【スパイスを大さじで使うグレートレシピ*連載第7回】マレーとインドの融合の味『フィッシュヘッドカリー』

2020/08/29

2020年度スパイスアンバサダーの活動報告
8月の活動内容として、小さじ一杯でスパイス使い切り大作戦!、風味豊かにおいしさ広がる一皿を楽しもうという趣旨に基づいた情報発信をする運びとなりました。でも折角やるならもっと使おうと、本タイトルの通り【スパイスを大さじで使えるグレートレシピ】として、7回連載形式で、3種類のスパイスに対しそれぞれ2通りのスパイスアレンジレシピをお届けします。

連載第7回は、ターメリックパウダー大・大・大活用、魚の頭で美味しいカレーを勝負する『フィッシュヘッドカリー』です。

フィッシュヘッドカリー

なお、今回のスパイス使用マイルールには、ターメリックパウダー、コリアンダーパウダー、パプリカパウダーのいずれかを、4人分で大さじ1以上使うレシピを選定しました。私はスパイスアンバサダーの投稿レシピにおける使用頻度から3スパイスのオッズを決め、

スパイス消費スコア

を算出し、使われにくいと評価されるスパイスを使うほどスコアが高くなるような評価手法で6レシピを選出しました。

【スパイスを大さじで使うグレートレシピ*連載第1回】スパイスにオッズをつける

* * *

『フィッシュヘッドカリー』は4人分でターメリックパウダー大さじ6を使います。

ターメリック消費スコア=4人分小さじ換算使用量×ターメリックのオッズ×補正係数。
よってフィッシュヘッドカリーの
ターメリック消費スコア=100

ターメリックパウダーは使い方がやや難しくて、生姜と同じように土中に生育する植物部位の粉末ということもあって、においが土臭いし蒸れたにおいともいえる。それが日本では、例えばカレーを作るときのルウも、お味噌汁の味噌も、味付けの醤油も、日本の料理の手法では調味料を後から入れることが多いので、例えばターメリックパウダーを使ってカレーを作るときでも、「うん、もうちょっと入れてもいいかなー」なんて思ってあとから入れてしまう。そうするとあまり宜しくありません。ターメリックパウダーの使用頻度が少ないとしたら、調理を、下ごしらえや、調理の初期に使うことも併せて広めていく必要があります。

しかしシンガポール料理やマレーシア料理として知られるフィッシュヘッドカリーは、大さじ6杯ものターメリックを使って、実は魚の頭にすりこみ、完璧な風味付けをします。魚は新鮮なものを使うでしょうからもはやにおい消しなんて言う必要すらない。私はこの料理は、完璧な風味付けとして、ターメリックを高く評価しています。

フィッシュヘッドカリー

レシピは簡単です。

heart『魚が一番美味しい♪ フィッシュヘッドカリー♪』
材料(4人分):

魚の頭
4つ
ターメリックパウダー
大6
サラダ油
大8
にんにく
4かけ
生姜
にんにくと同量
トマト
2個
玉ねぎ
2個
1 L
小2
鶏ガラスープの素
小2
カレー粉
大8
カイエンペパーパウダー
小2/3
マスタードシード
小2
ココナッツミルク
400 mL
柑橘の若葉
8枚
タマリンドペースト
大1強
ブラックペパー
20粒
カルダモン
4粒
パクチー
刻んで大4

※1:魚の頭は、体長30 cmほどの大きさがある白身の魚を使うとよいです。1つ300 gくらいあるとよいです。

作業工程:1 時間 10 分

  1. 魚の頭はエラを引っ張り抜いて、血合いを洗い流して、水気をふき取っておく。
  2. ボウルに入れ、ターメリックパウダーをまんべんなくまぶしておく。
  3. にんにく、生姜、トマト、玉ねぎを粗く刻み、耐熱容器に入れ、500 Wで10分くらい、電子レンジにかけて火を通す。
  4. ハンドブレンダーかミキサーにかけて野菜ピューレにする。
  5. カレーを作る鍋にサラダ油を入れて熱し、魚の頭を入れて、表面を焼き付ける。
  6. 野菜ピューレを加え、水を入れ、魚の頭に水がかぶるようにする。
  7. 塩、鶏ガラスープの素、カレー粉、カイエンペパーパウダー、マスタードシード、ココナッツミルク、柑橘の若葉、タマリンドペーストを加え、フタをして弱~中火で20分、ときどき上下を返しながら煮る。
  8. フタを外し、ときどき上下を返しながら、煮汁がとろみのあるスープ状になるまで水分を飛ばしながら、さらに20分ほど煮る。
  9. 味見をして、塩加減や辛さ加減や旨味加減を好みに調える。旨味が足りないと思うときは、カレー粉、砂糖、鶏がらスープの素、ココナッツミルクなどを加えて好みに調える。
  10. ブラックペパー粒とカルダモンをすり鉢で破砕して、煮汁に加える。
  11. パクチーの葉を刻んで、盛り付けのトッピングにする。
  12. Enjoy!
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フィッシュヘッドカリー

料理をしていつも思うことがあります。それは、魚の頭は実に強い旨味をもつ、魚で一番美味しい部位だということです。魚の愛好家は、頬肉が最高の美味であると声を大にし、目は御馳走です。この写真ではアコウ(キジハタ)の頭を使って作っています。

* * *

世界はそのスパイスの使い方を持っています

スパイスアンバサダーの8月の活動報告>として、小さじ一杯でスパイス使い切り大作戦!、風味豊かにおいしさ広がる一皿を楽しもうという趣旨に基づいた情報発信をして参りました。そして、折角やるならと、本タイトルの通り【スパイスを大さじで使えるグレートレシピ】として、7回連載形式でお届けしてきました。多くの人にとって美味しいという保証つきの料理をレシピつきで紹介することで、「作る楽しみ」が芽生える一助になれば無上の喜びです。読んでいただき本当にありがとうございました。私自身も大変に勉強になりました。

そして、
世界には、まだまだ、私すら知らないスパイス使用のコツが溢れてる。

ふふふ、だから世界の料理はやめられませんね。これからも、夢に向かって走り、取り組み続け、家族との楽しい食事の時間にも会話にも世界中の良さを集めて、妥協のない努力を続けて参りたいと思います。

本企画を主催されたレシピブログとハウス食品(株)に、心より感謝申し上げます。

オッズ


スパイス使い切り料理レシピ

※本記事は(1)「ハウス食品×レシピブログ」のモニターコラボ広告企画に参加していること、(2)スパイスをモニター提供されたことに基づき執筆するものです。



* * *

本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさ(プロフィールは≫こちら、連絡方法は≫こちら)にあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
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