やっと見つけた。やっと分かった。
インドの長期旅行でずっとインドの料理を調査しつづけて、「最たるインドカレーはこれだ」と思えるカレーに出会いました。それはたった1度出会ったものではなく、いろんなお店で作られていた、全インド人に愛される(※過言)普遍的な安飯屋の汁カレーです。
これぞ最たるインドカレー!
料理名はサブジ。
上の写真のように、パロタ(薄パン)やプリ(膨らむ揚げパン)を頼むと付帯してくる汁カレーです。この黄色い汁カレーはあまりに多くの場所で見かけるものであり、場所を変えても似たものが出てきます。
そのときハッとした。分かりました。「インドによくあるカレーがインドカレーの真髄なら、インドカレーの真髄レシピはこのサブジだ」、と。
この「これぞインドカレー」を作りたい!!・・・そう思ってからは、私はこれを食べるたびに作った人に作り方を聞き続けました。そうして -もちろん現地でも人により作り方には差異がありますが- いろんな人に聞いてまとめた話と(※)、帰国後も自分で実際に調理し、その結果、かなり満足のいく「これぞ最たるインドカレー」と思えるサブジの最強のレシピが完成しました!!
※自分が美味しいと思った味と香りを出していたお店の話はより参考としました。
* * *
いい色♪ この色♪
このシャパシャパさ♪(ニヤリ)
この日はプリ(膨らむ揚げパン)を作って昼食にしました。
レシピは割と簡単です。(詳細は≫こちら)
材料(6~8人分):
- 黄色いエンドウ豆(※)
- 1/2 C
- 玉ねぎ
- 1/2個
- 青唐辛子(※)
- 1本
- じゃがいも
- 2個
- サラダ油
- 大2
- チューブにんにく
- 小1強
- チューブ生姜
- 小1強
- クミンパウダー
- 小1
- コリアンダーパウダー
- 大2.5
- ターメリックパウダー
- 小1
- こしょう
- 小1/3
- 水
- 900 mL
- 塩
- 小1弱
- ガラムマサラ
- 小1/2
- 乾燥鷹の爪
- 1本
- シナモンスティック
- 3 cm
- カルダモンホール
- 3粒
※エンドウ豆は事前に一晩水に浸けたもの
※青唐辛子がなければ唐辛子粉末(カイエンペパーパウダーなど)に変えます。
作業工程:1 時間
- 玉ねぎをみじん切りにし、青唐辛子を小口切りにし、じゃがいもの皮をむいて1 cm角切りにし、エンドウマメをザルにあげておく。
- カレーを作る鍋にサラダ油を入れ、玉ねぎ、青唐辛子、チューブのにんにく、チューブの生姜を入れて中火にかけ、玉ねぎの色が変わりはじめるまで炒める。
- クミンパウダー、コリアンダーパウダー、ターメリックパウダー、こしょうを入れて、全体を混ぜる。
- エンドウマメ、じゃがいもを加えて全体を混ぜる。このときスパイスがなめらかに絡まなければ水を少々加えてよい。
- 水、塩、ガラムマサラ、乾燥鷹の爪をまるごと、シナモンスティック、さやの一か所に切れ目を入れたカルダモンを入れ、強火にかける。
- 沸騰したら火を弱め、エンドウマメとじゃがいもが柔らかくなるよう、ときどきかき混ぜながら30分以上煮る。途中で味見をして好みにより鷹の爪やシナモンを取り出してもよい。
- 味見をして塩加減やスパイス加減を好みに調える。
- Enjoy!
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これはインドを旅する者の記憶をよみがえらせる味になり、まさに「最たるインドカレー」の代表と言っても恥ずかしくないものと思います。
日本の普段の食風景でなら食パンと合います。一度にある程度まとめて作るものですから、朝食の食パンに是非是非合わせてほしいカレーです♪
* * *
私が好きな言葉。
「景色が見えるところまで山を登ること。それまでは、決して「分かったつもり」にならないこと。」
・・・ネット情報社会の今、これが万人にとって難しくなっている。
だから私は旅に出る。体験する。実際にそこで食べるのと食べたことがないのとでは大違いだから。
とはいえ、多民族、多文化の、広いインドですから、このカレーに共感出来る方もそうでない意見の方もいらっしゃるでしょう。それでも、今回も、前回も、その前も、インドにまるまる30日間滞在し、南はトリバンドラムから北は中央北部ゴラクプルやアルナチャルプラデシュ!(※)までも個人旅行で乗り込んで努力して旅してきた。
※アルナチャルプラデシュ:東北インド最北の州。この記事を執筆する時点でインドビザに加え別途渡航許可証が必要なインド唯一の地域。中国が領有権を主張することで知られる。実態はインド軍が多数配備されており中国化はしておらず、漢民族もみかけず、実質上もインドだった。
このカレーは、私が実際にインドの最重要の庶民のカレーが見えるところまで山を登り続けてやっと見えた大事な景色そのものなのです。だから愛着があるし、それを自分が実際に作れたことで、またひとつ自分の壁を越えられたようで、今とても嬉しいんです。
なお、このサブジを「最たるインドカレー」と称した主な理由は以下の4点です。
- インドのあちこちで見かける。庶民の店でもレストランでも家庭料理でも見る。それはすなわち誰でも作れる料理である。
- 代表的なインド料理を語るなら、アーリヤ/ヒンディーのカレーを主軸に置いて、チベタンやドラビダに傾倒しすぎないほうがよいだろう。
- 全カースト階層が食べることのできる料理である。
- 菜食主義者が多いインドでは、万人にとって大事な料理はベジ(肉類を使わない料理)である。
これらのことからこのカレーは私の心を惹きつけました。
安飯屋テイストではありますが、おかわりしたくなる美味でもありますから、是非一度作ってみてください。そしてインドを旅したことがある人に、あの独自の世界観を思い出していただけたら、私はとても嬉しいです。
お昼ごはんはプリとサブジだよ! あちこちでめっちゃ食べたよね、こういうの(笑)
それほど旨くはないが、インドの味で旨い。
えーん、褒めてもらってない(涙)
もしこれがすごく美味しかったら、お前はインドに根付く重要な味を再現できていないんだぞ。
今日は褒めてんの!!よく出来た忠実な味だから!
そ、そうかな(汗)
まあ旨い。しかもプリが揚げたてで旨い。サブジおかわり。
(完食)今度は高級店の旨いカレーを作ってくれよ。
うん。次はローガンジョシュにしよう(笑)