公明グラフ(≫こちら)連載『世界で出会った笑顔と食』。2021年夏季号は『パラグアイ』です。今回は、特に思い入れのある地球の裏側の旅。世界最大の日本人入植地「ピラポ」での体験記です。
戦後我が国では国策として中南米への開拓移住が盛んに行われました。その背景には太平洋戦争での敗戦が大きく、アジアやオセアニアの各地に町を作って住んでいた人々や、日本軍兵士たちが日本に戻ってきます。そうするとわが国では人が溢れる懸念から、「国民を外に出す」国策が重ねられてきたのです。
移住者募集のチラシやポスターでは中南米への夢が高らかに掲げられる一方で、日本政府が買い取った現地は密林だったり岩地だったり、そのままでは農業不適合な土地ばかりで、現地に入った人々はどこでも労苦を強いられます。開拓不能で訴訟にまでなったドミニカ共和国の例は有名です。しかしそのような中、ピラポは密林のジャングルを一代で切り開き、世界最大の日本人入植地を作り上げるにまでなったのです。
現地に滞在し、各御家庭で伺う話には、日系一世の方々の様々な苦楽が凝縮されていました。その、鼻の奥に涙がツンと込み上げるような感動を、今回のエッセイに記しました。
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今後もこの連載を通じて、世界を旅して出会った食にまつわる素敵な出来事をお伝えしていこうと思います。発行部数がとにかく多い全国区機関誌ゆえに、やりがいと不安と緊張と喜びのすべてを感じております。
皆様のお目にとまる機会がありましたら、どうぞ宜しくお願い致します。
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