前回の記事では、「自宅でチーズカード(風)を作る方法」を書きました。
自宅でチーズカード(風)を作る方法
チーズカードを普通にスーパーで売っている材料では作れないので、それっぽい調度を持つものを代用で制作しました。
今回の記事では、「自宅で本当のチーズカードを作る方法」を、New England Cheesemaking Supply Company(ニューイングランドチーズ製造供給会社、≫こちら)の記事を日本語にして掲載します。
元記事は、≫こちら。
ちなみに「ニューイングランド」とは英国ではなく米国を指します。米国の中の東北部である6州(バーモント州以東)のことで、このホームページの会社も米国にあります。
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<材料>
牛乳:4 L弱(2ガロン)※低温殺菌ではないもの
塩化カルシウム:小さじ1/2
液体レンネット:小さじ1/2
無ヨウ素の塩:少々
C201好熱菌培養液:牛乳4 L弱に合う量(パッケージ記載を確認)
うわぁ・・・
・・・これ、もはや日本の家庭じゃ作れるもんじゃないな (´・_・`)
牛乳と無ヨウ素の塩はなんとかなる。
塩化カルシウムも食用でなければなんとかなる。道路の凍結防止のために冬になると道端に置かれるあの白い粉です。また大学の研究室にいた頃は試薬でよく使っていたのですが、でもいずれにしても食用には使いたくないね。
レンネットは通販で買える。
好熱菌培養液は、チーズを作るために必要な細菌を幾つかまとめてパックにしたもの。
もしもこれらが手に入るなら、作り方は以下の通りです。
- 鍋に牛乳を入れて35℃(華氏96度)温め、黄色いチーズを作りたい場合は着色料を加える。
- 塩化カルシウムと好熱菌培養液を牛乳に加え、開始時刻をメモし、30分間温度を保つ。その後は開始時刻から90分後に工程6)になるように作業する。
- 液体レンネットを約60 mLの冷水に入れて混ぜてから2)の鍋に加え、30 秒間静かに混ぜる。約6~10分後にゲル化が始まり、18~25分後に凝固する。
- 凝固したものにナイフを差し込み、ナイフの広い面で持ち上げ、切り口から透明な液体が出てくれば凝固できている。液体が濁っている場合は、さらに数分待つ。
- 凝固物が鍋に入ったまま2 cm幅で縦に包丁を入れてから2 cm幅で横に包丁を入れ(つまり格子状に切れ目を入れ)、3分待ってからかき混ぜ始める(凝固物が小さくなって分散する)。
- 鍋をゆっくりと30分かけて37℃(華氏116度)まで加熱する。透明な液体が放出されて凝固物が縮み続ける。この頃に開始時間から90分が経っているはず。そして好みの凝集度になるよう凝固物を30〜60分間加熱する(A)。
- 布を敷いたザルにあけて水気を切り、布の角を持ち上げて15~20分間吊るす。
- 布をねじって凝固物がはみ出ないようにしてザルの上に乗せ、皿を乗せ、重い物(4 Lの水が入った鍋など)を乗せ、1~3 時間待つ(B)。
- 出来上がったチーズの塊を一口大に切り、無ヨウ素の塩を少々まぶして出来上がり。ジップロックバッグに入れて冷蔵庫に保管する。
pHメーターをお持ちの場合は、(A)の時点でpH6.4、(B)の時点でpH5.3になるはずだそうで、確認することができます。
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いやー、難しいねっ!!
チーズを作る文化圏の人たち、尊敬しますわ。
チーズカードは、味はマイルドで、新鮮なカードはストリングスチーズのように、噛むとキュキュッと心地よく響きます。米国ではニューイングランド地方ではプティーン作りに使い、ウィスコンシン州などでは衣をつけてフライにして食べます。
本当の本当にこれを手作りしたくなったときは、私自身もこのページに戻ってきて、特殊材料を頑張って揃えて気合を入れて作ってみようと思います。