<スパイスアンバサダーの活動報告>
4月・5月のテーマは、いつもの料理がスパイスで新しい味わいになるという趣旨で、10回連載形式で、10通りのスパイスアレンジレシピをお届けしています☆
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第9回は、南米エクアドルの、高Caで体が喜ぶミルクチーズスープ、『ロクロデパパス』です。
まずはじめに、極めて大事なことを書きます。
私はこのカルシウム慢性不足の一因は和食という食文化にあると思っています。稲作を国家基盤の基礎として農耕民族として発展してきた日本の食文化は、伝統的に乳製品を使いません。乳製品以外に、安定して毎日高カルシウムを摂る食材などないのでは?
将来の骨粗鬆症や老人骨折を食い止めたいですよね。牛乳をゴクゴク飲む習慣がない人は多いでしょうし、買い置きの牛乳は煮るなどして加熱して食べたほうが安心。そういうとき、牛乳やチーズをたくさん使うおかずの選択肢をもつことは良いことです。そこで今回の主旨としては、乳製品を取り入れる料理レパートリーを増やして、日本人の栄養不足を解決する方法を増やしていけたらいいなと思います。
そして、見知らぬ国の料理をまた1つ覚える喜びは、主題の「味わいの広がり」にも貢献します。
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南米には『ロクロ』という料理群があります。南米の伝統的な煮込み料理で、地域によって具や味付けは様々です。どこでどのロクロを食べても美味しいのですが、エクアドル版のロクロである『ロクロデパパス』も美味しい。牛乳とチーズの、コクのあるスープです。これをタイトルの「ミルクチーズスープ」としました。
レシピは簡単です。
材料(8人分):
- じゃがいも
- 8個
- 水
- 1 L
- ズッキーニ
- 小1本
- サラダ油
- 大2
- アチョーテ
- 適量(※1)
- 玉ねぎ
- 1個
- にんにく
- 2かけ
- 牛乳
- 500 mL
- クリームチーズ
- 150 g
- 塩
- 小1
- 白こしょう
- 小1/4
- アボカド
- 2個
※1:アチョーテは、粒なら大1/2、パウダーなら小1/2程度を使うと良い色が出ます。ない場合は省きます。
作業工程:50 分
- じゃがいもの皮をむき、2 cm角に切って鍋に入れ、水を加えてから中火にかけ、ゆっくりと沸騰させて中までほくほくに火を通す。
- ズッキーニを拍子木切りにしておく。
- すべての材料が入るサイズの別の鍋にサラダ油とアチョーテを入れ、弱火でゆっくり加熱して赤色を引き出す。
- 玉ねぎとにんにくをみじん切りにして、アチョーテ油が入った鍋で炒める。
- 玉ねぎにしっかりと火が通ったら、じゃがいもをゆで汁ごと加え、ズッキーニ、牛乳、クリームチーズを入れ、チーズを均一に溶かしながら加熱する。
- この間に、アボカドをトッピング用に薄切りにする。
- 塩と白こしょうを加え、味見をして、塩加減などを好みに調える。
- 器に盛り、アボカドを乗せて出来上がり。
- Enjoy!
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このスープ1人分のカルシウム摂取量は90 mgです。90 mgくらいなら青菜からも摂取できる量ですが、乳製品から摂るカルシウムはカゼインというカルシウムの吸収を促進する成分と同時摂取になるので好ましい。
また熱いスープにアボカドを浮かべると、アボカドの脂肪分がゆるんでとろけてくる、これがまた素晴らしく美味しい。スペイン語のレシピには「bastante queso!」(チーズはたっぷり使う)と書いてあります。アンデス山脈の、野菜が不自由で、じゃがいもに強く依存した寒冷地のインディオの暮らしをこの料理から学べるのも有意義なことだと思います。
パンをちぎっても、白いごはんとあわせても美味しい、熱いロクロを召し上がれ♡
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※本記事はハウス食品及びレシピブログが主催するスパイスアンバサダーに就任したことに基づき執筆するものです。