ベトナム料理

[last update 2017/07/30]

+++新着+++


【基礎情報】

国名:ベトナム社会主義共和国Socialist Republic of Vietnam、首都:ハノイISO3166-1国コード:VN/VNM、独立国(1976年南北統一)、公用語:ベトナム語、通貨:ドン

▲目次に戻る


【地図】

ベトナムは太平洋に面した縦に長い国で、東側は南北に長い海岸をもちます。西はラオスおよびカンボジアと接し、北は中国と接しています。

▲目次に戻る


◆米が主役、香りが主役、色彩豊かな東南アジアの典型料理

ベトナムは南北に1650kmと縦に長い国です。北部は1000年間中国に支配され、中南部ではチャンパ王国が1600年間続きました。そしてフランス統治、南北分裂、米国との戦争(ベトナム戦争)を経て、1976年、現在の名前と同じ「ベトナム社会主義共和国」として統一。農村人口が総人口の7割を占める農耕が盛んな国で、北部でさえ亜熱帯気候というベトナムの暑い気候は多くの作物を育てます。陸海のさまざまな食材を使うベトナム料理はとても多様で、ベトナムには何度行っても新たな料理との出会いの連続です。

路上ごはん屋
路地は早朝から路上ごはん屋。小さな椅子がベトナムスタイル。(撮影地ホーチミン)

日本から中国を経てベトナムへと料理の変化を追うと興味深い変化に気が付きます。日本料理はダシや醤油の旨味がある一方で香りが少なく、中国大陸に入ると調理に油が増え、唐辛子やニンニクの匂いが増え、そして、中国南部(例えば雲南省や海南省)では、エビや魚の発酵臭、ミントや香菜や生ネギや柑橘など、「香り」が増えてきます。ベトナムもそういった中国南方と同じ文化をもっており、ベトナム料理は発酵臭や香草や柑橘の香りが主体となり、また生野菜がたっぷり用いるので食卓が色鮮やかです。

「旨味が主役で料理が茶色い日本」と、「香りが主役で色彩豊かなベトナム」は対極的で、日本人には食べ慣れない風味があります。それはベトナム料理の美味しさでもあり、魅力です。
▲目次に戻る

主食(米) Staple (Rice)

ベトナムの主食は米です。ほとんどがインディカ米(在来種)ですが日本米も生産されています。北部も南部も稲作が盛んですが、メコンデルタ(南部に広がる水路網)は、作付面積と生産高のいずれにおいてもベトナムにおける米生産の大部分を占めています。ポリネシアや欧州など稲作に不適な国へも輸出されており、ベトナムにとって米は外貨産業としても重要な位置づけにあるようです。
ベトナムの地域別の米生産量を集計しました。南部メコンデルタが圧勝!

米を専ら粒のまま炊く日本の米食とは違い、ベトナムでは米を炊くだけでなく、割れ米も使い、米を粉にし、米を麺にし、米を紙状(ライスペーパー)にしたりと、とにかく米の加工が見事です。そしてそれが今も手工業として残っていることも魅力です。

ごはんはコムと言います。食事も炊いた白米もコムと言うので、ベトナム語のコムは日本語のごはんと同じ用法です。ごはんものの料理には、コムガー(チキンとごはんのセット、マレーシアのチキンライスに似ている)、コムザンまたはコムチエン(チャーハン)、コムセン(ハスの実入りごはん)、コムラセンまたはコムヘプラセン(ハスの葉包みごはん)、コムタム(砕き米を炊いたごはんと焼肉や目玉焼きなどのセット定食)、コムヘン(しじみ煮乗せごはん)などがあります。

チャオはお粥です。通常米が砕けていることと、多様な具が入る点で日本のお粥とは随分違っています。チャオビット(アヒル肉入り粥)、チャオロン(豚の内臓入り粥)、チャオガー(鶏肉入り粥)などがあり、肉系のダシの味が出ていてどれもとても美味しいです。
▲目次に戻る

主食(麺、他) Staple (Noodles and Others)

