「何を食べると健康に良いか」の主要な軸は、「日本人の食事摂取基準」と「国民健康・栄養調査結果」から決まります。それがすべてではないけれどそれはとても重要なことです。
要は、科学的に検証された栄養素の摂取基準に比べて実際の栄養素摂取状況が多いか少ないかを知って、摂取基準どおりになるように食物を口に入れていくように献立を整えることが最重要です。
多いなら減らす→これが塩分。あとは肉類摂取過剰によると推測される栄養素。
足りないなら増やす→これがカルシウム。あとは野菜類摂取不足によると推測される栄養素。
とにかく日本人の現状において喫緊の課題は塩分とカルシウム。この2つの栄養摂取量を基準値どおりにしてから、ほかのものに手を出したらいい。解決方法は割と簡単で、まず、和食から外国の料理に切り替えること。そう意識すると乳製品摂取量が格段に増えて、味噌や醤油に頼らない調理ができます。
* * *
では、和食を食べるときに減塩と高カルシウムに着手するは、どうしたらよいか?
そこで私は、お魚料理を食べるときは、骨まで活用することを心がけています。心がけっていうよりも、美味しいのでむしろ楽しみとも言えます。あとは魚を煮つけないこと。煮つけると煮汁の体積だけ醤油や醤油を多く使うから避けるほうが無難です。一番簡単なのは骨まで火を通した焼き魚を骨まで食べることです。魚のサイズや種類によっては硬くて無理なこともありますが、魚によっては骨も柔らかくて容易です。
生体中のカルシウムの99%が骨に分布するのなら、骨を食べると高カルシウム食になるのは間違いなし!ですものね。
頭も、目の周りやほほ肉やカマなど美味しいところを丁寧に食べながら骨を外していくと、案外骨が食べやすいです。火鉢や魚焼きグリルがあれば骨だけを再度炙ってあげると、骨が美味しく感じられてきます。
「骨に必要な栄養素は骨にある。」
だから、カルシウムも骨に多く存在します。それが骨のすべてではないけれどそれは骨形成にとってとても重要なことです。
健康増進に、骨を食べる心がけをおすすめします。