このたびは、「鹿児島県・宮崎県・高知県・茨城県」の4県のJA(農業協同組合)による「国産ピーマンプロジェクト」のPR活動に選出していただきました。そして、鹿児島県産ピーマンを受領しました。
これを通じて、大変勉強になったことがあります。
私は自宅に菜園をもち、ハウスではない露地栽培をしているので、ピーマンの旬は夏、ピーマンは夏野菜というイメージが非常に強く定着していました。それは間違ってはいないのだけど、同封のJA資料には「(鹿児島県産ピーマンの)出荷の時期は10月~5月」と書いてあったのです。
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我が家でも、地元食材を取り扱う地域密着型スーパー店舗でも、美味しそうなピーマンは主に夏に収穫され、出回り、食卓に上ります。私は「旬のものを食べよう」と思っていたから、去年の晩秋以降ピーマンを食べていません。でも、「出荷の時期は10月~5月」という日本南部産ピーマンの特一級品と思うほどの出来の良さや美しさを見て、そして実際に食べて美味しさを感じて、まっさきに、生産者の努力と農業技術開発の歴史に感謝をしました。
そういえばスーパーには年中切らすことなく夏野菜が売られている。日本に年中ピーマンがあるのは、一般的な旬以外の時期に収穫ができるよう、生産者さんたちの並々ならぬ努力と技術の蓄積があるのだ。
そして、日本は縦に長い国であることを改めて再認識しました。日本には単に四季があるだけではなく、南の恵みから北の恵みまで、2次元的な恵みに支えられているのだと思いました。・・・いや、そこに農業開発技術の蓄積を加えるともはや農産物の恵みは3次元的とも言えるだろう・・・。
「日本に生まれて良かったな」って思った。
こう思えたことで、日本で生きていくことがますます楽しくなる。
なので、私は久しぶりに「冬のピーマン」を食べて、美味しさを味わったのでした。
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私が、「ピーマンが一番美味しい世界の料理は」と聞かれたら、その質問者の方の好みを幾つか聞いた上で、生食できるパターンでの回答の1つに、「ギリシャサラダの、ホリアティキ」と述べることでしょう。
だって、野菜の美味しさのボディーとチーズのコクで、塩もなく減塩ヘルシーにこれだけもりもり野菜が食べられるサラダですもの。しかも日本人が慢性的に摂取不足であるカルシウム源がドンと乗っかるわけですから、健康面でも最良のサラダの1つです。
レシピは簡単です。
材料(1人分):
- ピーマン(※1)
- 1個
- きゅうり
- 小1本
- トマト
- 中1個
- 玉ねぎ
- 少々
- フェタチーズ(※2)
- 5×5×1 cm
- 酢(※3)
- 好みの量(※4)
- オリーブオイル
- 好みの量(※4)
- 乾燥オレガノ
- 仕上げにふる量
※1:この写真では「鹿児島県産ピーマン」使用。
※2:フェタチーズが入手しにくい場合は、クリームチーズなどの白いチーズで代用します。
※3:酢はホワイトワインビネガーがあるとよいですが、ない場合は日本の酢でよいです。
※4:酢とオリーブオイルは食べる人が好みでかけるので多めに卓上に用意します。
作業工程:10 分
- ピーマンはヘタと種を取って3 mm幅の輪切りにする。
- きゅうりは皮をむいて6 mm幅の輪切りにする。
- トマトは2~3 cm角切りにする。
- 玉ねぎは繊維を断ち切る方向に切り、食べやすい長さ(3 cm程度)の細切りにする。
- チーズは5 cm×5 cm×1 cmくらいのサイズに切る。
- 皿に野菜類をバランスよく乗せ、上にチーズを乗せ、食べるまで冷蔵庫に入れておく。
- 酢の味見をして、酢がきつい場合(特に日本の酢を使う場合)は水少々(分量外)を加えて調整し、卓上に出す。
- オリーブオイルも卓上に出す。
- サラダにオレガノをふり、サーヴして召し上がれ。
- Enjoy!
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美味しーい!
ビネガーとオリーブオイルでいただくサラダは地中海を思い出す!
ギリシャに来たらグリークサラダ(ギリシャのサラダという意味の英語、地元ギリシャ語ではホリアティキですがまず確実に英語で通じると思います)を食べましょう♪ ギリシャの地中海の雰囲気を味わいたくなったら日本でもホリアティキを作ってみましょう♪ トマトやきゅうりやピーマンなどの野菜が主役。そして味を引き立てる白チーズ。「こんなに簡単なのにこんなに美味しくていいの!?」って思ってしまうのは、酢とオリーブオイルというシンプルな調味のおかげ。塩を使わないので減塩ヘルシー度も完璧です。更に、皿に残った酢とビネガーは野菜のエキスを含んで美味しいので、パンでぬぐって食べましょう。
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私は、地元での講演活動を幾度となく通じて、「地元の食材×世界の料理」の第一人者となれる足場が出来てきました。別に益田市だけじゃなくていい。中四国だけじゃなくていい。九州も北海道も、「その土地の産品×世界の料理」というテーマで自らが学びその良さを伝える伝道師の如く活動ができることが、今思い描いているワークスタイルです。
この「ホリアティキ」は、美味しくない野菜で作っても美味しくないんですよね・・・。ときどきあるんです。輸入の野菜とかなんでしょうけど、農薬過多や肥料過多で味がない上にえぐかったりする・・・。
だから今回、心底美味しいと思う素晴らしい出来映えのお野菜を調理でき、嬉しかったです。これからもこういう「美味しい野菜を食べる世界の料理の伝播」に努めたいと思います。