スパイスアンバサダー2023
スパイスアンバサダーとして活動しています。いよいよ冬を迎える季節となりました。「スパイスを使っていつものお鍋が世界へアレンジ!」というコンセプトの魅力を発信したく、スパイスを使う世界の本場の鍋料理に取り組む運びとなりました。どうぞよろしくお願い致します。
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秋冬は鍋料理が美味しいですよね!
日本でいつもの暮らしをしていると、気温が下がる秋冬の鍋料理は卓上のレギュラー料理になります。我が家は菜園があり、冬は大根や白菜や春菊が採れるので、お鍋料理は殊に美味しいです。日本の鍋料理には、しゃぶしゃぶや水炊きやおでんや湯豆腐など定番料理がたくさんあるのが良いですね。
でも気分を変えるスペシャルな日もある。その楽しさには異国の風味を感じる世界の鍋料理が暮らしにあると楽しいです!
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ある日、私に日本在住ウイグル人女性がこう言いました(会話は日本語です)。
「レパートリーがあるって大事だよね」
彼女と家族は日ウ中の料理を日常に取り入れて豊かな食文化のもとで暮らしていた。私はそれをとても素敵だと思ったのです。
「いつもの日本の鍋料理からアレンジを。」そして「美味しい料理は世界中にあるのだからじゃんじゃん取り入れて楽しんでいけたらいい。」と、私自身もそういう楽しいことを考えて、スパイスを使う世界の本場の鍋料理を作ってみたいと思いました。食材はすべて日本で調達しながら外国風にアレンジができる料理です。食卓の楽しさの幅が広がります!
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鍋料理の定義を考える
さてそのような背景より、スパイス香る世界の “鍋料理” を作りたいと思います。それにあたり、まず “鍋料理” の定義を自分で考え、意見として自分の中に持てるようまとめました。
■1)形状
・水を入れて具を煮ることができる構造であること
・ヤカンなど明らかな他用途のものを除く
■2)サイズ
・サイズは問わない
・大きめの鍋なら数名で1つの鍋から取る
・小さい一人用の鍋でもよい
■3)調理場所
・調理の場所は問わない
・厨房やキッチンで調理をして鍋ごと卓上へ運んでもよい
・厨房やキッチンで鍋調理をして個々に取り分けて卓上へ運んでもよい
・卓上で鍋ごと調理をしてもよい
■4)鍋を置く場所
・鍋を置く場所は問わない
・卓上に置いてもよい。家庭の鍋料理はこの形式が見られる
・厨房やキッチンで調理をして取り分けてサーヴされる。飲食店の鍋料理はこの形式が見られる。家庭でこの形式であっても鍋料理として否定されるものではない
■5)調理方法
・原則として水または味付きスープで具を煮るものであること
・チーズフォンデュやオイルフォンデュは鍋類に含めてよく加熱溶媒は必ずしも水でなくてよい
・鍋を使ったとはいえ焼いたり蒸しても鍋料理には含まない
■6)汁と具
・汁はスープに、具はおかずになる
・汁は水分やスープとして飲めるものであり、通常は粥などのような粘度や重さがないこと
・汁だけで味が完成していなくてもよい(ポン酢で味変するなどは可)
・下ゆでのように汁を廃棄する前提のものは除外
・おかずとスープを兼ねるためドリンクやスウィーツは含まない
・おかずとなる食材は肉類、魚介類、野菜類など幅広く可
・具にサイズがあること、野菜ピューレや潰した豆ばかりが入るものはポタージュに近く、鍋料理の定義から外したほうがよい
・主食が加わっていてもよい(ほうとうなど)
■7)味
・おかずとして成立するため、五味のうち中心になるのは塩味である
・よってスウィーツやドリンク類を含まない
・汁に調味料を入れない水炊き類でも塩味系統(ポン酢など)で食べるなら鍋類に含まれる
・辛い、酸っぱい、苦い、甘いなどの要素は塩味の補完の位置づけとして存在可能
■8)各自がセルフで取り分けるか否か
・各自がセルフで取り分けるか否かは問わない
・調理者が人数分を取り分けても、各自が自分の分をセルフで取り分けても、1人で全量を食べても鍋料理である
・調理道具の形状:水を入れて具を煮る構造
・サイズ、調理の場所、鍋を置く場所:問わない
・調理方法:原則として水または味付きスープで具を煮る
・汁はスープに、具はおかずになる
・基本塩味
・各自がセルフで取り分けるか否かは問わない
以上のように鍋料理の定義を決め、本記事【定義】のほか、【シメ】と【おまけ】を含めて「世界の本場の鍋料理8レシピ」を選出しました。おまけ以外ではメインスパイスが重複しないよう、幅広い味わいの料理を選出いたしました。
次回からのレシピをどうぞお楽しみに♪

鍋料理の定義

南アフリカ共和国料理「ポイキーコース」

中国回族料理「丸子汤」(ワンズタン)

シンガポール料理「肉骨茶」(バクテー)

ポルトガル料理「アルカトラ」

ニカラグア料理「ソパマリネラ」

ナイジェリア料理「ペッパースープ」

中国料理【シメの】「テントゥク」

日本料理【おまけの】「しし鍋」
※本記事はハウス食品及びレシピブログが主催するスパイスアンバサダーに就任したことに基づき執筆するものです。