前回記事では(≫こちら)、スパイスカレーに興味があって取り掛かりたいと思う人向けに、スパイスカレー作りの基礎情報をサイトに掲載しました。
スパイスの計量について、お伝えしたいことがあります。
スパイスは少量で香りを出すものなので、中華の炒め物のこしょうのように、「ぱっ」と振って使うようなものがたくさんあります。しかしレシピとは、調理者の味を他者が再現するためのものなので、レシピには数字が求められます。「ぱっ」ではレシピにならないし、「適量」と書いても作り手は適量が分からないので、レシピにするときは「小さじ1/4」のように記載することが多くなります。
とはいえ、「小さじ1/4」をその都度量るのは大変です。スパイスカレー作りは短時間の調理が多くてスピード勝負にもなるので、インドのお母さんのように計量の手間を省いていく必要性もあると思います。そこで、スパイスカレーをお味噌汁の味噌感覚で作れるようにするために、小さじ1、小さじ1/2、小さじ1/4を目分量で大体正しく取れるように、一度練習をしてみませんか。他の調理にも大いに役立つので強く推奨します!
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前提として小瓶タイプのスパイスは小さじが入らないので、ここから小さじ計量を行うのは、塩や砂糖以上に手間なんですよね。
まずは細いものを使って(このとき中で湿気を吸って固まっていることがあるのでぐるぐるしてほぐして)取り出します。まずは小さじ1杯を正確に取り出してみましょう。
小さじ1杯のスパイスを小皿に取り、手のひらに取り、小さじ1杯が大体目分量で分かるトレーニングをします。
小さじ1/2杯も、小さじ1/4杯も、同様にトレーニングします。
そうすると、インドのお母さんのように目分量でスパイスの量が分かり、また日本語レシピを見たときもレシピの数字が目分量で取り出せるようになり、スパイスカレー作りの壁がぐんと低くなるのです!
スパイスの量には幅があるので、ブレても大丈夫。最後は味見で決められます。
でも、「こんなもんかなーと手に取ってもそれが小さじ1/2とか1/4とか分かる、適当にやっていても計量ができている」というのは、スパイスカレー以外の調理にも大役立ちです。私も、レシピの数値を出すとき以外は、見た目で計量して、クイックに調理を進めています。家庭料理としてのスパイスカレーを作るのなら、数字や分数にとらわれない、こういう手法が良いと思います。
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なお、調理中の鍋の上で直接スパイスを出さないでください。
理由は、調理中の蒸気で小瓶の中のスパイスが吸湿すると、劣化が速くなるからです。
では次回より、「目的別スパイスカレー」を多数掲載します。これからもどうぞよろしくお願いします!!
スパイスカレーを広めたい(1)カレーの定義
スパイスカレーを広めたい(2)取り掛かりのための基礎情報提供
スパイスカレーを広めたい(3)スパイスの計量について、お伝えしたいこと
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※本記事はハウス食品及びレシピブログが主催するスパイスアンバサダーに就任したことに基づき執筆するものです。