<スパイスアンバサダーの活動報告>
4月・5月のテーマは、いつもの料理がスパイスで新しい味わいになるという趣旨で、10回連載形式で、10通りのスパイスアレンジレシピをお届けしています☆
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第4回は、アラブの焼きなすが世界的真価を発揮する、『ムタバル』です。
焼きなすって美味しいですよね。日本で食べるときの味付けは、おかかと醤油ですか? それともポン酢ですか? いずれにしても、醤油を使った和の味でいつも食べているように思います。
もしよかったら、日本の焼きなす以上に多くの人口に食べられている、焼きなすの世界的美食を一度試してみませんか♪
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ムタバルは、中東アラブでは定番の料理のひとつです。私の記憶ではシリアやレバノンでよく見る記憶があります。肥沃な三日月地帯、肥沃な農耕地域を映し出すかのような、現地の大定番の料理です。バーレーンやクウェートなど湾岸ガルフ諸国にも広まっています。
現地では小麦が主食であり、ホブズと総称される薄焼きパンを日常的に食べています。ホブズをちぎって、ムタバルをすくって口に運ぶ・・・。ああ美味しい。
ポイントは焼きなすの、水分が抜けて甘味がぎゅっと詰まったなすの身をベースに、にんにくと練りごま(現地ではタヒーナと言う)の旨味、レモン果汁の酸味、クミンパウダーの心地よい香り。仕上げのオリーブオイルの口当たりの良さ、といった点にあります。超絶美味なのに塩分がゼロだなんて、中東料理は実に素晴らしいと心から思います。
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レシピは簡単です。
材料(4人分):
- なす
- 中5本
- 練りごま
- 大2
- にんにく
- 1かけ
- レモン果汁
- 大1
- クミンパウダー
- 小1/8
- オリーブオイル
- 大1~2
作業工程:1 時間
- なすの皮が焦げるように丸ごと焼く。直火やバーベキューのような炭火が良いが、なければ魚焼きグリルやオーブンなどで焼く。
- 随時手をぬらしながらポロポロ落ちやすい焦げ部分を取り、粗熱が取れるまでフタのできる鍋の中に入れるなどして置いておく。
- この間ににんにくをすりおろしておく。
- スプーンで皮の内側の中身をそぎ取る。
- 焼きナスの身、すりおろしたにんにく、レモン果汁、クミンパウダーを合わせてハンドブレンダーやミキサーにかけ、なめらかなピューレにする。
- 味見をして酸味や練りごま加減を好みに調える。
- 皿に盛り、中央にヘラを当てながら皿を回転させて中央をくぼませ、オリーブオイルを入れる。
- Enjoy!
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中東4億人に愛される超スーパー国民食、『ムタバル』。
写真は現地でも時々見かける盛り付けアレンジ例で、オリーブオイルが入っているくぼみに黒オリーブの実を乗せています。
スーパーで一年中手に入るなすです。特に夏の旬のなすがたっぷり手に入れば最高です。是非作ってみてください。
【第1回】バルカン半島の美味ハンバーグ『グルマンスカ』
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【第4回】アラブの焼きなすが世界的真価を発揮する『ムタバル』
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※本記事はハウス食品及びレシピブログが主催するスパイスアンバサダーに就任したことに基づき執筆するものです。