ポーランド料理

[last update 2017/10/06]

+++新着+++


【基礎情報】

国名:ポーランド共和国Poland、首都:ワルシャワ、ISO3166-1国コード:PL/POL、独立国(1918年ロシアより)、公用語:ポーランド語、通貨ズウォティ

▲目次に戻る


【地図】

ポーランドは、東欧に属するロシア(ただし飛び地のカリーニングラード)、ベラルーシ、ウクライナ。バルトのリトアニア、中欧のドイツ、チェコ、スロバキアと接しています。北の海を渡った先はスウェーデンです。

▲目次に戻る


◆東欧と中欧の狭間にいろんな料理が集まる

「ポーランド」という国は、激動の「人生」を歩んでいます。欧州屈指の大国から一転して100年以上も「消滅」した。そして復活した。第二次世界大戦時にはナチス・ドイツに全土破壊され、アウシュビッツ強制収容所では人々が多数虐殺され、その後社会主義政権下に置かれ、領土を「移動」させられ、そしてやっと得た民主制の独立。「ポー・ランド」とは「平らな・土地」。陸続きでの人の移動に障壁がなく、政治、人、文化の絶え間ない伝播がありました。だからこそ、今、ポーランド料理とは、東欧と中欧の狭間であることを実感する、周辺国と共通する「料理のモザイク」を形成しています。

ビゴスとジュレック
ポーランドの2大国民食。赤いビゴスと白いジュレック。(撮影地ワルシャワ)

ポーランドは、お隣のチェコが単民族単文化主義であったのとは対照的に、歴史を通じて多民族共同体でした。リトアニアドイツ、ハンガリー、ルーシ(ウクライナやベラルーシ)などの文化的往来があり、ユダヤ人との共生もありました。それは様々な文化の混交を形成しました。

戦後、ポーランドが「西にずらされた」のをご存知ですか? ポーランドが「西にずれた」ことにより、東部はソ連になり、ルーシの人々はソ連割譲地域に残り、ドイツから獲得した西部地域内に居住していたドイツ人はより西に移住したのです。その「国土がずれた」結果として、新生ポーランドはほぼ単一民族国家となりました。これがすごいことなのです。

だから、ポーランド料理を理解するためには、おそらく最大の特徴と言える、『単一民族国家であるが、食文化は多民族的である』という点に着目し、それを大前提として捉えていきましょう。ポーランド料理は近隣国家と共通する様々なモザイクを形成していることなど、理解を深めるためには、その大前提が必ず役に立ちます。
▲目次に戻る

主食 Staple

ポーランドの主食はフレブ(パン)です。ポーランドでは、カナペツキビオセンナというオープンサンドイッチ式に食べることが多く、スライスしたパンにバターやシュメタナ(サワークリーム)やマヨネーズを塗り、トマトやきゅうりなどの野菜にハムやチーズを乗せていただきます。ポーランド人の友人の家に泊まったとき、彼女が最後の夕食に出してくれたもので、とても思い出深いポーランド料理です。「夕食がサンドイッチなんて朝ごはんか昼ごはんみたい」って感じますか? ポーランドでは夕食が軽くて、しっかり食べる(正餐)のは昼食です。
▲目次に戻る

じゃがいも Potatoes

「ポーランドの主食はじゃがいも」という言葉があるほど、じゃがいもはよく食べられています。じゃがいもはポーランド語でジムニャクジムニャクといえばゆでじゃがやマッシュポテトが日常的に登場します。コピトゥカはじゃがいもニョッキ、プラツキジムニャチャーネはじゃがいもをすりおろして作るパンケーキ、プズ又はピジ(Pyzyと書きますが、yはウとイの中間音なのでカタカナ化が難しい)はじゃがいもを練って作るゆで団子です。
▲目次に戻る

餃子(ピエロギ) Dumpling (Pierogi)

ポーランドには餃子にそっくりの料理があり、ピエロギと総称します。水餃子又は焼き餃子で、ウクライナのワレニキにも日本の餃子にも似ています。ピエロギは、具は肉やチーズやじゃがいもが入るのが定番で、ベーコンを炒めて出る油をかけて食べたりします。
▲目次に戻る

肉のおかず Meat

ポーランド人は肉をよく食べます。また豚足や内臓の調理にも長けていて、「アニマル食い」と英語旅行ガイドブックに揶揄されるリトアニア料理との共通点があります。ポーランド人は香辛料使いが上手で、焼き物も煮込みも燻製も美味しく作ります。

