スパイスアンバサダーとして活動しています。いよいよ冬を迎える季節となり、「スパイスを使っていつものお鍋が世界へアレンジ!」というコンセプトの魅力を発信中。全9回の連載にて紹介します。
「いつもの日本の鍋料理からアレンジを。」そして「美味しい料理は世界中にあるのだからじゃんじゃん取り入れて楽しんでいけたらいい。」と、私自身もそういう楽しいことを考えて、スパイスを使う世界の本場の鍋料理を作ってみたいと思いました。食材はすべて日本で調達しながら外国風にアレンジができる料理です。食卓の楽しさの幅が広がります!
なお、連載【第1回】ではスパイス選定のコンセプトや鍋料理の定義の考察について掲載しています。
【第2回】南アフリカ共和国料理「ポイキーコース」
レシピは簡単です。

材料(4~6人分):
- かぼちゃ
- 1/4個
- じゃがいも
- 4個
- さといも
- じゃがいもと同量
- 玉ねぎ
- 1個
- 羊肉
- 500 g
- トマト
- 2個
- サラダ油
- 大3
- クミンシード
- 小1
- チューブ生姜(※1)
- 小1
- チューブにんにく(※1)
- 小1
- 塩
- 大1/2
- こしょう
- 小1/3
- ターメリック
- 大1/2
- クローブホール
- 5粒
- シナモンスティック
- 1本
- ベイリーフ
- 2枚
- 水
- 約500 mL(※2)
- カレー粉
- 大1
- カイエンペッパー
- 小1/4~1/2
- ガラムマサラ
- 小1/3
※1:チューブ生姜とチューブにんにくは現地のジンジャーガーリックペーストに相当します。
※2:水は具が浸る量を使います。
作業工程:50 分
- <材料の準備>かぼちゃは皮をむいて大きめに切り、じゃがいもとさといもは皮をむいて大きめに切り、玉ねぎは粗みじん切りにし、トマトは1.5 cmくらいの角切りにし、羊肉は食べやすい大きさに切っておく。
- <屋外で火を起こす>キャンプ風に、薪や炭を燃やして火を起こす。
- <鍋調理開始>鍋を火にかけてサラダ油を入れ、熱くなったらクミンシードを入れ、パチパチとはじけてきたらチューブ生姜とチューブにんにくを入れて混ぜ、羊肉、塩、こしょう、ターメリックパウダーを入れて炒める。
- 肉をよけて玉ねぎ、クローブホール、シナモンスティック、半分に切ったベイリーフを入れ、玉ねぎの上に肉をかぶせ、玉ねぎに火が通るように炒める。
- トマト、かぼちゃ、じゃがいも、さといもを入れ、具が浸る量の水を入れる。
- カレー粉、カイエンペッパーパウダーを入れ、鍋底が焦げないように時々返しながら30分ほど、あるいはイモ類に火が通るまで煮る。
- 味見をして塩加減や旨味加減を好みに調える。(肉系の旨味が足りないときはビーフコンソメの素などを加えてよい。)
- 仕上げにガラムマサラを入れて全体を混ぜて出来上がり。
- Enjoy!
美味しーー!♡♡♡
南部アフリカの食文化の多大な基礎を作ったのはオランダ。スエズ運河がない時代、欧州からアジアへ行く船は必ずケープタウンを経由しましたから、オランダ人入植者は補給用の食糧やワイン類の生産も含めて南アの地を豊かな国際市場に発展させました。
ところで日本で「ダッチオーブン」とは調理愛好家に人気の厚い鉄鍋で、キャンプやグランピングでもよく使われる鍋ですよね。その「ダッチ」とはオランダのこと。ダッチオーブンが南部アフリカにもたらした厚い鉄鍋が、この料理名でもあるポイキーコースです。キャンプ経験が豊富な人は「ペラペラ薄いコッヘルでカレーを作ってもそこまで美味しくないが、厚い鍋で作ると非常に美味しい」と言います。具への熱の入り方も全然違うし、何より手入れされた鉄鍋で作る料理は味が抜群です。具がとろっとろにほぐれるように煮えて、これはごちそうです。
ポイキーコースは単に鍋の名前なので具や味付けに決まりはないので、好みで自由に作れるのも良いです。でもこの「マトンカレーポイキー」は南アのケープマレー料理の風味がして、おすすめです!
* * *
コンセプトは「いつもの日本の鍋料理からアレンジを」。
だって、「レパートリーがあるって大事ですよね」。
だから今回のスパイス料理テーマも前向きにたくさん取り組んで、真に美味しい世界の料理を発信したいと思います。
次回もまた見に来てください♪

鍋料理の定義

南アフリカ共和国料理「ポイキーコース」

中国回族料理「丸子汤」(ワンズタン)

シンガポール料理「肉骨茶」(バクテー)

ポルトガル料理「アルカトラ」

ニカラグア料理「ソパマリネラ」

ナイジェリア料理「ペッパースープ」

中国料理【シメの】「テントゥク」

日本料理【おまけの】「しし鍋」
※本記事はハウス食品及びレシピブログが主催するスパイスアンバサダーに就任したことに基づき執筆するものです。