今の家に引っ越すとき、最初に手をつけたのが、明日葉の野生化でした。
明日葉を自宅で栽培している友人に種や根茎を送ってもらって、あちこちの半日陰に植えました。だから今、家のいたるところに明日葉が自生しています。
明日葉の生育地として知られるのは伊豆七島ですが、西日本でも十分に育つことが実証されました。コツは、地面が乾かない半日陰に植えることです。同じセリ科植物として、その点は自生の三つ葉と同じ感覚です。我が家では菜園には植えないので野菜ではなく野草扱いしています。
家の軒下にも。
刈り取るとときどきものすごい数の葉を生やしてくれます。
種をたくさんつけるので、種から増やすことができます。種は長い時間をかけて発芽するとのこと。年を越す前にプランターに種をまき、3月上旬に発芽しました。
ポットに植え替えます。
大きな苗になるのはこのうち何割か程度です。でも、種をたくさんつける植物なので、例えば種を100粒撒いて、半分でも立派な苗になれば、明日葉の繁殖力は悪くないですよね。なので苗の状態であまり手をかけずに、「生命力が強いものが残ればいい」という発想で、生命力が強いものだけを残しています。そして育った苗を、また家の敷地のあちこちに、野草のごとく植えていくのです。
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我が家での一番の用途は、うどんやラーメンやお味噌汁です。
ツヤツヤして若くてイキのいい葉っぱとその茎を取ってきます。
葉っぱは粗く刻み、茎は小口切りにして、スープや汁を煮る最後の瞬間に加えます。明日葉の風味が美味しい。茎がね、これまた妙に美味しいんですよ。
よく「ゆでてから水にさらす」と書いてありますが、それは必要ないと思うからやっていません。
そんなことしたら美味しくないと思うほど、さっとゆでたりしてそのまま食べるのが、お気に入りの明日葉の食べ方です。
明日葉は長寿に良いと言われる野草です。それは本当かどうかも知らないし、寿命延伸の研究論文などの成果は見たことがないけれど、美味しい野草を美味しく食べて健康的でヘルシー☆ と個人が長寿ごっこを楽しむには十分楽しい野草です(笑)