世界の料理や世界の旅を思い出したとき、自宅で世界の料理を楽しみたくて、わざわざ手間がかかる伝統的なことをしたくなります。
冬に雪が降っていると、つい豚肉を干したくなるのはチベット文化圏の旅の思い出から。最後にチベットに行ったのは、中国のカムとアムドで、そのときも干し肉を使う美味しい料理を食べてきました。店兼宿の店主は「雪が降る季節に干すと、すっごく美味しくなるんだ」って笑顔で言ってくれました。
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雪が降る季節に、むこう1週間の天気を確認します。
1週間は寒い日が続くことを確認して、豚肉の薄切り肉を干します。
6日後にはこんなかんじ!
なかなか美味しいドライミートになってるでしょう。
生肉には出せない旨味が生ハムやカルパスやサラミにはあるように、肉は脱水されると美味しくなるのです。
この状態で食べてもよいのだけど、本来は伝統的な保存食なので、ある程度保存して、思い出したときに食べたいと思うから、この状態で容器に入れて冷蔵庫に入れておきます。
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あまり長く冷蔵庫に入れておいてもナンなので、春になって、暖かくなったら、現地風に調理します。お気に入りはネパールのスクティや、ブータンのパクシャスィッカムです。
春になって大根を菜園に残しておくとトウ立ちして食べられなくなるので、春にはあわてて引き抜いた大根がたくさん野菜室に保存されています。だから春の大根を使ってパクシャスィッカム♪
にんにく、生姜、唐辛子。旨味足しに玉ねぎとトマト。
この天然の美味しさだけを加えて煮汁を飛ばしていけば、
美味しい美味しいブータン料理の出来上がりです♪