マーシャルの首都マジュロで見た驚きの「サシミ」は、ミクロネシアの伝統食文化です。

2018/01/24

太平洋の北半球側に「マーシャル」という国があります。位置を説明するのは難しいのだけど、フィリピンからずぅっと東に行って、日付変更線のあたりまで行ったところにある島国です。日本からはずいぶん遠い。日本から訪問する場合、日本からグアムGuamへ。ここで1泊して、翌日にグアム-チュークChuuk(ミクロネシア連邦、以下FSM)-ポンペイPhonpei(FSM)-クワジェリンKwajalein(マーシャル)と、飛行機の降機の度に待たされながら、長い時間をかけて、マーシャルの首都マジュロMajuroに向かいます。もう少し進むと、そこにはハワイがある。そういう位置関係です。

マーシャルで、首都マジュロに滞在中、素晴らしい「刺身」(Sashimi)に出会った!!! このページではその素晴らしい「サシミ」をレポします。

* * *

ローカルフードを食べたい私が求めていたのは、観光客向けよりも、地元の人向けの食堂でした。マジュロではホームステイをすることができなかったので、マーシャルアイランズリゾートの近くの安宿に泊まっていた私は、栄えている方向とは逆の方向に歩こうと思いました。マジュロは主要道路がほぼ1本道なので、歩くことに不安はありません。そして、西へ向かって、どのくらい歩いたでしょう。NKBホテルという、ガイドブックに載っていない比較的安そうな宿と、その併設レストランを見つけました。

マジュロの刺身

「刺身」(Sashimi)は日本領だった時代に根付き、レストランでよく見かけるメニューの1つです。マグロの赤身をサクに切ることが多いかな。

しかし、この店で出てきたのは、皮を剥ぎ、内臓を取って切れ目を入れただけの一匹魚。これが「日本が持ち込んだ刺身」よりも前からあるミクロネシア人の伝統的な生魚の食べ方なのです。・・・そう、それは昔ツバルでホームステイをしたとき、電気も水道もない離島の出身のおばあちゃんが見せてくれた魚の食べ方と同じだったのです。

マジュロの刺身

しかしさすがマジュロ。ここではギザギザが鋭いステーキ用ナイフが登場しました。これで中骨の上に刃を当ててゴリゴリと動かしながら骨と身をはがしていきます。わさびと醤油が美味しい♪ 魚がとっても新鮮で美味しい~♪

マジュロの刺身

店内には、今日の「獲れ獲れ」のお魚リストがありました!! 刺身でいただいたのは、このうちマレMoleという魚です。

マジュロの刺身

しかし・・・

うわっ。
・・・内臓登場・・・しかも生だよ、生。・・・どうしよう、これ食べるのか、食べないのか。・・・そこで思ったこととしては、他の内臓は除去されているから、これは食べるものだという結論です。見たところ白子のようなので、意を決して生で食べました。味はすごく良く、美味しかった。後のことを心配しなければ本当に美味しい。

マジュロの刺身

なお、この後、別に訪問したミクロネシア連邦(FSM)のホームステイ先でも白子を生で食べさせてくれています。だから私は、内臓を生で食べることはミクロネシア人の伝統的な魚の食べ方であると確信することができました。

* * *

マーシャルは英語圏ゆえ、英語を意識して会話をするときは皆さん「Sashimi」の通り「サシミ」と発音してくれますが、ローカル語ばりばりのとき、「Sashimi」はマーシャル語で「ジャジミ」や「チャチミ」のような発音になります。

観光客が来ないようなローカルなレストランでは、その日の獲れたて新鮮なお魚の、驚くべき「サシミ」を食べることができました。調理してくれたおばちゃん、本当にありがとう!!

マジュロの刺身



* * *

本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさ(プロフィールは≫こちら、連絡方法は≫こちら)にあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
出典URL付記リンクを貼れば小規模な範囲でOKなこと】
・ご自身のサイト、ブログ、FacebookやTwitterにおける情報の小規模な引用や紹介。
事前連絡出典明記をお願いします】
・個人、団体、企業等の活動や出版等で、当サイトおよび当管理人のもつ料理レシピや写真を活用・使用したい場合(料金は≫こちら)。
事後連絡でもよいのでお寄せ下さい(楽しみにしています)】
・学校や大学の宿題や課題で当サイトを活用してくれた児童・生徒・学生さん。
ご遠慮ください】
・大々的なコピペや読み込み、出版物への無断転載。
・商用非商用ならびに営利非営利を問わず、個人、団体、企業等の活動や出版等での無断使用。
※免責事項:上記の引用に基づいて万が一損失・損害がありましても、対応はユーザーご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。