ラオス料理

[last update 2017/08/26]

+++新着+++

  • カオソイにレシピリンク挿入!

【基礎情報】

国名:ラオス人民民主共和国Lao People’s Democratic Republic、首都:ビエンチャン、ISO3166-1国コード:LA/LAO、独立国(1949年フランスより名目上独立、1953年実質独立)、公用語:ラオ語、通貨:キープ

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【地図】

ラオスは南北に細長い内陸国で、東にベトナム、西にタイと主に接しています。また北部はミャンマーや中国と、南部はカンボジアと接しています。

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◆酸味と辛味と発酵の味と香りの良さは、世界のアジアンフードへ。

中国には南方に突出した地域、雲南省があります。ミャンマーやタイやベトナム北部の山間部、ラオス、そして雲南はひっくるめても半径200km程度の地域で、アジア東南部の内陸たる食文化として一連の相同性があります。ラオスの食文化は、大前提としてそれら「アジアの東南部の内陸部」の食文化の一端であり、だから雲南省、ベトナム、タイ、ミャンマー果ては秘境インド東北部の料理ともよく似ています。国は貧しく、相対的に農耕が盛ん。料理は素朴で質素にもかかわらず、ミントやニラのような香りの強い食材も、柑橘類のような味の強い食材も、そして発酵魚も魚醤も積極的に使います。ラオスに行ってラオス料理を食べると、未知なる食文化の邂逅の連続に感激します。

ラオス料理
ラオスは路上ごはん屋が多く、ずらっと並ぶ料理を見るのも楽しい。(撮影地サバナケット)

かつて、東南アジアが次々と列強の植民地になっていく中、遅れて入ってきたフランスはタイからラオスを奪ってインドシナ連邦に組み込みました。ラオス料理が特にタイ料理と似ている背景としては、この時点以前においてラオスとタイが同じ国で、同じ民族かつ同じ言語で共通する食文化を持っていたことが挙げられます。ラオ人はメコン河の東西で分断され、タイ側とラオス側で異なる国民として発展してゆくことになります。

ラオス側の話をしましょう。ラオスは多民族国家であり、主要民族はラオ人です。フランス統治下では多民族がまとまっていたところ、第二次世界大戦、日本敗戦、ベトナム戦争、米ソ介入、フランス撤退という様々な影響を被り、1953年にラオ人主体の政党を正統政府とする独立国家となります。王国政府と対立する左派、国内諸勢力どうしの対立、統合問題、クーデターに次ぐクーデター・・・、そしてラオスは本格的な内戦へ突入します。旅行者は南部も北部も入れなかった。・・・それは随分長い時間だった。

戦争を続ける国は、国家の発展が遅れますよね。それはラオスの貧しさと、今のラオス料理にも大いに表れているように思います。大型資本のチェーン店が少なく、日本の例で例えれば、道の駅や地元野菜販売所やお惣菜屋が無数にあるイメージです。近代化が遅れている国では相対的に農業が盛んですから、採れる作物の種類が多く、料理の種類も多くなります。

タイ側において、ラオスと分断された地域に属するイサン地方は、料理もラオス料理と多く共通しています。ラオスの長い内戦ゆえ大勢のラオス人が難民として世界中に移住しましたが、実は移住先でタイ料理店を開く人がいっぱいいるのです。日本にもその例は多くあります。酸味、辛味、発酵の味、香りが揃ったラオス料理の良さは、今やタイ料理の看板を掲げて世界のアジアンフードの人気筆頭へ。ラオス人が本来もつ実力料理って、素晴らしいですね。
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主食(米) Staple (Rice)

ラオスは稲作文化、米文化。水田で作る米だけでなく、焼畑農業で作る米もあります。
主食はカオ(米)です。特に多くの人がカオニャオ(低アミロース米、もち米)を好みます(ニャオは粘るという意味です)。カオニャオ(もち米)は、やや冷めた状態で竹かご(ビニール袋のこともある)に入って出てくるので、右手で一口分をつかんで丸めておかずをすくったり浸したりして、おかずの味と共にいただきます。これが素晴らしく美味しいのです。

ラオスといえばもち米とまで言われるくらいですが、もち米だけではありません。うるち米も赤米もあるし、ライスペーパーも米麺も作っています。うるち米はカオチャオ(チャオは中国米という意味)と言い、日本米よりもパサパサした印象のお米です。

代表的米料理にはカオピヤ(お粥)があります(カオは米、ピヤは水分が多いという意味)。ただしカオピヤという言葉にはお粥と麺料理の2つの意味があるため、混同を避けてお粥を明確に示したい場合は末尾にも米をつけてカオピヤッカオと呼びます。水と米で作るシンプルな日本風のお粥と違い、例えば鶏ダシの味わいがあり、味がしっかりついていて美味しいです。

