<スパイスアンバサダーの活動報告>
4月・5月のテーマは、いつもの料理がスパイスで新しい味わいになるという趣旨で、10回連載形式で、10通りのスパイスアレンジレシピをお届けしています☆
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第6回は、中央アジアのシルクロード味の雑炊、『スユクオシュ』です。
雑炊ってよく作りますか?
私は普段から割と作ります。理由は炊飯器に残ったごはんがよく生じるからです。ただ残りごはんを電子レンジで再加熱したごはんは、水分が減るからか、加熱ムラもあるからか、味が落ちるようで、あまり好きではないんですね。
だから残ったごはんは雑炊や中国粥にして、米にしっかり水分を含めて、全体をほっこりと加熱して食べたいのです。
美味しいです。シンガポール人に教わる時短の粥の作り方が我が家の定番に。
雑炊を作るときには、ネギを入れたり、卵を入れたりもするけれど・・・、
時々衝動に駆られるのがウズベキスタン味の雑炊です。
料理名は、現地ではマスタワあるいはスユクオシュと言います。スユク(суюк)は液体、オシュ(ош)はごはん。だからスユクオシュ(суюк ош)は「スープごはん」、日本語にして「雑炊」と訳すことができます。
まず、味がしっかりとウズベク味♡ 中央アジア、ユーラシア大陸高原の、シルクロードの味がします。「シュルポ」(※)が分かる人には分かるのですが、あのシュルポ味が土台になってトマトや野菜やお米が入った料理。そう聞けば、美味しさは間違いないと思っていただけるのではないでしょうか。
※シュルポ=中央アジア各国に広まる肉野菜スープ
レシピは簡単です。
材料(4人分):
- 緑豆(※1)
- 1/4 C
- 玉ねぎ
- 1個
- にんじん
- 小1本
- じゃがいも
- 1~2個
- トマト缶(※2)
- 1/2缶
- 牛脂(※3)
- 大2
- 牛ひき肉
- 100 g
- 水
- 1 L
- 塩
- 小1/2
- こしょう
- 小1/3
- コリアンダーパウダー
- 小1/2
- クミンパウダー
- 小1/3
- 残りごはん(※4)
- 茶碗1杯
- パクチー(※5)
- 刻んで大1
- 小ねぎ(※5)
- 刻んで大1
- ヨーグルト
- 大8
※1:緑豆はなければ省いてよいですし、他の豆を使ってもよいです。
※2:トマト缶は1缶が約400 gかつダイス状のものを使います。
※3:牛脂がなければサラダ油を使用します。
※4:残りごはんの代わりに生の米も使えます。その場合は2/3 Cくらいを予め水に浸けておき、米を入れた後の煮込み時間を長くします。
※5:緑のハーブはあれば生のものを刻んで使います。なければ乾燥品でもよいです。
作業工程:1 時間(豆を戻す時間を除く)
- (緑豆を使うなら、前日から水に浸しておき、調理時は水を切っておく。)
- 玉ねぎを粗みじん切りにし、にんじんとじゃがいもを8 mm角切りにする。
- 煮込む鍋に牛脂を入れて加熱し、牛ひき肉を入れて炒める。
- 玉ねぎを加え、数分間炒める。
- トマト缶の中身、にんじん、じゃがいもを加え、ときどき混ぜながら数分間加熱する。
- 緑豆、水、塩、こしょう、コリアンダーパウダー、クミンパウダーを加え、フタをして20分煮る。
- 味見をし、塩加減やスパイス加減などを好みに調える。
- 残りごはんを入れてほぐし、フタをして数分間煮る。
- その間にパクチーと小ねぎを刻み、鍋に入れてひと混ぜして火を止める。
- 器によそい、ヨーグルトを1人につき大さじ2杯ほど乗せて出来上がり。
- Enjoy!
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このスユクオシュ、現地ではよくカティーク(ヨーグルト)を乗せていただくんですよ。乳製品の栄養は素晴らしい、特にカルシウム源としては極めて優秀。だからこのスユクオシュもカルシウムが摂れてごきげんです♪ 日本式の雑炊ではカルシウムを多く摂ることは難しいから、スユクオシュは栄養的にもより優れていると思うんです。
スユクオシュ作ったよ~
スユクオシュ…
あ、マスタワね
ああウズベクか
そだね。タジクもロシアもあるけどね
ウズベクあたりって料理がこういう見た目だよな
まあね。これもラグマンとかなり味一緒だし
しかし肉ダシが出てるし旨いなこれ
そりゃーテュルク人ですから
でも野菜たっぷりに農耕のウズベクさも出てるのかも
まあそれはあるかもな
おかわりあるよ
食べる!
シルクロードの味、美味しいね♡
今回、分量等を一応レシピという形に書きましたけれど、この料理は
「Use whatever you want」
(使いたいものを使えばいい)
そういう料理です。
この「シルクロードの味」という偉大さや心地よさを、是非体験してもらえたら嬉しいです。
【第1回】バルカン半島の美味ハンバーグ『グルマンスカ』
【第2回】モロッコの美味しいゆで卵の食べ方『カムンメハ』
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【第7回】オリエントに広まる感動の肉々ピザ『ラハムバジン』
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※本記事はハウス食品及びレシピブログが主催するスパイスアンバサダーに就任したことに基づき執筆するものです。