【葉野菜×スパイス×世界の料理・連載第1回】~グリュンコールミットカルトッフェルン編~

2020/11/03

2020年度スパイスアンバサダーの活動報告
11月の活動内容として、スパイスで好き嫌い解消チャレンジ!苦手な食材をおいしく克服しよう<葉もの野菜編>という趣旨に基づいた情報発信をする運びとなりました。そこで、本タイトルの通り【葉野菜×スパイス×世界の料理】として、5回連載形式でスパイスアレンジレシピをお届けします。

【好き嫌い解消のエピソード、レシピへ込める想い】
私には幸せなことに嫌いな食材がありません。
「好き嫌いがあるよりはないほうがよい」、この点には間違いはないと思います。となると、嫌いな食材を好きにさせることはよいことだ、という論法に落ち着きますよね。
教育現場においては、教師が一律に教育指導の言葉をかけても、それに響く子と響かない子がいる。だから児童・生徒・学生を改善に導くために、教育者はたくさんの言葉をかけ、たくさんの種をまくことが重要となります。言葉Aに響く子もいれば、言葉Bに響く子もいれば、言葉Cでないと動かない子もいるからです。それと同様に、もし食べ物の好き嫌いを改善に導くために、作り手はたくさんの種を蒔くほうがよいのです。つまり、たくさんの種類のレシピで、多様な料理を与えられるほうが成果を得やすいのです。料理Aで食べる意欲が増す子も、料理Bで食欲が増す子も、料理Cでやっと動く子もいるでしょう。その「たくさんの種」は、世界247か国の食文化を盛り込んだ「世界の料理」なら、多数の人に美味しいという長い歴史に裏打ちされた実績と、現存する美味という説得力があります世界の料理には、新しい美味しさに出会える可能性が多大にあるのです。・・・とちょっとこのように、「食育な」応援の視点から、私のレシピへ込める想いをお伝えしました。

* * *

連載第1回は、「ケール×ナツメグ×ドイツ料理」~グリュンコールミットカルトッフェルン編~です。

グリュンコールミットカルトッフェルン

ドイツは、「食に質実剛健な国」といった印象があります。現地でよく使われる野菜に、ケールという健康野菜があります。ケールは青汁の原料として有名で、おかげで苦い野菜のイメージが定着したかのようですが、日本語で「ちりめんキャベツ」の名の通り、ケールは苦くなく、いたってキャベツ味。言うなれば「味が濃いキャベツ」という味をしています。ドイツ北部の冬の作物で、ドイツでは、ケールを刻んでくたくた煮にして、お肉類とあわせるのが定番の食べかたです。とにかく優しい味ですし、お肉もしっとりと蒸し焼きになるので、一度作ってみてください。

レシピは簡単です。

heart『優しい味のケール♪ グリュンコールミットカルトッフェルン♪』
材料(4人分):

ケールの葉(※1)
300 g
厚切りの肉類(※2)
400 g
バター
大2
200 mL
コンソメ顆粒
小1/4
少々
ナツメグパウダー
少々
生クリーム(※3)
大1/2(※3)

※1:ケールの葉がない場合は、緑色が濃いキャベツの外葉で代用できます。
※2:厚切りの肉類とは、ポークチョップ用のトンカツ肉や、厚切りベーコン、厚切りのロースハムなどです。厚さは1.5 cm以上あるとよいです。
※3:生クリームがない場合はコーヒーフレッシュを使うか、牛乳をやや多めに使うか、省いてもよいです。

作業工程:1 時間

  1. ケールの葉を洗い、茎が固そうな部分や、傷んだ部分を包丁で切り取る。
  2. 鍋にケールの葉が十分浸かる量の熱湯を沸かし、塩(分量外)を少々入れて沸騰させ、ケールを入れて沈めて5分煮る。
  3. その間にじゃがいもの皮をむき、2 cm厚さまたは大ぶりに切る。
  4. ケールを取り出してザルに乗せ、水分をよく切り、まな板に乗せて粗く刻む。
  5. 鍋にバターを入れて中火で熱し、厚切りの肉を入れて表面がカリッとするように炒める。
  6. ケールを入れ、全体をよく混ぜ、ケールにバターの油分をまんべんなくゆきわたらせる。
  7. じゃがいも、水、コンソメ顆粒、塩、ナツメグパウダーを入れて強火にかける。
  8. 沸騰したら弱火にし、じゃがいもに極力触らないようにときどき全体を混ぜながら20分あるいは煮汁がほとんどなくなるまで煮込む。
  9. 煮汁がほぼなくなったら、肉とじゃがいもを取り出して皿に乗せる。
  10. 鍋に生クリームを加えて混ぜながら加熱を続け、水分がなくなったら味見をして塩加減などを好みに調え、盛り付ける。
  11. Enjoy!
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グリュンコールミットカルトッフェルン

「美味しーい!」

見た目は硬そうなケールでしたが、調理が終えるとふわっふわ! バターや生クリームなど欧州内陸らしい食材に、その油分を爽やかにする少々のナツメグ。お肉やじゃがいもを添えて、ドイツ気分たっぷりで、食文化の理解とともに召し上がってみてください。

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世界はそのスパイスの使い方を持っています

本企画も、やりがいを持って取り組むと本当に有意義ですね。多くの人にとって美味しいという保証つきの料理をレシピつきで紹介することで、「作る楽しみ」が芽生える一助になり、その結果として自分や家族の好みに合う新しいレシピが見つかっていくという形で誰かの役に立てるならばとても嬉しいです。次回もどうぞお楽しみに☆


スパイスで好き嫌い解消料理レシピ

※本記事は(1)「ハウス食品×レシピブログ」のモニターコラボ広告企画に参加していること、(2)スパイスをモニター提供されたことに基づき執筆するものです。



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本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさ(プロフィールは≫こちら、連絡方法は≫こちら)にあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
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