
本記事では「松ぼっくりのジャム」の作り方を紹介します。
でも、日本人にとってジャムと聞けば、いちごジャムのような「潰したペースト状のもの」を想定するので、より正確には「松ぼっくりのコンポート」と呼ぶほうがよいですか? しかし逆に「コンポート」と言うほうが分かってもらえないことが多々あるので、説明としてはやはりジャムのほうがいいのかな。
私が初めてこの料理を見たのがロシアです。あとはイタリアやジョージア(グルジア)にもありますね。でも日本では見たことがない。
しかしながらこの「松ぼっくりのジャム」は香りがめちゃくちゃ良くて味も素晴らしいので、きっと誰もが好きになれるものだと思うのです。知人が我が家にお越しいただいたときなどのお茶会のときなども、話のタネにこの「松ぼっくりのジャム」を薄切りパンなどに添えたりミニホットケーキを焼いたりしてお出しすることがあるのですが、これまで100%皆さん驚かれましたよ。だって「松ぼっくりのジャム」を見たこともない作ったこともないのだから。そしてそれが素晴らしい香りと味なのだから。
ということで、本記事では、「松ぼっくりのジャム」をどうやって作るか、特にその原料の松ぼっくりはどのようなものを使うのかを解説します。
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上の写真が、5月撮影の五葉松の若い松ぼっくりです。緑色をしています。これはうちの敷地にあったもの。お散歩をしていると道路脇などでもときどき見かけることもありますね。

2~3 cmくらいの小さな緑色のものを10個くらい採ります。このとき樹液が手につくと厄介なのでビニール袋越しに採るなどします。
採れました。このときはちょっと大きめが2つあったので全部で9つ。

いったんさっと水をかけて洗ったら小鍋に入れ、砂糖100 gと水200 mLを入れて火にかけ、40分くらいかけてゆっくりと煮詰めていきます。このとき、
- グラニュー糖のみで作ればすっきりした甘さの仕上がりになります
- 上白糖を使うと日本人好みの風味と甘さと色が出ます
- 黒糖を混ぜると風味と色が増します
私は上白糖90 g+黒糖10 gで作りました。
できました♡

これが「松ぼっくりのジャム」ないし「松ぼっくりのコンポート」です。はちみつやメープルシロップと同じように使っていただけるのですが、すがすがしい香りがめちゃくちゃ良くて、うっとりする香りと美味しさです。