コトレトスハボブは豚のカツレツ、ゼベルカヴィエプショヴェは豚のあばらのグリルです。腸詰めやハムもとっても美味しくて、キウバサというポーランドソーセージがあります。ゴロンカは豚足のじっくり煮で、ドイツ(の中でもベルリン)の名物料理であるアイスバインと似た料理です。フラキ又はフラツキはモツ煮込みシチューです。
▲目次に戻る

魚介のおかず Seafood

ポーランドでは肉を食べる傾向が強く、魚料理はあまり目立ちませんが、バルト海沿岸部ではズパルイブナ(魚のスープ)などの魚料理があります。シレジまたはシレジェ(ニシン)は上述のカナペツキビオセンナ(オープンサンドイッチ)の具にもウォッカのつまみにも合うことから、内陸部を含め全土で食べられています。調理法で人気があるのは酢漬け(マリネ)で、プロイセン王国首相の名を冠してビスマルクと言います。ニシンのオイル漬けはシレジェヴォレユと言います。ニシンの中でもシレジェアラマティアスは早い時期に収穫するニシン(産卵を経験しない処女のニシン)で珍重されています。
▲目次に戻る


料理名一覧 Food & Drink Glossary

【主食(パンやじゃがいも)】
  • カナペツキビオセンナ(Kanapeczki wiosenne)・・・オープンサンドイッチ
  • コピトゥカ(Kopytka)・・・じゃがいもニョッキ
  • ジムニャク(Ziemniak)・・・じゃがいも
  • ジムニャク(Ziemniak)・・・ゆでじゃがやマッシュポテト
  • ピジ(Pyzy)・・・じゃがいもを練って作るゆで団子
  • プズ(Pyzy)・・・じゃがいもを練って作るゆで団子
  • プラツキジムニャチャーネ(Placki Ziemniaczane)・・・じゃがいもをすりおろして作るパンケーキ
  • フレブ(Chleb)・・・パン
【肉のおかず】
  • キウバサ(Kiełbasa)・・・ポーランドソーセージ
  • コトレトスハボブ(Kotlet schabowy)・・・豚のカツレツ
  • ゴロンカ(Golonka)・・・豚足のじっくり煮
  • ゼベルカヴィエプショヴェ(Zeberka wieprzowe)・・・豚のあばらのグリル
  • フラキ(Flaki)・・・モツ煮込みシチュー
  • フラツキ(Flaczki)・・・モツ煮込みシチュー
【魚のおかず】
  • シレジ(Śledź)・・・ニシン
  • シレジェ(Śledzie)・・・ニシン
    • シレジェアラマティアス(Śledzie a’la Matjas)・・・処女のニシン
    • シレジェヴォレユ(Śledzie w oleju)・・・ニシンのオイル漬け
  • ズパルイブナ(Zupa rybna)・・・魚のスープ
  • ビスマルク(Bismarck)・・・ニシンのマリネ
【その他】
  • シュメタナ(Śmietana)・・・サワークリーム
  • ピエロギ(Pierogi)・・・餃子

▲目次に戻る


Link

▲目次に戻る


本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさにあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
出典URL付記リンクを貼れば小規模な範囲でOKなこと】
・ご自身のサイト、ブログ、FacebookやTwitterにおける情報の小規模な引用や紹介。
事前連絡出典明記をお願いします】
・個人、団体、企業等の活動や出版等で、当サイトおよび当管理人のもつ料理レシピや写真を活用・使用したい場合。
事後連絡でもよいのでお寄せ下さい(楽しみにしていますので)】
・小学校や中学校の宿題や課題で当サイトを活用してくれた生徒さん。
ご遠慮ください】
・大々的なコピペや読み込み、出版物への無断転載。
・営利目的や利益が生じる手段での無断使用。
※免責事項:上記の引用に基づいて万が一損失・損害がありましても、対応はユーザーご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。

ポーランド料理」への4件のフィードバック

  1. 参考になりました。そして、とってもいい情報ですね。
    ありがとうございます。

  2. アレク より:

    東京にポンチキヤと言うポーランドのポンチュキを通販をしてるお店が有ります。お店と言うより大使館のイベントとかにケータリングしてる所です。
    で、本題なのが、
    ここでポンチキをネットで注文して、「パーティーだから」と言って他のポーランド料理をリクエストすると作って冷凍とかで送ってくれるんです!ポーランド関係者の間では知れた裏メニュー
    興味がある方は試してみましょう。
    ポンチュキを注文する前提みたいですけど、

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。