アフリカ大陸の東の海の沖に、モーリシャスという、美しさと混沌さをあわせもつ、世界に類を見ない国があります。そこで飲んだ「本物の家庭のスパイスティー」は、私の忘れられない思い出で、今回モーリシャスやインドやバングラデシュの食と旅の経験を経て、お気に入りのスパイスティーを自宅で作れるようになったので、記事に残そうと思います。
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モーリシャスは、海が美しい国。ここはアフリカの東の沖に位置する島国で、ハネムーナー憧れの国の1つです。
面積約2000平方kmの小島のあちこちに広がるビーチはとにかく綺麗で、美しい海が好きな人が憧れる人気の訪問国となっています。
その他の観光要素にもあふれています。例えば下の写真はシャマレル地方の美しい景観の滝。
そして世界でも珍しい七色の大地、「テレドゥセットクルール」(Terres de 7 couleurs)も素晴らしい景観です。
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私は、こんなモーリシャスに来ることを楽しみにしてきました。さあその憧れが叶う当日、いざモーリシャスの空港に着いて、空港からバスに乗るものの、実際に見るものはこれらのイメージと違い、あまりの家並みの古さ、開いているのか閉まっているのかよく分からない寂しい商店の連続や、インド風の人々の多さでした。
町を歩く人もバス車内の人も、みんなインド系の人と見受けられる人ばかりでした。驚きます。だってここはインドからは随分遠いアフリカですよ。でも、史実としてここモーリシャスは、かつて大量のインド人が移住してきた土地なのです。
街にはヒンズー教(※)の寺院が多数ありました。
※インドの主要宗教の1つ。
「アフリカなのにインド」だなんて、ほかに類を見ないユニークな国だと言えますよね。もちろんインド系移民だけではなく、地元の人々もいますから、モーリシャスの文化はそれらの折衷(すなわちクレオール)が形成されています。
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私がホームステイしたのは、トニー兄さんの家です。彼はインド人の血を引いています。
あはは、なかなか楽しく仲良くやってるでしょ!!
そこでトニーが淹れてくれたお茶は、インド系らしさに違わずミルクティー。家庭らしくティーバッグで。
ミルクティーを淹れるとき、彼はマサラ(スパイスミックス)を入れました。これを入れることでマサラチャイ(スパイス入りミルクティー)はぐっと美味しさを増したように感じ、私は感激しました。私はトニーにこのマサラ(スパイスミックス)に含まれる香辛料の種類等について質問したのですが、彼は肝腎の外箱を捨ててしまったとのこと。結局原材料については分からずじまいでした。
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さて、今になって改めて写真を見直していると、マサラの内パッケージにメーカー名が書かれているんです。だとしたら、これはネット検索で配合スパイスを突き止められそうです!
パッケージには「EVEREST」と書かれています。
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「EVEREST masala tea」と入れて画像検索。
ありました!! 同じロゴの商品!!
これはマサラチャイを作るための、インドの既製品のスパイスミックスです。
もっと探し続けると、外箱の裏面や側面の画像が見つかりました(≫こちら)。
これにより、カップ2杯あたり、マサラ(スパイスミックス)を小さじ1/2を使うことも分かりました。
そして、配合スパイス一覧も見つかりました(≫こちら)。
黒こしょう、乾燥生姜、カッシア、カルダモン、カッシアの葉、ナツメグ、クローブ、ブラックカルダモン。
これらのうち、日本で手に入りやすい市販のスパイスは、黒こしょう、乾燥生姜、カルダモン、ナツメグ、クローブです。カッシアをシナモンに、ブラックカルダモンをカルダモンに近似すると組成が簡単になります。
そこで、上記の近似を踏まえて、私のスパイス配合が決まりました。チャイマサラの配合スパイスは、黒こしょう、乾燥生姜、シナモン、カルダモン、ナツメグ、クローブでやってみようと思います。
分量は、出来上がりのチャイのフレーバーを思い出しながら、何パターンか試してみました。そうしたら、美味しいマサラチャイを自宅でも楽しめるようになりました♪♪
レシピは簡単です(≫詳細はこちら)。
材料(作りやすい量):
- シナモンパウダー
- 大1
- カルダモンパウダー
- 大1
- ジンジャーパウダー
- 大1
- ナツメグパウダー
- 小2
- クローブパウダー
- 小2
- こしょう
- 小1/2
作業工程:3 分
- すべてのパウダーを混ぜ、小ビンに入れる。
- チャイを淹れるときは、1カップあたり小さじ1/4を使用する。
- Enjoy!
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出来た♪
チャイ用のマサラ、その名もチャイマサラが完成♪\(^o^)/
あとはこれをカップ1杯につき小さじ1/4を目安に加えます。
今季節はバレンタイン。チョコレートトリュフやチョコレートケーキのお供に、このスパイスチャイはぴったりでした♪
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なお、チャイを作るためには、水と牛乳の比率のレシピも必要です。チャイと言えばインドやその関連国では一般にはミルクティーを指します。私はインドを旅しながら、チャイを飲みながら、言葉が通じる人が作ってくれたものであれば、水と牛乳の比率などを質問してきました。人により割と差はありますが、1:1だと覚えやすいしミルクがきちんと味わえて美味しいと思いました。
もちろんチャイのレシピも簡単です(≫詳細はこちら)。
材料(4人分):
- 水
- 400mL
- 牛乳
- 400mL
- 砂糖
- 大4
- 紅茶の茶葉
- 大2
- チャイマサラ
- 小1
作業工程:10 分
- 小鍋に水と牛乳と砂糖を入れて火にかけ、沸騰したら茶葉を入れ、かき混ぜる。
- 沸騰直前に起こり始める水面の盛り上がりが見られたら小鍋を持ち上げるか火を止めて水面を鎮める。この作業を1、2回繰り返す。
- チャイマサラを入れてかき混ぜる。
- 茶こしで茶葉を濾しながらカップに注いで出来上がり。
- Enjoy!
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モーリシャスの旅は楽しかった。本当に、ここを離れるのが、名残惜しかった。トニーがモーリシャスの観光にも連れていってくれ、別の日にはトニーのお兄さんが特別のおもてなし料理「ビリヤニ」を作ってごちそうしてくれた。どの国でも行けばいいことはあるものですが、こうして気持ちよく地元の人々との触れ合いが送れる国の旅は、すがすがしく気持ち良いんだもの。
とにかく、私たちの旅にとっては、ここにトニーがいてくれたからこそモーリシャスの体験が良い印象で終わるのだろうと思います。本当に感謝しています。ありがとうございます!