鹿児島産ピーマン×世界の美味しい料理(2)煮る

2021/03/18

このたびは、「鹿児島県・宮崎県・高知県・茨城県」の4県のJA(農業協同組合)による「国産ピーマンプロジェクト」のPR活動に選出していただきました。そして、鹿児島県産ピーマンを受領しました。

通常は夏野菜と認識されるピーマンでも、「出荷の時期は10月~5月」という日本南部産ピーマンの、特一級品と思うほどの出来の良さや美しさを見て、そして実際に食べて美味しさを感じて、まっさきに、農家の努力と農業技術開発の歴史に感謝をしました。スーパーには年中切らすことなく夏野菜が売られているのは、一般的な旬以外の時期に収穫ができるよう、生産者の努力と技術の蓄積があるのだと、今回再認識しました。

* * *

私は、「ピーマンが一番美味しい世界の料理は」と聞かれたら、その質問者の方の好みを幾つか聞いた上で、煮食できるパターンでの回答の1つに、「アルジェリアの、チェクチューカを挙げることでしょう。

チェクチューカ

これを食べて、あまりの甘さに驚きます。この写真で緑ピーマンを8個も使い、オリーブオイルをベースに、タジン鍋で蒸し焼きにするように調理しています。
パンをちぎってすくって食べると、極上の味にうっとりしますし、野菜が美味しいと塩がほとんど要らなくなるため、減塩ヘルシーメニューとしても極めて優秀です。

レシピは簡単です。

heart『ピーマンが劇的に甘い♪ チェクチューカ♪』
材料(4~6人分):

緑ピーマン
8個
赤パプリカ
1個
トマト
中2個
にんにく
1かけ
オリーブオイル
大2
小1/4
こしょう
少々
クミンパウダー
小1/2
パプリカパウダー
小1/2

作業工程:1 時間 20 分

  1. ピーマンとパプリカをオーブンに入れ、最高温度で20分あるいは皮が浮いて黒くなるまで焼く。途中皮が黒くなったものからひっくり返し、なるべく全面が焼けるようにする。
  2. その間にトマトのヘタを取って縦6つ割りにし、種を取り除いてから1 cm角切りにする。
  3. にんにくは細かいみじん切りにしておく。
  4. ピーマンとパプリカが焼けたら取り出し、しばらくフタつきの容器に入れて蒸しておく。
  5. タジン鍋あるいはフタができる小さめのフライパンにオリーブオイルを入れて中火で熱し、にんにくを入れ、香りが出てきたらトマトを入れ、フタをして蒸し焼きにする。
  6. その間にピーマンとパプリカのヘタ、種、皮を取る(ザルを下に置いて弱い流水で洗い流すように作業するとよい)。
  7. ピーマンとパプリカを1 cm角切りにする。
  8. タジン鍋(フライパン)のフタをあけ、ピーマンとパプリカを入れ、木べらで具を潰しながら全体を混ぜる。
  9. フタをして、ごく弱火で、ときどき具を潰して混ぜながら、30分ほど加熱する。水が足りなくなりそうなら少々追加してもよい。
  10. 塩、こしょう、クミンパウダー、パプリカパウダーを加え、全体を混ぜて味見をして、フタをして更に20分加熱する。
  11. 味見をして、塩加減やスパイス加減を好みに調えて出来上がり。
  12. Enjoy!
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チェクチューカ

美味しーい!
そして同時に思う、「うわ、なにこの甘さのエネルギー!?」と…。

これはアルジェリアの特に西部で食べられている家庭料理です。たっぷりのピーマンとトマトをオリーブオイルで蒸し煮にすることで、得も言われぬ甘さが引き出され、食べるとあまりの美味しさに感激します。パン生地を薄く円盤状にして焼いて、現地の「ホブズ」(パン)を真似して作り、ちぎってすくって食べてみてほしい。野菜が美味しいという幸せを感じ、そして、美味しさのあまりにきっとリピートしたくなりますよ。

* * *

私は、地元での講演活動を幾度となく通じて、「地元の食材×世界の料理」の第一人者となれる足場が出来てきました。別に益田市だけじゃなくていい。中四国だけじゃなくていい。九州も北海道も、「その土地の産品×世界の料理」というテーマで自らが学びその良さを伝える伝道師の如く活動ができることが、今思い描いているワークスタイルです。

だから今回、心底美味しいと思う素晴らしい出来映えのお野菜を調理でき、嬉しかったです。これからもこういう「美味しい野菜を食べる世界の料理の伝播」に努めたいと思います。