<2020年度スパイスアンバサダーの活動報告>
11月の活動内容として、スパイスで好き嫌い解消チャレンジ!苦手な食材をおいしく克服しよう<葉もの野菜編>という趣旨に基づいた情報発信をする運びとなりました。そこで、本タイトルの通り【葉野菜×スパイス×世界の料理】として、5回連載形式でスパイスアレンジレシピをお届けします。
【好き嫌い解消のエピソード、レシピへ込める想い】
私には幸せなことに嫌いな食材がありません。
「好き嫌いがあるよりはないほうがよい」、この点には間違いはないと思います。となると、嫌いな食材を好きにさせることはよいことだ、という論法に落ち着きますよね。
教育現場においては、教師が一律に教育指導の言葉をかけても、それに響く子と響かない子がいる。だから児童・生徒・学生を改善に導くために、教育者はたくさんの言葉をかけ、たくさんの種をまくことが重要となります。言葉Aに響く子もいれば、言葉Bに響く子もいれば、言葉Cでないと動かない子もいるからです。それと同様に、もし食べ物の好き嫌いを改善に導くために、作り手はたくさんの種を蒔くほうがよいのです。つまり、たくさんの種類のレシピで、多様な料理を与えられるほうが成果を得やすいのです。料理Aで食べる意欲が増す子も、料理Bで食欲が増す子も、料理Cでやっと動く子もいるでしょう。その「たくさんの種」は、世界247か国の食文化を盛り込んだ「世界の料理」なら、多数の人に美味しいという長い歴史に裏打ちされた実績と、現存する美味という説得力があります。世界の料理には、新しい美味しさに出会える可能性が多大にあるのです。・・・とちょっとこのように、「食育な」応援の視点から、私のレシピへ込める想いをお伝えしました。
* * *
連載最終回は、「ほうれんそう×ガラムマサラ×インド料理」~パラックパニール編~です。
やっぱりスパイス料理においてはインド料理の実力はすごいですね!! これはすごくすごく美味しいほうれんそうカレー。しかも日本で作れる美味しいレシピが出来ましたよ♪ パニールは牛乳と酢と電子レンジと水切りで作れます。チャパティなどパン類にも合うのだけど、このカレーはごはんに実に良く合います。しかも青菜の栄養に牛乳の栄養にと、栄養面もばっちり。インドなど海外現地に行っても、日本で本格カレー屋に行っても「ベジ料理なのに高価だなあ」と思わさせられるのですが、自宅で作れば贅沢な量をほくほくと食べることができます。
レシピは簡単です。
材料(4人分):
- 牛乳(※1)
- 1 L
- 酢(※2)
- 50 mL
- ほうれんそう
- 250 g(※3)
- 重曹
- 小1
- 玉ねぎ
- 大1個
- サラダ油
- 大1.5
- バター
- 大1.5
- チューブにんにく
- 小1.5
- チューブ生姜
- 小1.5
- トマト
- 大1個
- 青唐辛子
- 1/2本
- カルダモン
- 5さや
- コリアンダーパウダー
- 大1
- クミンパウダー
- 小1/2
- カイエンペパーパウダー
- 小1/8
- シナモンスティック
- 1本
- 塩
- 小1.5
- こしょう
- 小1/8
- ガラムマサラ
- 小1/4
※1:牛乳は成分無調整を使います。
※2:酢は米酢やリンゴ酢などでよいです。レモン果汁でもよいです。使用量は酢の酸度や気温などで変わります。
※3:ほうれんそうは販売メーカーによって1束の量が異なるので、g表記しています。
作業工程:1 時間(パニールの水切り時間を除く)
- 【前日に準備】牛乳1 Lをおよそ60℃に加温し、酢を何回かに分けて入れて分離したらかき混ぜ、30分置いてからザルにあげて水を切り、パニールを作る。
- 【当日】ほうれんそうの傷んだ部分と根本を切り取る(緑の茎は使う)。
- 鍋に1 Lくらいの湯を沸かし、重曹を入れ、ほうれんそうを入れ、再沸騰後は弱火にし、青がきれいに発色するようにゆで、冷水にさらし、しばらくしたらザルにあげておく。
