今まで作ってみたいと思い続けてきた、念願のマレー料理、オタオタを作りました (・ω<)☆
いいサバ(鯖)が手に入ったんです。そこで、サバ料理のレパートリーを増やしたいし、作ったことのない世界の料理を今日もまた1つ作りたいし、大体の材料は自宅にあるし、よしそれならばと思い、オタオタを作ることにしました!! 私がオタオタを初めて食べたのがシンガポールです。でもオタオタは、マレーシア、ブルネイ、インドネシアなど、マレー人地域圏にまたがる東南アジアのグローバルな料理でもあります。
必要なものは、やはり何と言っても鮮度の良い、安心クオリティーのサバです。
1)スパイスペーストを作る
以下の材料をハンドブレンダーで撹拌する。
→キャンドルナッツの代用のクルミ、生姜、赤玉ねぎ、生の赤唐辛子、コリアンダーパウダー、ブラチャン(発酵エビペースト)、生レモングラス、柑橘くささを足したくてレモンの皮、若い柑橘の葉、パプリカパウダー。
2)サバつみれを作る
サバの頭と内臓を落として指で3枚に開く→身をスプーンでかきとる→卵、にんにく、塩、砂糖、ココナッツクリームと共にフードプロセッサーで粗びきにする。
3)オタオタペーストを作る
1)のスパイスペースト、2)のサバつみれ、片栗粉、サラダ油を練り合わせる。
なお現地ではタピオカ粉やサゴ粉を使います。うちにもタピオカ粉はあるのですが、それを使ってしまうとさすがにレシピを公開しても日本で作れる家庭が激減してしまうと思い、片栗粉にしました。
4)包んで加熱する
まだ寒い時期ゆえ我が家にバナナの葉が出ていないので、葉ランで代用しました。
今年の夏も我が家にバナナの葉♪バナナの葉をお皿に使うシンプルなエコライフ。
葉っぱの葉脈を包丁で削ぎ取ってから熱湯でゆでて、オタオタペーストを乗せて折りたたんで竹串でとじます。
私は蒸籠の大きさに合わせて両端を折りましたが、折らないオタオタのほうが現地では多いような気がします。折ったオタオタも見たことがあります。それはつまりどちらでもよいということだよね?
なお、バナナの葉も葉ランもない家庭が圧倒的に多いと思いますから、レシピ化する際の参考情報を得たく、オタオタの半分は、現代レシピ風に、アルミホイルを使って作りました(※)。アルミホイルはすごいね、葉ランからアルミホイルに移ると、めちゃくちゃ短時間で包み終わります。竹串がなくても折り曲げた部分が戻らずに済みますし。
※東南アジアでも、アルミホイルで作ることは結構あると聞きました。
10分蒸してから、
オーブン最高温度で10分焼き色をつけて完成。
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完成♪ \(^o^)/
ほっほー、これは旨い!!(※) 手間をかけると、素材の味だけではない複雑な味を生み出せるものですね。
※ただし、美味しさに感動したのは葉ランで包んだ方です。
実態はサバつみれとはいえ、ちゃんと東南アジア味になっている♪♪ ココナッツクリームとレモングラスが特に異国味の形成に貢献しています。ただ、材料のサバが新鮮&高品質で、なおかつ作りたてを食べる贅沢ゆえ、現地の味の再現を目指す私にとっては遺憾(?笑)ながら、シンガポールで食べたオタオタよりも美味しかった。よって日頃お世話になっている人に速攻電話をかけておすそ分けに車を走らせたのは事実です(笑)。
* * *
しかし「オタオタ」という名称について考察が芽生え、頭をよぎります。ネット検索ではオタは脳みその意味とのことですが・・・。
サモアやウォーリスフトゥナなどの太平洋の南国では、生の魚肉にレモンやココナッツミルクをかけて食べる料理が「オタ」です。これが東南アジアでは、中国料理で顕著に知られる「生ものを好まない」文化圏に入り、魚肉にココナッツミルクやレモングラスなどでフレーバーをつけて「加熱調理」したものがオタ(反復してオタオタ)になったのかもしれないな。あのあたりではワルンやカキリマなどの、作り置きをして料理を売るスタイルが多いですからサバは加熱しておいたほうがよいでしょうしね。
あるいは逆の可能性もあって、東南アジアの「加熱オタ」が、生食を忌避しないポリネシアでは生のまま味付き魚を食べるようになって「生オタ」へ。・・・こういうことを考えるのと調べるのが好きで、こういうのを検証するヒントに出会えると、私はとてもわくわくします。こういうあたりに学者肌の血が流れているのかもしれませんが、なんなんでしょう、もう、性分です。
そう、「レシピのむこうに地球が見える」ことは私がどれだけ時間を割いても苦痛にならない優雅な時間なんです。料理も好きですが自分の知らないことを勉強するのもそれと同じくらい大好きだからです。
さあ今日もいい日になりますように。では皆さんも、今日も元気でお過ごしくださいね!! ブイ (^ー^)v