ウクライナ料理

[last update 2017/11/07]

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【基礎情報】

国名:ウクライナUkraine、首都:キエフ、ISO3166-1国コード:UA/UKR、独立国(1991年ソ連崩壊)、公用語:ウクライナ語、通貨:フリヴニャ(グリブナ)

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【地図】

ウクライナは、ロシア、ベラルーシ、ポーランド、ルーマニア、モルドバなどと接する東欧の国です。

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◆大国ロシアの料理の礎、典型的なスラブの料理

ウクライナの首都キエフは、スラブにおける最も古い都市の1つです。9世紀にはここに成立したキエフ公国があり、キエフが都として栄え、それがモンゴルにより弾圧され、やがて名もない地方都市モスクワが栄えはじめて、大公国へと台頭していきました。それが今のロシアの礎です。そのように歴史を追うと「ロシアの礎はウクライナにあり」という見方ができ、ウクライナが歴史のある偉大な国であることが理解できます。しかしこの地域は争いは絶えず、領土・領域は変わってばかり。だから、ウクライナの料理は、隣接するポーランドやベラルーシやロシアの料理と混交し続けました。よって、ウクライナ独自の料理を探すことはなかなか難しいものがあります。

ワレニキ
ワレニキには果物がよく入る。甘いが男性も食事としてもりもり食べる。(撮影地キエフ)

ウクライナは、世界で一番肥沃な国土だと言われます。肥沃な黒土からは豊かな穀物が採れることから、ウクライナは「ヨーロッパのパンかご」とも呼ばれました。ビーツの栽培も盛んでソ連の砂糖生産の半分以上を占めたことから「ソビエトの砂糖壺」とも呼ばれました。地中海へ抜ける黒海にも面し、暖かいから農耕に適し、ウクライナ料理はロシア料理と比べて遥かに変化に富んだ材料を使うことができます。肉をミンチにして料理する手法はドイツから伝わり、肉の使い方も上手です。

有名な話ですが、ウクライナのボルシュツは、代表的なロシア料理のひとつであるボルシュの起源です。それはまさに「ロシアの礎はウクライナにあり」、ロシアという国自体が今のウクライナの土地から始まったという歴史に重なるのだと思うのです。
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主食 Staple

ウクライナ料理の主食はフリブ(パン)です。小麦粉のパンやライ麦のパンがあります。

穀物を炊いた料理はカーシャと総称し、朝食などの軽い食事においては主食になりますが、昼食や夕食ではカーシャがあっても主食のフリブ(パン)を食べるため、主食の位置づけはフリブ(パン)に軍配があがり、その場合カーシャはおかずの付け合わせになります。カーシャは、キビ、グレチカ(ソバ)、麦、リス(米)などから作られます。カーシャは単に材料名で呼ぶことも多く、例えばソバのカーシャはグレチカ、米のカーシャはリスです。また、バヌーシュ(とうもろこし粉を湯で練ったもの)という、隣国ルーマニアのママリガと同じ料理もあります。
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小麦粉の生地 Flour dough

ワレニキはウクライナの国民食です。小麦粉を練った生地で具を包む料理で、中国の餃子やポーランドのピエロギに似ています。日本で餃子と言えば中身は肉ですが、ワレニキの具は肉類、つぶしたじゃがいも、そしてサクランボやブルーベリーなど多様です。「果物入りの餃子」とは日本人が驚く料理です。

ムリンツィはクレープないしパンケーキ状の食べ物です。ひき肉を包めばおかずで、クリームやジャムを包めば軽食になります。
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肉のおかず Meat

ウクライナ語で肉はミャソと言います。豚肉がよく消費され、続いて牛肉や鶏肉が食べられます。肉料理には、ホルブツィ(ロールキャベツ)、ペチェニャ(肉の塊のオーブンロースト)、トゥシュコワナ(キャベツと肉の煮込み)、ビホス(肉と野菜のくたくた煮、リトアニアビゴスと同じ)などがあります。

