太平洋の国々の位置関係は大変に覚えにくいものです。
アフリカ大陸やヨーロッパのほうが国数が2倍近くになるほど多いのに、太平洋よりは位置関係が楽に覚えられる。
それはなぜだろう? つまりは、都市の位置よりも国の接し方のほうが、覚えやすさには大事なのだと気づきました。
だいたい日本の都道府県の位置を覚えるにしても、「水戸、宇都宮、前橋、はこう」みたく都市位置から覚えていった人って少ないんじゃないかと思う。だけど「東京、神奈川、静岡とつながって」、「福岡、佐賀で、こう長崎」みたく、都市単位ではなく都道府県単位でパーツにして上下左右のつながりを覚えたはずです。
太平洋諸国は島の位置ではその上下左右のつながりが覚えられません。理由は地図には離島が小さすぎて映らないからです。だから離島を含めてどこからどこまでがその国なのかを見るために「海の国境線」を目で見たほうがいい。
私はこのような地図を見ることで、太平洋の位置関係をつかみました。我が家のラウンジの壁の大きな世界地図は、購入の前に「海の国境線」があることを確認しています。
海域の境界図の、境界線をよく眺めます。国と海をまとめてパーツにして眺めるのです。
「ソロモン、バヌアツ、でニューカレドニア。なるほど。」
「サモア・アメサモ(※)で、西・東。でトケラウ広いやん。」
※慣れてる日本人は米領サモアをアメリカンサモアの略でアメサモと言います。
などなどなど。海の国境線を見て、位置関係を頭に入れると、太平洋の地理が頭に定着していけます。
さらに、地理を頭に定着すると、政治的なつながりを見たときにも、歴史を見たときにも、自分が実感できるものや認識できるものが格段に向上します。地理を頭に入れないと、その後の自分が進歩しないから、やはり最初に地理を頭に入れたほうがいいですね。
ということで、壁には「海の国境線」がついている大きな世界地図。毎日何度もここを通っては、しげしげと眺めるのが好きな私たち家族なのでした。