- パニールをまな板に乗せて2 cm角に切る。まな板にこぼれたパニールのかけらは取っておく。
- 玉ねぎをみじん切りにする。
- フライパンにサラダ油とバターを入れて中火にかけ、熱くなったらパニールをそっと入れ、優しく取り扱いながら、表面が少し色づくように焼き、取り出しておく。
- パニールを取り出したあとのフライパンを強火にかけ、玉ねぎを入れ、玉ねぎが透き通るように炒めたら、チューブにんにくとチューブ生姜を入れて香りが立つように炒め、火を止める。
- ハンドブレンダーの容器(またはミキサー)にほうれんそうを入れ、ブレンダーを回し、ほうれんそうピューレを作り、取り出しておく。
- ほうれん草を取り出したあとのハンドブレンダー(またはミキサー)の容器にトマトと青唐辛子をざく切りにして入れ、まな板のこぼれパニールを入れ、フライパンから玉ねぎ炒めを入れ、ブレンダーをまわし、玉ねぎピューレを作る。
- カルダモンのさやに包丁のお尻を刺して切れ目を入れる。
- 玉ねぎピューレをフライパンに戻し、カルダモン、コリアンダーパウダー、クミンパウダー、カイエンペパーパウダー、シナモンスティック、塩、こしょうを入れて中火にかけ、突沸しないよう常に混ぜながら全体を熱くして火を通す。
- ほうれんそうピューレとガラムマサラを加えて全体を混ぜ、味見をして、塩加減、スパイス加減、辛さ加減、甘さ加減を好みに調え、水っぽい場合は炒めつけるようにして水分を飛ばす
- シナモンスティックとカルダモンを取り出し、パニールを優しく加えて出来上がり。
- Enjoy!
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「美味しーい!」
ほうれんそうがたっぷりあるのを見ると、私はパラックパニールを作りたくなる。パニールを牛乳から作るのが面倒なときは、モッツァレラチーズや鶏肉を具にしたり、具なしで目玉焼きを乗せたりしてもいい。インド料理らしき素晴らしいスパイスの香りがぐんと大群になって口の中に広がる美味は、心地よく、やみつきになるのです。
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世界はそのスパイスの使い方を持っています。
<スパイスアンバサダーの11月の活動報告>として、スパイスで好き嫌い解消チャレンジ!苦手な食材をおいしく克服しよう<葉もの野菜編>という趣旨に基づいた情報発信をして参りました。そして、本タイトルの通り【葉野菜×スパイス×世界の料理】として、5回連載形式でスパイスアレンジレシピをお届けしてきました。多くの人にとって美味しいという保証つきの料理をレシピつきで紹介することで、「作る楽しみ」が芽生える一助になれば無上の喜びです。読んでいただき本当にありがとうございました。私自身も大変に勉強になりました。
そして、
世界には、まだまだ、私すら知らないスパイス使用のコツが溢れてる。
だからこれからも、夢に向かって走り、取り組み続け、家族との楽しい食事の時間にも会話にも世界中の良さを集めて、妥協のない努力を続けて参りたいと思います。
本企画を主催されたレシピブログとハウス食品(株)に、心より感謝申し上げます。
【第1回】「ケール×ナツメグ×ドイツ料理」~グリュンコールミットカルトッフェルン編~
【第2回】「ニラ×ターメリック×イラン料理」~アーシュレシュテ編~
【第3回】「イタリアンパセリ×クミン×レバノン料理」~タブーリ編~
【第4回】「レタス×ブラックペパー×トルコ料理」~ラフマジュン編~
【第5回】「ほうれんそう×ガラムマサラ×インド料理」~パラックパニール編~
※本記事は(1)「ハウス食品×レシピブログ」のモニターコラボ広告企画に参加していること、(2)スパイスをモニター提供されたことに基づき執筆するものです。