アンゴラ料理

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【基礎情報】

国名:アンゴラ共和国Republic of Angola、首都:ルアンダ、ISO3166-1国コード:AO/AGO、独立国(1975年ポルトガルより)、公用語:ポルトガル語。通貨:クワンザ

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【地図】

熱帯雨林の南端に位置するアンゴラは大西洋に面した国です。北はコンゴ民主、東はザンビア、南はナミビアと接しています。

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◆石油とダイヤモンドの国で、人は質素な食。

アンゴラの代名詞は、石油とダイヤモンド。それは悲惨な内戦を起こしました。2002年に内戦締結を迎えるまで、およそ30年にもわたり戦争を続けてきた国です。その結果、いまや(首都ルアンダはかなり整備されてきたものの、ルアンダを出ると)国中至る所が、地雷地帯。死亡率や衛生状態は今も深刻です。アフリカ筆頭格の資源産出国であるため物価は世界最高レベル、しかし大多数を占める貧困層の暮らしはアフリカの底辺とも言える困窮ぶり。アンゴラ料理は、熱帯雨林アフリカの典型料理に歴史の中でつながってきたポルトガルやブラジルの影響が混交した料理と言われますが、それよりも十分な食料を得られない人が多いことに目を向けるべきなのかもしれません。

アンゴラの牛肉
路上で売られる食べ物には、バカ(焼いた牛肉)が多かった。(撮影地スンベ近郊)

アフリカの大西洋側は、サハラ砂漠以南(カメルーン)からアンゴラ-ナミビア国境付近までバントゥー系民族が分布しており、アンゴラの食文化は、北に接するコンゴ民主に似たバントゥー系民族の料理が土台になっています。それが、アンゴラの多民族性にも関わらず料理が比較的共通している理由です。サハラ以南でよく見るヤシ油(臭みの強い赤い油)はアンゴラ料理においてもまた典型的な食材の1つで、よってアンゴラ料理は赤くて独特の匂いをもつ料理が多くなります。

もうひとつ、独立前に400年以上もここを支配していたポルトガルの名残が見られます。ポルトガル領時代、奴隷貿易としてアンゴラの港から黒人が積み出されていました。同じく元ポルトガル領のブラジルと行き来があったことから、アンゴラ料理は、例えばフェイジャオンやフェイジョアーダのような豆使いなど、遠くブラジル料理とも共通しているものがあります。食文化というものは、単にその国の地理と気候だけではなく、政治や歴史こそが食の文化形成に重要なのだと、特にこのような植民地支配と奴隷貿易の歴史に密接する国の料理を見るたびに痛感するのです。
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主食 Staple

伝統的な主食には、マンジョッカ(キャッサバ)、ミリョまたはマイス(トウモロコシ)、そしてマッサンバラ(ソルガム)があります。これらはフバ(粉)にしてから湯で練られ、フンジまたはピランと呼ばれるもち状の食べ物になります。アンゴラ北部ではキャッサバ粉を材料としフンジと呼び、南部ではトウモロコシ粉を材料としピランと呼ぶ傾向があります。北部は熱帯雨林気候でコンゴやガボンと同じくキャッサバがよく採れること、フンジは北部の主要民族であるキンブンド族の言葉に由来すること、そして南部は乾燥地帯が多くなりトウモロコシに依存するようになることなどを理解すると、この主食の南北の差が大まかに理解できます。なお私は見ていませんがサツマイモや米のフンジもあるそうです。

シクアンガはアンゴラ北部で食べられます。カメルーンのバトンやコンゴのシクワングと同じ食べ物で、キャッサバの粉を練ってバナナの葉で包んで蒸した食べ物です。もちもちしてこれもまた美味しいです。

アンゴラではパオン(パン)やパスタも食べられています。
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魚介のおかず Seafood

アンゴラは西部が海に面しており、ペイシ(魚)がよく食べられます。代表料理はカルルーという、魚、オクラ、ジンボア(アマランサスの葉)などをパーム油で煮込むとろみのあるおかずで、沿岸や都市なら鮮魚で、都市なら干物を使って首都ルアンダから田舎まで食べられる、アンゴラ広域の料理です(特に中西部沿岸の南クワンザ州の郷土料理でもあります)。魚の旨味ととろみのあるスープが美味しいです。そしてこのカルルーは海を渡った先にあるサントメプリンシペでも国民食であり、元ポルトガル領どうしの食のつながりを感じます。

なお、アンゴラでは、肉やエビを使うカルルーもあります。
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軽食 Quick Eats

路上でバケツを持った少年が売るような軽食ですが、少年がブリンニーと言った食べ物がありました (( ( .. ) )) ブルッ。ブリンニーは小麦粉の生地を薄焼きにしたクレープのようなものです。かつてアンゴラ内では、ソ連支援のMPLAと米国支援のUNITAという2つの政府が設立されて内戦を引き起こしました。それだけにブリンニーロシアで食べた軽食)の名前にソ連の影を見たことに、寒気がするほどドキッとしてしまいました。
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料理名一覧 Food & Drink Glossary

【主食類】
  • シクアンガ(Chikuanga)・・・キャッサバの粉を練ってバナナの葉で包んで蒸した物
  • パオン(Pão)・・・パン
  • ピラン(Pirão)・・・フバ(主食となる作物の粉)で作るもち状の食べ物
  • フバ(Fubá)・・・主食となる作物の粉
  • フンジ(Funge)・・・フバ(主食となる作物の粉)で作るもち状の食べ物
  • ペイシ(Peixe)・・・魚
  • マンジョッカ(Mandioca)・・・キャッサバ
  • マイス(Maiz)・・・トウモロコシ
  • マッサンバラ(Massambala)・・・ソルガム
  • ミリョ(Milho)・・・トウモロコシ
【魚介のおかず】
  • カルルー(Calulu、Kalulu)・・・魚、野菜、パーム油などの煮込み
【肉のおかず】
  • バカ(Vaca)・・・焼いた牛肉
【野菜、野菜のおかず】
  • ジンボア(Gimboa)・・・アマランサスの葉
【軽食】
  • ブリンニー・・・小麦粉の生地を薄く焼いたもの

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