写真はロシア人のおばさんが作ってくれた、ロシア料理。私にとっては最高のおもてなしです♪ おばさんはこの料理を「ボルシュ」(ボにアクセントを置いて)と呼んでいました。
このスープはロシア語でボルシュ(あるいはボールシュ、ボールシ)といいます。綴りは「Борщ」です。
でもね、この料理、ウクライナで発音を聞いたら違ったんです。ウクライナでは「ボルシュツ」と言っていて、「щ」の「シュツ」の音がよく出ていたんです。
そこで今回は、ロシアとウクライナという2つの地域において、「щ」及び似た文字の「ш」の音について、勉強し、「Борщ」の読み方及び日本語カタカナ表記について考察しました。
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◆Wikipedia「Ш」(≫こちら)とWikipedia「Щ」(≫こちら)
・ロシア語:「ш」はシャー、「щ」は「ɕɕ」(シシではなく鋭く長くシーと読む)(※)
※「щ」は古くは「ɕtɕ」(シュツのような感じ)と読んでいた。
・ウクライナ語:「ш」はシャー、「щ」は「ʃtʃ」(ш+чすなわちシュ+チュに相当)
◆英語ペラペラロシア人アンドレイの指導
友人アンドレイはロシア生まれのロシア人ですが、チェコなど東欧に住んでいたこともあり、東欧のスラブ系言語に明るい人です。先日モスクワに行ったときにも空港ラウンジでロシア語をマンツーマンで教えてくれました (^^)v
・アンドレイの発音:「ш」はシュー、「щ」はシー
◆ロシア語通訳の日本人友人の助言
いい友人がいてホント幸せ♡ 神様ありがとう(^o^)
以下が以前助言していただいたことの抜粋です。
「「Борщ」は、ロシア人がロシア語で話している限り、僕の耳にも「ボールシュ(ィ)」と聴こえますし、「ボールシ」と言っても通じます。(ちなみに生格は「バルシャー」。)チュコト半島からカリーニングラードまで多分一緒でしょうね。」
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◆結論
当サイトでは、ビーツを使った赤いスープ、「Борщ」の日本語カタカナ表記を、ロシア料理としてはボルシュ、ウクライナ料理名としてはボルシュ及びボルシュツとすることにします。
ロシア語では、「Бо(ボ)・р(ル)・щ(シュ)」、またはボルシ。
ウクライナ語では、「Бо(ボ)・р(ル)・щ(シュツ)」です。
ウクライナで考慮すべきは、国内 -そこには東西分裂問題やクリミア問題もある- におけるロシア人分布だと思います。ウクライナ東部はロシア人が多くて言葉の発音がロシア風。よってウクライナ国内におけるロシア語発音の要素を排除しないでおこうと思いました。
ボルシュないしボルシュツは、生ビーツが入ると、うわーーって声をあげたくなるほど劇的に美味しくなります。是非レシピをご覧ください♪