また、サーロは脂肪という意味です。豚肉の脂身を塩と香辛料で漬け込んで、スライスしてそのままいただく料理です(焼いてもよい)。サーロは古くより需要かつ長期的な保存食の1つで、重労働者のための高カロリーの食事としても重宝していました。
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スープ類 Soup

ボルシュツは基本的にはビーツを使う赤いスープですが、まるで日本のお雑煮のように、そのレシピには地域の多様さがあります。人気が高いのは、キエフ(首都、北部都市)のボルシュツ、リビウ(西部都市)のボルシュツ、ポルタバ(東部都市)のボルシュツです。ボルシュツザラニーという、緑の野菜が散りばめられた白いボルシュツもあります。

その他のスープ類には、ウハー(魚のスープ)、ユシュカ(肉のブイヨンスープ)、オクロシュカ(クワス仕立てのスープ)、ソリャンカ(酸味のあるピクルススープ)などがあります。
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乳製品 Dairy Products

スメタナは日本ではサワークリームとしても販売されている脂肪分の高い発酵生乳です。ウクライナ料理の多くの重要な要素で、クリーム煮のような調味料としても、ソースやトッピングのような調味料としても、製菓材料としても用いられます。
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お祝い料理 Celebrations

結婚式などお祝いのときにはコロワイという飾り付けの美しいパンが伝統的に食べられます。
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お酒 Alcoholic Drinks

メドメドゥーハ)は後述のクワス並みに極めて歴史の長いハチミツ酒です。そのほかヴォドカ(ウォッカ)、ピボ(ビール)、ビノ(ワイン)などが人気のあるお酒です。
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ノンアルコール Nonalcoholic Drinks

クワスは余ったパンを水に浸して酵母で発酵させた、歴史の長いドリンクです。糖分を高くして作ればアルコールになりますが、多くは炭酸飲料として楽しむような飲み物です。その他の飲み物は、コンポート(果物を煮て作るドリンク)やケフィール(発酵乳)など。
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料理名一覧 Food & Drink Glossary

【主食、穀物】
  • カーシャ(Каша)・・・穀物を炊いたもの
  • グレチカ(Гречка)・・・ソバのカーシャ
  • コロワイ(Коровай)・・・飾り付けの美しいパン
  • バヌーシュ(Бануш)・・・とうもろこし粉を湯で練ったもの
  • フリブ(Хліб)・・・パン
  • ムリンツィ(Млинці)・・・クレープないしパンケーキ
  • リス(Рис)・・・米のカーシャ
  • ワレニキ(Вареники)・・・小麦粉を練った生地で具を包む料理
【肉類】
  • サーロ(Сало)・・・豚肉の脂身を塩と香辛料で漬け込んだもの
  • トゥシュコワナ(Тушкована)・・・キャベツと肉の煮込み
  • ビホス(Бігос)・・・肉と野菜のくたくた煮
  • ホルブツィ(Голубці)・・・ロールキャベツ
  • ペチェニャ(Печеня)・・・肉の塊のオーブンロースト
  • ミャソ(М’ясо)・・・肉
【スープ類】
  • ウハー(Уха)・・・魚のスープ
  • オクロシュカ(Окрошка)・・・クワス仕立てのスープ
  • ソリャンカ(Солянка)・・・酸味のあるピクルススープ
  • ボルシュツ(Борщ)・・・ビーツを使う赤いスープ
  • ボルシュツザラニー(Борщ зелений)・・・緑の野菜入り白いボルシュツ
  • ユシュカ(Юшка)・・・肉のブイヨンスープ
【乳製品】
  • スメタナ(Сметана)・・・サワークリーム
【飲み物】
  • ヴォドカ・・・ウォッカ
  • クワス・・・パンを入れて発酵させた飲み物
  • ケフィール・・・発酵乳
  • コンポート(Компот)・・・果物を煮て作る甘いドリンク
  • ピボ・・・ビール
  • ビノ・・・ワイン
  • メド(Мед)・・・ハチミツ酒
  • メドゥーハ(Медуха)・・・ハチミツ酒

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