カオパッはチャーハンで(パッは良くするとか磨くという意味)、目玉焼きがよく乗ります。カオラードナーはごはんにおかず(野菜炒めなど)を乗せたワンプレートです(ラードナーは乗せるという意味)。

ここが東南アジアの内陸部だなと強く感動した料理が、ネムカオです(ネム=腸詰め、カオ=米)。ネムカオは混ぜご飯で、炊いたごはんに卵や腸詰めの肉を手でやさしく何度も混ぜて、こねて、供されます。これをまるめて油で揚げてライスボールにすることも多いです。これがもし日本なら、ごはんを素手で長時間こねこねする姿はむしろ嫌がられることでしょう。でもこれはミャンマーの田舎と同じ調理技法でした。
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主食(麺) Staple (Noodles)

ラオスでは麺がよく食べられます。
カオピヤは、上の項ではお粥として紹介しましたが、麺料理の意味も持ちます(お粥を含めずに麺だけを言及する場合はカオピヤッセンと呼びます)。カオピヤは、米粉にタピオカ粉を混ぜてウェットでモチモチした、日本にはない素晴らしい麺です。ピヤはwetすなわち湿ったものという意味で、麺のもちもち感を示します。センは繊維を指し、転じて麺類を意味します。中国でも「线」(セン、日本の漢字の線)は、ミーセン(米线)のように使われ、細い麺を意味するのと同じです。

カオプン(またはセンカオプン)は発酵米粉で作る細麺で、日本のそうめんに似ています。センローンは緑豆春雨、フー(またはセンフー)はベトナムのフォーのような、米粉で作る平麺です。

一方でラオス北部の名物とされるカオソイは、肉みそ麺です(カオは米、ソイはミンチ(ひき肉))。タイのカオソイやミャンマーのカウスエとは名前が似ているけれども料理としては随分違っていて、むしろ中国のミーセン(米线)やタンタンミェン(担担面)に近いです。このカオソイに使う肉みそは、中国の豆鼓と似た発酵大豆調味料(まさに味噌)が欠かせない調味料で、味噌をあまり使わないベトナム料理との味わいの違いになっています。

ラオスには小さな麺屋が至るところにあるのだけれど、スープや具はお店や家庭によって違います。鶏ダシスープ、豚ダシスープ、でも伝統的にはお湯だけのことも多く、具にはおこし(ごはんを揚げたもの)、揚げパン(中国の油条と同じ)、血のプリン、もやしなどがよく入ります。つけ合わせには、たいてい生のもやし、ハーブ、生野菜、ライム等がついています。卓上には砂糖や塩や魚醤やラー油が置いてあり、皆さんドバドバ味をつけて麺をすすり、そして遠慮なくそのスープを残している様子が印象的でした。麺料理に砂糖をドバっと入れる光景も、日本の料理屋では見かけませんね。興味深いです。

黄色い色をした小麦粉の麺(ラーメンや焼きそばの麺のようなもの)はミーと言います。ココナッツミルクと香辛料のスープにミーを入れたミーカティーが有名です。
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料理名一覧 Food & Drink Glossary

タイ語では文字と発音とが整合しないケースが散見されますが、ラオス語では音通りに文字を表記するので、思ったよりは早く現地で料理名を識別できるようになれます。

【お米類】
  • カオ(ເຂົ້າ)・・・米
    • カオチャオ(ເຂົ້າຈ້າວ)・・・うるち米
    • カオニャオ(ເຂົ້າໜຽວ)・・・低アミロース米、もち米
  • カオパッ(ເຂົ້າຜັດ)・・・チャーハン
  • カオピヤ(ເຂົ້າປຽກ)・・・お粥
  • カオピヤッカオ(ເຂົ້າປຽກເຂົ້າ)・・・お粥
  • カオラードナー(ເຂົ້າລາດຫນ້າ)・・・ごはんにおかずを乗せたもの
  • ネムカオ(ແໝມເຂົ້າ)・・・腸詰めの肉との混ぜご飯
【麺類】
  • カオソイ(ເຂົ້າຊອຍ)・・・肉みそ乗せの汁そば
  • カオピヤ(ເຂົ້າປຽກ)・・・米粉とタピオカ粉のもちもち麺
  • カオピヤッセン(ເຂົ້າປຽກເສັ້ນ)・・・米粉とタピオカ粉のもちもち麺
  • カオプン(ເຂົ້າປຸ້ນ)・・・発酵米粉で作る細麺
  • センカオプン(ເສັ້ນເຂົ້າປຸ້ນ)
  • センフー(ເສັ້ນເຝີ)・・・米粉で作る平麺
  • センローン(ເສັ້ນລ້ອນ)・・・緑豆春雨
  • フー(ເຝີ)・・・米粉で作る平麺
  • ミー(ໝີ່ກ)・・・小麦粉の黄色い麺
    • ミーカティー(ໝີ່ກະທິ)・・・ココナッツミルクスープ仕立てののミー

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