【スパイスを使う世界の行事料理・アジア編第1回】北朝鮮料理、マンドゥグク

2022/01/30

 <スパイスアンバサダー2021> 
スパイスアンバサダーの1~2月の活動テーマは、「食卓で旅気分!楽しさ広がる、世界のパーティーメニューアジア編」です♪ アジアの国という国を実際に旅した私にぴったりのわくわくテーマです!

そしてこのテーマをより掘り下げて、料理から世界の風習と文化を学べる

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を揃えていこうと思いました。正月や祝事など、その国の尊重すべき文化を代表する料理は素敵です。今回より6回連載で「スパイスを使う世界の行事料理~アジア編」を掲載します。

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 <スパイスを使う世界の行事料理の選別コンセプト> 

世界の行事料理

スパイスを使った世界の行事料理とそのレシピを紹介します。6か国を選ぶコンセプトは以下の通りです。

  1. アジア53か国を俯瞰してその国にどんな料理があるかを検証し、私がその国でその料理を実食した本物の料理を重視する
  2. パーティー料理をより正式化し、原則として人の集まりを正式に伴う行事料理とした
  3. 課題が「スパイスを使った料理」なので、食事の料理を作る。飲み物やデザートは作らない。
  4. アジアの地域を正確に6分割したいので、東アジア東南アジア南アジア西アジアコーカサス中央アジアとした。コーカサスを独立させたのは西アジアが多くなりすぎるのを防ぐためでもある。そしてそれぞれから1料理ずつ選定する。よって全体を通して(6回内)国は重複しない
  5. 本物重視。スパイスを使った我流アレンジ料理にはしない。スパイスを使うその国の食とする。
  6. 主催者選定スパイス20種類のうち最低1つを使用する。そのメインスパイスは6回連載で重複せず、6回連載で主催者選定スパイスを6種類以上使うことになる。

・・・と、このような壮大な検証を経て(ここに最も時間がかかったけれど楽しかった)、6レシピを選定しました。

世界の料理って本当に素敵です。

なぜなら

料理は文化の縮図です。

日本人が日本の調理環境で世界の料理を作って、それを家族や仲間と食べると、世界の文化が日本に広まります。日本料理にはない新しいアイディアが加わり、食の幅が広がり、暮らしの楽しみが広がります。それを伝えることを私の楽しみとして、6回連載で、スパイスを使う世界の行事料理を紹介します。

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 【第1回】東アジア編、北朝鮮料理「マンドゥグク」 

アジアの料理を作るにあたり、日本と通じるお正月の心を映す料理を含めたいと思いました。朝鮮半島でもお正月には汁物が食べられ、南部に行くほどお餅が入り北部に行くほどマンドゥ(餃子)が入る。それは日本のお雑煮に通じる、新年を喜ぶ大事な食文化です。南北で具が変わるのは、日本に近くなるか中国に近くなるかという文化のグラデーションです。

マンドゥグク

heart『縁起の良い料理です♪ マンドゥグク♪』
材料
<マンドゥ20個分>

木綿豆腐
5 cm角
白菜キムチ(※1)
100 g
ニラ
刻んで大2
玉ねぎ
1/8個
レッドペパー
少々
醤油
小1/2
小1/5
薄力粉
小1
牛豚ひき肉
150 g
餃子の皮(※2)
20枚

※1:この写真では、具を半量ずつに分け、片方に白菜キムチ50 g、片方に白菜の漬物(赤くないもの)を50 gを混ぜて、紅白でマンドゥを作りました。
※2:餃子の皮は直径10 cmのものを想定しています。

<スープ2人分>

900 mL
煮干し
6尾
昆布
5 cm角
干ししいたけ
薄切り10枚
小2/3
醤油
小2/3
小ねぎ
刻んで大2

調理時間:1 時間

  1. <スープの準備>スープを作る鍋に水、煮干し(気になるならはらわたなどを取る)、昆布、干ししいたけを入れて加熱し、一度沸いたら火を止めてしばらく置き、ダシを取る。
  2. <餃子のタネを作る>木綿豆腐をザルかキッチンペーパーの上に置いて水切りしておく。
  3. 白菜キムチは漬け汁が多いようなら軽くしぼる。
  4. 白菜キムチ、ニラ、玉ねぎを細かいみじん切りにして、ボウルに入れる。
  5. レッドペパー、醤油、塩を入れ、薄力粉を散らすように入れ、菜箸で軽くひと混ぜし、豆腐とひき肉を入れて手でよくこねる。ゆるい場合は薄力粉を追加する。
  6. ひき肉から粘り気が出たら、ボウルごと冷蔵庫に入れ、30分休ませる。
  7. <餃子を包む>餃子の皮に16~18 gの具を乗せ、フチの半分に水をつけ、半分に折り曲げて合わせ目を指で挟んで皮をくっつけ、折り目の辺を手前に置いて中心をへこませ、左右の角を手前に引き寄せるように折り、左右の角に水をつけて接着する。
  8. マンドゥの包み方

  9. <スープを作る>鍋から煮干しと昆布を取り出し(しいたけは残す)、塩と醤油を入れて中火にかけて加熱し、途中で味見をして塩加減などを好みに調え、旨味が足りないと思うときはダシダや鶏がらスープの素(分量外)で補い、スープを沸かす。
  10. 沸いたスープにマンドゥを入れ、弱い沸騰が保てる程度の火加減にし、くっつかないように菜箸で動かしながら、2~3分ほどゆでる。明らかに浮いてきたらゆであがりの目安である。
  11. 器に盛り、小ねぎの小口切りを乗せて出来上がり。
  12. Enjoy!
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できたー♪

綺麗だし、なんか可愛いね♪

マンドゥグク

そして食べて美味しい♡♡♡

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日本で言う「餃子」は、韓国や北朝鮮の料理で「만두」(マンドゥ)、漢字で「饅頭」と書きます。具にはいろいろなバージョンがあるのですが、現地ではキムチが入った餃子は大定番の1つです。蒸し餃子のほか、焼き餃子や餃子スープにして食べられています。このページは「クク」(국、スープ)タイプのマンドゥとして、「マンドゥグク」(만두국)のレシピを掲載しました。お正月のお祝い料理として、1年の中でも重要な意味合いをもつ料理です。この独特の餃子の形は昔のお金(きんず)を模したものであり、福を呼ぶ食べ物とも言われています。

「その国の行事料理を、作ってみませんか」

「料理を楽しむ」暮らしは素敵です。
だって料理がルーチンな義務になってはもったいない。料理をいやいやな家事にせず、料理を長く楽しんで続けていくのなら、学びやチャレンジ要素やわくわく感を含めるのが良く、その点で世界の料理は最適です。新しい国の料理を作り、新しい味つけを楽しみ、新しい会話を生む。しかもその国の人々が大事にしている行事食なら、その喜びも格別です。

これからもスパイスを使う世界の行事料理、アジア編を掲載していきます。どうぞ次回もご期待ください。よろしくお願いします。

世界の行事料理

世界のパーティーレシピ

※本記事は(1)「ハウス食品×レシピブログ」のモニターコラボ広告企画に参加していること、(2)スパイスをモニター提供されたことに基づき執筆するものです。

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本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさ(プロフィールは≫こちら、連絡方法は≫こちら)にあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
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