ベトナムは麺の種類が多く、麺好きな人には美味しいパラダイスです。麺は米粉で作るものが多く、炊飯以外にも米を加工して食材とする文化は中国南部(華南、揚子江より南)と共通しています。米粉の麺はコシが弱く、あっさりつるんと口に入ります。そば粉や小麦粉の麺が多い日本の麺料理とは味わいが随分と異なります。
ベトナムのフォーを例にした、外国語料理名を日本語に置き換えるときに押さえるポイント

フォーは中国の河粉(ハーフン)のような平たい米麺を使う汁そばで、フォーガー(鶏肉入りフォー)やフォーボー(牛肉入りフォー)が定番です。

ブンは中国の米线(ミーセン)のような丸い断面の米麺を使う汁そばやつけ麺で、ブンチャー(肉団子添えのブン)、ブンティットヌン(焼肉乗せのブン)、ブンボーフエ(フエ名物の牛肉乗せのブン)などがあります。

フーティウはビーフンのような、やや弾力のある米麺です。なお、中北部ではフォーが、南部ではフーティウが好まれると言われますが、実際は南部にもフォー屋は星の数ほど存在しています。

その他、バンカンバインカン)はキャッサバ粉の麺で作る汁そば、クアイは中国の油条のような揚げパン、ソーイはおこわ、ミーは黄色い中華麺です。フランス植民地時代の影響から、バンミーバインミー、フランスパン、広義にはパン全体)も食べられています。
バインセオはバンセオ、バインミーはバンミーと発音することを知った。
▲目次に戻る


料理名一覧 Food & Drink Glossary

【ごはんもの】
  • コム(Cơm)・・・ごはん、白米を炊いたもの
    • コムガー(Cơm gà)・・・チキンとごはんのセット
    • コムザン(Cơm rang)・・・チャーハン
    • コムセン(Cơm sen)・・・ハスの実入りごはん
    • コムタム(Cơm tấm)・・・砕き米を炊いたごはんおかずのワンプレート
    • コムチエン(Cơm chiên)・・・チャーハン
    • コムヘプラセン(Cơm hấp lá sen)・・・ハスの葉包みごはん
    • コムヘン(Cơm hến)・・・しじみ煮乗せごはん
    • コムラセン(Cơm lá sen)・・・ハスの葉包みごはん
  • チャオ(Cháo)・・・お粥
    • チャオガー(Cháo gà)・・・鶏肉入り粥
    • チャオビット・・・アヒル肉入り粥
    • チャオロン・・・豚の内臓入り粥
【麺類】
  • クアイ・・・揚げパン
  • ソーイ・・・おこわ
  • バインカン・・・キャッサバ粉の麺で作る汁そば
  • バインミー(Bánh mì)・・・パン、フランスパン
  • バンカン・・・キャッサバ粉の麺で作る汁そば
  • バンミー(Bánh mì)・・・パン、フランスパン
  • フーティウ・・・やや弾力のある米麺
  • フォー(Phở)・・・平たい米麺を使う汁そば
    • フォーガー(Phở Gà)・・・鶏肉入りフォー
    • フォーボー・・・牛肉入りフォー
  • ブン(Bún)・・・丸い断面の米麺を使う汁そばやつけ麺
    • ブンチャー・・・肉団子添えのブン
    • ブンティットヌン・・・焼肉乗せのブン
    • ブンボーフエ(Bún bò Huế)・・・牛肉乗せのブン
  • ミー・・・黄色い中華麺

▲目次に戻る


Link

▲目次に戻る


本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさにあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
出典URL付記リンクを貼れば小規模な範囲でOKなこと】
・ご自身のサイト、ブログ、FacebookやTwitterにおける情報の小規模な引用や紹介。
事前連絡出典明記をお願いします】
・個人、団体、企業等の活動や出版等で、当サイトおよび当管理人のもつ料理レシピや写真を活用・使用したい場合。
事後連絡でもよいのでお寄せ下さい(楽しみにしていますので)】
・小学校や中学校の宿題や課題で当サイトを活用してくれた生徒さん。
ご遠慮ください】
・大々的なコピペや読み込み、出版物への無断転載。
・営利目的や利益が生じる手段での無断使用。
※免責事項:上記の引用に基づいて万が一損失・損害がありましても、対応はユーザーご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。

ベトナム料理」への1件のフィードバック

  1. 匿名 より:

    修学旅行でベトナムに行くので調べ学習の参考にさせてもらいます!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。