「世界の料理研究家」として世界へ実地に赴くことは大切なことだと思っています。つまり、経験と体験は最重要項目だということです。例えばメキシコ料理についてレシピを作ったり食文化を発信するなら、メキシコに行ったことがないよりも、絶対メキシコに行ったほうがいい。
だから、「世界の各国料理」を語るなら、世界の各国に行って食を学んで実際に食べて、人に出会って人と話をして、その国の風景や情景を見てきたらいい。そう思いませんか?
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◆1)スケジュールを決める
さて、私が旅に出る前には、旅行のルートを決め、飛行機や列車や宿など日本から予約したほうがよいものは予約をします。そうするとスケジュールが確定するので、何月何日にどの街に滞在するかが大体見えてきます。
◆2)Google mapから飲食店メニューを取り出す
次に、私は食の収集に特にこだわりたいので、例えばリビアに行ってトリポリに滞在するときは、Google mapを使ってトリポリの飲食店を見て、メニュー情報を取り出せるだけ取り出します。先進国なら料理店はホームページを持っていてWEB上で最新メニュー表を公開もしていますが、途上国だとユーザー投稿のメニュー表が頼りになることが非常に多いです。
◆3)自分でとことん翻訳&発音表記
読めないアラビア語!
この写真はリビア渡航の準備中の私のメモです。飲食店のメニュー写真をプリントアウトし、読めないアラビア語に取り組みます。学校でアラビア語を語学として学んだことがないので、これまでのアラブ諸国での料理情報収集の勉強経験で取り組みます。もちろん発音は、サウジアラビアのアラビア語とリビアのアラビア語では同じ文字でも音が違ったりするから、事前に正しい発音は分からなくても、それでも現地で自分から言葉を発することができるよう、間違えていても良いという前提で文字を音に起こします。
次に、現地ではほかの飲食店に入ることもあるので、どこに行ってもメニュー表を解読するためにはその国の言い回しで料理名が分からないといけないので、単語の意味を調べて暗記します。
そしてこれを、1つの街でも複数店舗、さらに渡航する各都市で行うのです。だから非っ常~に時間がかかります。
間違いがあっても構わない。行ったことがない国のことだから発音や意味の間違いはあっていい。大事なことは、自分が努力をできる環境にあるのなら精一杯努力をすることだ。
と、そんな気持ちを持ちながら、実際は旅準備は観光と移動の下調べなども多くておろそかになりやすいけれど、その国に行ったことがない自分がその国の料理を知るために、一応こんな努力をしています。
そして事前にこういうあたりまでやっておくと、旅先での地元の人とのふれあいは楽しく、そして料理情報収集力が非常に高まるのでした。