冬の柑橘の季節に「ヴァンドランジュ」-オレンジワイン-を。

゚・*美味しさは、香りで作る。*・゚【スパイス大使2019】

スパイス大使記事
紹介スパイス:バニラ、シナモン、ナツメグ
バニラシナモンナツメグ

冬の柑橘の季節になりました。「ヴァンドランジュ」-オレンジワイン-を作ろうと思いました。

ヴァンドランジュ(オレンジワイン)は、白ワインにオレンジを漬け込んで香りと美味しさを付与する飲み物です。準備として、スーパーでオレンジを買おうと思ったのだけど、米国からの輸入オレンジ・・・という表示に、やっぱり躊躇してしまいました。だって明らかにポストハーベスト農薬が使われているのだから。

<ポストハーベストとは>
ハーベスト=収穫、ポスト=あとで。よってポストハーベスト農薬は「収穫後に使う農薬」という意味になる。日本のスーパー陳列段階でよく見かける表示は、米国輸入柑橘類の防カビ剤であるエニルコナゾールECZ(別名かつ有名な名称はイマザリル)、チアベンダゾールTBZ、オルトフェニルフェノールOPP。程度は物によるが、発がん性や催奇形性リスクはほぼ明らか。日本ではポストハーベスト農薬は使用禁止。

ということで。さらに付け加えると、日本産の柑橘だから無農薬だなんて思っちゃだめ。防虫目的でメチダチオンが使われています。さらに、皮をむくから安全とはいえず、果肉からも農薬が検出されるという状況です。

私は、農薬は好きになれない。ポストハーベスト農薬は嫌い。日本が危険だからと禁止しているものを、米国やメキシコからの輸入品はガンガン導入している現実も嫌い。発がん性のような晩発性かつ非可逆病変はゴメンだよ。ついでに言うと、私はアンチ農薬のナチュラリストというわけでもありません。ナチュラリストの皆さんって農薬の化学を分かってないで物事を書いてるようなサイトばかりで、そういうのも好きじゃないんです。私は農薬の学問自体は大好きで、大学院でも毒物を研究して薬学の授業でも長らく毒性学や農薬学を担当してきて、中立的な立場から物事を判断しています。

というわけで。
折角 フ ラ ン ス 産 白 ワ イ ン っ !!(←強調する) を3本も使って気持ち良いドリンクを作るのだから、使って気持ち良い柑橘を使いたい。なので家にあるはっさく -それこそ完全無農薬。化学肥料もあげてません- を使って、健康で健全なヴァンドランジュを作ることにしました。

* * *

私がヴァンドランジュに出会ったのは、ニューカレドニアのホームステイ。マリーおばさんのご自宅でした。

ニューカレドニア

素敵な家ですよね。生活感がいっぱいあっても、フランス人の家は、雰囲気が良くて素敵です。

私たちが到着した日、自家製の冷えたヴァンドランジュでおもてなし。

ニューカレドニア

ヴァンドランジュはおばさんのお手製で、オレンジの皮と少々の香辛料を白ワインに漬け込んで、出来上がったものをワインボトルに詰めて冷蔵庫で冷やしておいたのだそうです。聞けばワインのラベルも手作りなのだそう。ラベルには「vin d’orange」(ヴァンドランジュ)と書かれています♪ 素敵♪

* * *

さあ、我が家で糖度が増したはっさくに、フランス産白ワイン♪ それから最高級のマダガスカル産バニラも使って♪

ヴァンドランジュ

2月になると、ほっこり暖かい日が登場します。だから気持ちよくお外でと思い、ガーデンテーブルを出して作業開始♪ お気に入りのガラス製ドリンクサーバーに、材料を入れていきましょう。

ヴァンドランジュ

作り方は簡単です。柑橘の皮をむいて、容器に入れるだけです。皮と身の間の白い部分(味も香りも悪い部分)を丁寧に除去したとしても、10分で作ることができるでしょう。

heart『ヴァンドランジュ♪ オレンジワイン♪』
材料(2L分):

白ワイン(※1)
2L
オレンジ(※2)
2個
バニラスティック
10~20cm
砂糖
30g
ナツメグ
好みでごく少々(ひとふり)
シナモン
好みでごく少々(ひとふり)

※ワインはフランス産がよいです。
※オレンジは無農薬のものがよいですが、輸入オレンジは間違いなく毒性が強い農薬が使われているので、国産のものがよいです。国産オレンジ、あるいははっさくや夏みかんで代用したほうが安全だと思います。

作業工程:10 分(漬け込む時間を除く)

  1. オレンジ2個分の皮をらせんにむく。
  2. 皮の裏についた白い部分をなるべく取る。
  3. オレンジの1個分だけ、皮をむいたあとに表面に残る白い部分をなるべくむき、横2つ割りにして容器に入れる(オレンジの実1個分は使わないので別の機会に食べます)。
  4. 容器に残りの材料をすべて入れ、フタをして冷暗所に置く。
  5. 1週間経ったら皮を取り出す。このとき味見をしてバニラ風味が出ていたらバニラスティックを取り出す。
  6. 1か月経ったらオレンジの実を取り出す。
  7. Enjoy!
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ニューカレドニアは、本来メラネシア人(カナック族)の島ですが、フランスが、ここがニッケル鉱石というドル箱であるゆえ、この地球の反対側にある島を手放しません(ここのニッケル、世界の全ニッケルの3割を占めるらしい。そりゃドル箱だ~)。つまり、メラネシアン先住民の反発や独立意識から紛争もしばしば起こる、ちょっと複雑な島国です。フランス植民地からフランス海外準県となり、ともあれ、島にはフランス人が作った街もあり、フランス人がたくさん住んでいます。マリーおばさんもその一人です。

カナック族にとって、外から支配者が来たことは、辛く苦しいこともあったかもしれないけれど、便利で住みやすい様子を見ると、フランス領である利点も皆に享受されているのだと信じたい。

あのときは、マリーおばさんの家に滞在して南の島のフランス人文化を見て、更にニューカレドニアを一周してカナックの暮らしも見て、両方の視点からニューカレドニアを学ぶことができた。

・・・また、勉強する機会が来たら、ニューカレドニアをもっと理解していこう。今後勉強するときは、マリーおばさんに作り方を教えてもらったヴァンドランジュを飲みながら、ね!

ヴァンドランジュ

ニューカレドニア



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