレシピをお届けしています。
連載第12回は、パプリカパウダー大活用、パプリカパウダーがソースで主役の『チルケパプリカーシュ』です。
『チルケパプリカーシュ』は4人分でパプリカパウダー大さじ3.5を使います。
よってチルケパプリカーシュの
パプリカ消費スコア=31
ハンガリーと言えばパプリカパウダー。しかもそれどころか、世界の料理を学んでいると、パプリカパウダーをたっぷり使う料理はハンガリー料理が筆頭です。あとはスペイン料理とかね。
レシピは簡単です。
材料(4人分):
- ラード(※1)
- 大2
- 鶏もも肉(※2)
- 500 g(※2)
- 玉ねぎ
- 2/3個
- にんにく
- 2かけ
- トマトピューレ(※3)
- 大4
- パプリカパウダー
- 大3.5
- 水(※4)
- 300 mL
- 鶏がらスープの素(※4)
- 小1
- 塩
- 小1
- ホワイトペパー(※5)
- 小1/4
- ヨーグルト
- 大1.5
- 生クリーム
- 大1.5+仕上げ分
- 薄力粉
- 小2
※1:ラードがなければ牛脂かサラダ油でよいです。
※2:写真はもも肉で作っていますが、鶏肉の部位は問いません。手羽元や骨付きレッグなどで作っても美味しいです。重さはもも肉2枚分です。
※3:トマトピューレがない場合、トマト缶の中身をミキサーにかけたものや、生トマトをミキサーにかけたものを使ってもよいです。
※4:現地ではチキンストック(鶏のダシ)が市販されていて、よくそれを加えるので、水と鶏がらスープの素はその代用です。
※5:普通のこしょうだと色が黒いので、あればホワイトペパーを使います。なければ普通のこしょうでよいです。
作業工程:40 分
- フライパンにラードを入れて中火にかけて融かし、鶏もも肉を、皮を下にして入れ、鶏もも肉を覆うサイズの鍋に水を張ってもも肉に乗せた状態で、片面3、4分ずつ、じっくりとソテーする。※鶏肉がフライパンに入らない場合は最初に切って詰めて並べる。
- その間に玉ねぎとにんにくを細かいみじん切りにする。
- 鶏肉に乗せていた鍋を外し、鶏肉を別の皿に取り、フライパンに残った油で玉ねぎとにんにくをじっくり炒める。
- 玉ねぎとにんにくが淡いキツネ色になったら、トマトピューレを加えて炒める。
- フライパンの火を止めて、鶏肉を食べやすい大きさ(もも肉なら4等分など)に切り分ける。
- フライパンにパプリカパウダーを入れ、ダマを溶くように混ぜる。
- フライパンに、水、鶏がらスープの素、塩、ホワイトペパー、鶏肉を切ったときに出た肉汁を入れて火にかけ、全体をひと混ぜし、鶏肉を戻し入れて、再度中まで熱くなるようにフタをして弱火で10分間煮る。
- その間にヨーグルト大さじ1.5、生クリーム大さじ1.5、薄力粉を混ぜておく。この段階で卓上準備もしておく。
- フライパンのフタをあけ、盛り付ける皿に鶏肉を乗せ、煮汁にヨーグルトミックスを入れて均一に混ぜ、再度加熱してとろみをつける。なめらかなソースにする場合はとろみがついた状態でハンドブレンダーかミキサーを使ってソースを撹拌する。
- 鶏肉の上にソースをかけ、残りの生クリームをまわしかけて出来上がり。
- Enjoy!
素晴らしい味わい。素晴らしい風味。赤パプリカは、いわば緑のピーマンが完熟して赤くなったもので、その風味にはどこかピーマンのフレーバーが残っています。その香りは野菜の天然の香り。それが和らいだ状態でたっぷり入るから、自然の良さを感じる素晴らしい料理になります。パプリカパウダーの香りは、肉類には確かに合うフレーバーです。
* * *
世界はそのスパイスの使い方を持っています。
次回は、コリアンダー消費スコア50 の、美味しいスパイスレシピを4人分バッチでお伝えします。
おおー、とうとう50!!ぐんとスコアが増し、スパイス度が高いレシピとなって参ります。
本企画も、やりがいを持って取り組むと本当に有意義ですね。多くの人にとって美味しいという保証つきの料理をレシピつきで紹介することで、「作る楽しみ」が芽生える一助になり、その結果として「スパイスの使い方」が変化していくこと、そうしてこれを読んでくれた誰かの役に立てるならばとても嬉しいです。こういった企画にご関心がありましたら、次回もどうぞお楽しみに☆
(1)スパイスにオッズをつける(第1弾)
(2)中東の魚炊き込みご飯『サヤディヤ』
(3)南米のめちゃ旨牛ハツ串焼き『アンティクーチョ』
(4)カシミールのじゃがいも蒸し煮カレー『ダムアル』
(5)中東イランのスパイス使いにはまる『ホレシュマスト』
(6)玉ねぎ2度入れカレーの心酔の美味『チキンドピアザ』
(7)南アフリカ共和国、多民族の虹の味『ボボティー』
(8)スパイスにオッズをつける(第2弾)
(9)青菜いっぱいチーズカレー『パラックパニール』
(10)カリブ海のカレーの風味『シュリンプカリー』
(11)あさりと豚肉のWのダシ『カルヌドゥポルコアアレンテージャーナ』
(12)ハンガリーのパプリカ料理『チルケパプリカーシュ』
(13)パキスタンのスパイス使いで『チキンカライ』
(14)マレーとインドの融合の味『フィッシュヘッドカリー』
(15)スパイスにオッズをつける(第3弾)
(16)セントヘレナのお祝いトマトソース『ブレッドンダンス』
(17)サウジアラビアのイードの料理『ムアラク』
(18)ワインに合うお手軽フランス家庭料理『ブフミロントン』
(19)南ア開拓者の偉大な干し肉『ブルトン』
(20)英国圏の定番を本格的に作る『ローストポテト』
(21)地中海のマルタの郷土料理『スパゲティビルフェネック』
※本記事はハウス食品及びレシピブログが主催するスパイスアンバサダーに就任したことに基づき執筆するものです。