チュニジアのクスクス作りについて動画を見ていたら、びっっくり!!!クスクスに黒い粉をかけているんです!!!
私はアラビア語はビギナーで、ところどころ単語が分かる程度の低レベル。この黒い粉を「ラッカ」と呼んでいるようですが、これが何なのか。「ラッカ」の意味は何か。とても気になったし、興味深かったので、検証しました。その過程と結論をこのページに記載します。
* * *
◆couscous tunisien au poisson – كسكسي تونسي بالحوت(≫こちら)
これが、驚いた動画の画面です。
8:36 クスクスに黒い粉をかけ、「ラッカ」と言っています。
◆كسكسي تونسي بالحوت – Couscous Tunisien au Poisson(≫こちら)
3:21 黒い粉をかけている画面に文字が書いてある動画を見つけました。
ملعقة صغيرة
فلفل أسود
と書いてあります。
◆Google翻訳
画像の中のアラビア語を翻訳元の窓に打ち込みます。アラビア語の文字は語頭と語中と語末で形が変わるので、文字の打ち込み1つにも苦労します。
翻訳したところ、「小さじ1杯の黒こしょう」であることが分かりました。
* * *
次は、「ラッカ」と呼ばれていたものは何なのかを検証しました。
「黒こしょう」は動画の画面では「فلفل أسود」(フィルフィルアシュワド?って読むのかな?)と書いてあるように見えます。アラビア語は通常の表記では母音を示さないので文字からはどう母音がつくのかは分かりません。
もうちょっと、黒こしょうを示すアラビア語チュニジア方言のサイトを見てみました。
◆مطبخ الزهور(≫こちら)
あった。「فلفل أكحل」!
「أكحل」の音価は「akhal」です。
フィルフィルアッカ?って読むのかな?
でも嬉しい!!とてもラッカに近くなった!!
◆WordReference Forums Language Forums(≫こちら)
世界の言語フォーラムの掲示板のようなサイトです。
ここに、今回の結論を得るヒントを得ました。
質問「こしょうはモロッコでは ابزار/ibzaar と言うんだけど、その由来や、あとアルジェリアやチュニジアでもそう呼ばれているのかを知りたい。」
回答1「チュニジアでこしょうは فلفل اكحل/akhl です」(フィルフィルアッカ?)
回答2「اكحل/akhl は黒という意味です。」
回答3「アルジェリアでは فلفل لكحل/akhl 、あるいは、 فلفل لاكحل/lakhl です。」
ヤッター!!出てきた!!
لاكحل / lakhl
これが「ラッカ」です!!
チュニジアは小さな国で、西に広大なアルジェリアと接しています。アルジェリアと同じ言語を使っていても何の不思議もありません。
* * *
私も、このチュニジア風の「ラッカ」(黒こしょう)の効いたクスクスが食べたくなりました。だから作ってみました。チュニジアスパイス「テーブル」(コリアンダーとキャラウェイのブレンドパウダー)も手作りして、活きのいいアジをさばいて、いいオリーブオイルを開封して、緑ピーマンも用意して。気分は地中海です。
トマトの煮汁の蒸気を使って蒸すクスクスは、すでに具材のもつ素晴らしいフレーバーがついていますが、地中海らしく「ラッカ」(黒こしょう)をクスクスに混ぜ込み、完成です♪。
レシピも「世界の料理レシピ」サイトに掲載しています。
*コスクシビルフート
結果。
超ーーー旨い。
クスクスにこしょうをかけると、トマト味の煮汁ととても合って、超絶旨いです。お魚も一層の美味。
驚きました♪