スパイスアンバサダーの夏の活動テーマは、さっぱり・さわやかな世界のスパイスごはん。この連載では、料理の酸味に着目し、「スパイスを使う世界の酸っぱい料理」のレシピや国のことを10回連載で紹介しています。
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世界の料理って本当に素敵です。
酸っぱい料理はもちろん残暑の疲労回復にも最適!!! そこに、日本料理にはない新しいアイディアが加わると、食の幅が広がり、暮らしの楽しみが広がります。「美味しいものは、誰が食べても美味しいのだから」、それを伝えることは私の楽しみです。
【第8回】柑橘編1)メキシコ料理「ポクチュク」
これは素敵なメキシコ料理。ユカタン半島の伝統の味の、豚肉のオレンジ果汁焼きです。

材料(2人分):
- 豚肉(※1)
- 300 g
- 塩
- 小1/2
- こしょう
- 小1/4
- オレンジ果汁(※2)
- 100 mL
- クエン酸
- 小1/8(※3)
- サラダ油
- 少々
※1:豚肉は塊肉を使って調理時に薄切りにすると美味しいです。部位は問いません。その他生姜焼き用の肉を使ってもよいです。
※2:オレンジ果汁は生の果実を絞らなくても、果汁100%のジュースでよいです。
※3:現地のオレンジ果汁は酸味が強いので、酸味を増す目的で加えます。なければ省いてよいです。
作業工程:1 時間
- 豚肉を厚さ1 cm程度の薄切りにし、麺棒で叩くなどして、厚さを7~8 mmくらいにする(生姜焼き用の薄切り肉を使う場合はこの工程は省く)。
- 豚肉を食べやすい大きさに切る。
- 豚肉をバットなどに並べ、塩とこしょうをまんべんなくふる。
- オレンジジュースにクエン酸を加えて溶かす。
- バットに酸味がきつくなったオレンジ果汁を注ぎ、ときどきひっくり返しながら30分マリネする。
- 漬け汁をよく切り、キッチンペーパーなどで軽く拭き取り、サラダ油をひいたグリルやフライパンで焼き目がつくように焼く。
- Enjoy!
メキシコは広い国土と多様な地形をもつ国です。このポクチュクはユカタン半島すなわちメキシコ東部の郷土料理と言われています。マヤの遺跡が豊富に残るユカタン半島で、古代から作られてきた料理と言われています。オレンジ果汁をマリネしたお肉を焼くと、柑橘の酸味や甘味がほのかについて、香りがよく、爽やかな味わいが楽しめます。
「夏は、スパイスを使った酸っぱい料理が合う!」
これからも、その楽しさと美味しさが詰まったレシピを厳選し、夏に合う、スパイスを使う世界10か国の酸っぱい料理を掲載していきます。どうぞ次回もご期待ください。

~アフガニスタン料理、ボラニカチャル

~アルバニア料理、ターブコーシ

~中国料理、酸菜鱼(スアンツァイユー)

~ロシア料理、サリャンカ

~フランス料理、プレオビネグル

~ドイツ料理、ザワーブラーテン

~エジプト料理、ファッタ

~メキシコ料理、ポクチュク

~グアム料理、レモンフライドチキン

~インド料理、ジャルジーラ
※本記事はハウス食品及びレシピブログが主催するスパイスアンバサダーに就任したことに基づき執筆するものです。