ピンクペパーは、ポワブルロゼと呼ばれます。大学時代に青山のカフェでランチを食べたときに初めて見かけて、友人と「綺麗ね、綺麗ね」と言いながら感激して食べたことを覚えています。
ピンクペパーは、彩りには大変に良いのですが、こしょうと思ってふりかけても、こしょうの味がしません。それがこしょうなのか何なのか、ペッパーと言うからにはやはりこしょうなのか、今までは関心を寄せずに知ろうとせずに過ごしてしまいました。でも今回は、こしょうの種類をちゃんと知ろうと思いました。そして学んだことをここにまとめます。
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◆Piper nigrum(コショウ科)に由来するペッパー3つ
ブラックペッパー(黒こしょう)、ホワイトペッパー(白こしょう)、グリーンペッパー(緑こしょう)は、どれも同じ植物(Piper nigrum、コショウ科)の実であり、収穫時期や加工方法が違う。
1)ブラックペッパー(黒こしょう)
ブラックペッパー(黒こしょう)は、熟して赤くなる直前の果実、すなわち未熟な果実を収穫して、天日で乾燥させたもの。皮がついたまま水分が抜けていくので、皮にヒダがよる。強い香りや辛味が特徴。
2)ホワイトペッパー(白こしょう)
ホワイトペッパー(白こしょう)は、赤い完熟果実を収穫した後、水に浸して醗酵させて(レッティングという工程)、果肉を取り除いて種子だけを乾燥させたもの。香りも辛味もおだやか。何より、黒こしょうでは色が目立ってしまうような繊細な白い料理に合う。
3)グリーンペッパー(緑こしょう)
グリーンペッパー(緑こしょう)は、未熟な緑色の果実を収穫し、二酸化硫黄処理やフリーズドライなどで色を保ったまま乾燥したもの。
◆主にSchinus molle(ウルシ科)に由来するもの。
ピンクペッパー(赤こしょう)は植物が違う。基原植物がこしょうではない。だからこしょうの辛味がない。中がスカスカしているが、噛むとほのかに甘く、料理の味をあまり邪魔しないのはむしろ利点となることも多い。最大の利点は色の綺麗さだと思う。
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ピンクペッパーがあると、料理の色が良くなりますね。大好きなフィンランド料理ウーニカラに乗せてみました。
秋はレモン収穫の季節だから、クリスマスにはレモンのソルベ。ローズマリーとピンクペパーで見事かつ簡単にクリスマスを演出できます♪
あとは、ワインが進んでほろほろ~ってなったあと、ピンクペッパーのほんのりした甘さと軽さをつまみながら、ワインの続きを飲むのが、ひそかに好きです。
薬用植物がおつまみになるって、体に良さそうで、素敵ね♡♡♡♡ 赤くて綺麗な色だから優雅なひとときが得られる気がして、私はピンクペッパー/ポワブルロゼをとても気に入っています。