<スパイスアンバサダーの3月の活動>
ベトナムの「サテ」(Sa tế)とは、主には唐辛子や油を主体とした薬味的な調味料です。
今回スパイスアンバサダーとして「サテトム」(≫こちら)(ハウス食品、≫こちら)を受領しました。「トム」はベトナム語でエビの意味。サテトムは、エビの風味、レモングラスの風味、唐辛子の赤が折り合った、東南アジアらしい香りと味を魅力にもつ調味料です。
前提として、
東南アジア料理を自宅で作るのは難しい。
難しいのは、生のレモングラスをはじめ普通にスーパーで買えないような食材や調味料の存在です。輸入食材店にはそりゃもちろん売られているんですけど、私が「普通に」料理レシピを普及するにあたって目標は、地方県の人口5万人以下の市や町の普通のスーパーで常時取り扱われる商品で作る世界の料理を目安にしているので(理由:そのくらいを目標にしないと日本人向けレシピと捉えにくくなる)、東南アジア料理やアフリカ料理のレシピ化にはものすごく苦労しています。
だから、レモングラス風味がついたサテトムがこうして気軽に ”普通の” スーパーで買えるようになったことには、製造販売会社には心の底から感謝します。ならば私の立場としては、サテトムの正しい&美味しい食べ方・使い方を多くの人に伝えたいなという願いから「サテトムを使う人気ベトナム家庭料理」を5点紹介することにしました。
ポイントは、私の創作レシピではなく現地レシピを日本の調理環境と日本のサテトムで再現している点です!!。だから本物を感じ美味しさに感動します。
* * *
最終回となる連載第5回はライスペーパーが美的変身☆バンチャンチョンです♪
細切りライスペーパーのベトナム味の和え物です♪
レシピは簡単です。
材料(2人分):
- うずらの卵
- 6~10個
- 大根
- 40 g
- レモン果汁
- 大1.5
- 玉ねぎ
- 40 g
- サラダ油A
- 大1/2
- パクチー
- 1/2 C~1 C
- ミントの葉
- 10枚
- 乾燥桜エビ
- 大1/2
- 炒りピーナッツ
- 大1
- 塩
- 小1/8
- サテトム(※1)
- 大1弱
- サラダ油B
- 小1
- 酢
- 小1/2
- 砂糖
- 小1/2
- ナンプラー
- 小1/2
- ライスペーパー(※2)
- 6枚
※1:サテトムはベトナムのエビ風味唐辛子調味料です。数社から市販されています。
※2:ライスペーパーは直径22 cmのものを使用しています。
作業工程:30 分
- うずらの卵を小鍋に入れ、かぶる量の水を入れて中火で熱し、沸騰後3分ほどゆでて、火を止めて置いておく。
- 大根の皮をむき、長さ4~5 cm&薄さ2 mmの薄切りにし、2 mm幅の千切りにして小さな容器に入れ、レモン果汁をかけて和えておく。
- 玉ねぎを超薄切りにし、1~2 cm程度の短さに切り、小さなフライパンにサラダ油A(大さじ1/2杯)と玉ねぎを入れて中火で熱し、フライドオニオンのように炒めておく。
- パクチーとミントの葉を粗く刻んでおく。
- 乾燥桜エビをすり鉢に入れてすりこ木で砕き、炒りピーナッツを加えてすりこ木で砕き、塩を加えて混ぜておく。
- 小さな容器にサテトムとサラダ油B(小さじ1)を入れてよく混ぜてなじませ、酢、砂糖、ナンプラーを加えてよく混ぜておく。
- 大きなボウル(想像以上に大きなボウルがよい)を用意し、その上でライスペーパーを約5 cm×1 cmの短冊に切る(まず約5 cm幅に切り、次に1 cm幅に切る)。
- ライスペーパーのボウルにすべての材料を入れて、ライスペーパーどうしが極力くっつかないように空気を含めながら両手で10本の指を使って大振りに混ぜる。
- Enjoy!
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美味しーい!!
ライスペーパーがもちもちっ!「甘酸っぱ旨辛い」味と絡まって大絶品!
バンチャンチョンは私がどうしても作りたかった美味しいベトナム料理。バンチャン=ライスペーパー、チョン=混ぜるの意味で、ライスペーパーを細く切って美味しく作る和え物です。現地では路上の露店や学校の前の商店で売られていてお腹がすいたらぱくぱく食べるような、ストリートフード的存在です(家庭料理としても作られます)。このレシピの秘訣は、まずライスペーパーが極力重ならないように大きなボウルの中で両手でバサバサと混ぜていくことです。そして、現地の青パパイヤの代用の大根が素晴らしい味わいになるので、青パパイヤが手に入る場合を除き、大根は是非省かずに加えてほしいと思います。
* * *
本記事では、ベトナム人なら(きっと)全員が大好きな、庶民的な現地のレシピを紹介しました。ポイントは現地レシピを日本の調理環境と日本のサテトムで表している点です。だから本物を感じる美味しさに喜びを覚えます。美味しいものは誰が食べたって美味しいのだから、このレシピもきっと日本人の多くの方に気に入っていただけることを私は確信しています。
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さて本日までスパイスアンバサダーとして5回連載形式で「サテトムを使う人気ベトナム家庭料理」を紹介致しました。どれも「簡単&美味しい&本物」が揃った自慢のレシピです。読んでいただき本当にありがとうございました。多くの人にとって美味しいという保証つきの料理をレシピつきで紹介することで、「作る楽しみ」が芽生える一助になれば無上の喜びです。私自身も大変に勉強になりました。
そして………
今は年度末で、『スパイスアンバサダー2021』としては最後の投稿記事となります。
感想は、
とても楽しかった!!
忙しい合間であっても作ったことがない料理や本邦未公開レシピに挑戦して、何よりも自分と夫の素晴らしい世界旅の食の体験を心から気持ちよく再現して、この機会を与えてくれた主催元には感謝の気持ちでいっぱいです。これからも、イキイキと、ハツラツと、地球の素晴らしい食文化を自分自身が心が繋がるように理解をしていき、その充実感と楽しさがひとかけらでも読み手に伝わるように、自分自身の「世界の料理活動」を引き続き努力していこうと思います。
【第1回】「海鮮旨し☆ムックサオサテ」
【第2回】「肉も野菜も良き☆ソチャムサテ」
【第3回】「エンジョイ卵☆チュンチェンリムサテ」
【第4回】「麺食いに捧ぐ☆ブンガオティットバムサテ」
【第5回】「ライスペーパーが美的変身☆バンチャンチョン」
※本記事はハウス食品及びレシピブログが主催するスパイスアンバサダーに就任したことに基づき執筆するものです。