自宅で簡単に作るシンガポール料理、「フィッシュヘッドカレー」

2019/07/24

自宅で簡単に作るシンガポール料理、フィッシュヘッドカレー

フィッシュヘッドカレー

フィッシュヘッドカレーは、本格的なスパイスを使い、大きな魚の頭が入った美食のカレーです。身が美味しい魚は頭の肉も美味しいのだから、タイやブリ系統の魚のアラが使えたら最高ですね。今回は、なななななんと、釣り好きの優しいご近所さんが超高級魚「アコウ」を釣って我が家に分けてくださったので、高級魚アコウの頭でフィッシュヘッドカレーを作りました。

アコウ

自宅クッキングらしく、カレー粉を使った簡単バージョンで、では作ってみましょー♪

* * *

スパイス大使というものをやっていると、私にとってカレーとは単独スパイスを何種類も組み合わせて、その国の風味を再現させて作るのが当たり前になってしまいました。しかしそうすると、カレー粉という存在に手を出さなくなってしまう。でも思い起こせば私の実家も夫の実家も、カレーの風味がする調味料として存在するのはカレーのルウとカレー粉です。つまり、日本ではカレーといえばルウかカレー粉という家庭は極めて多いでしょうから、私も、レシピ提供側として、カレー粉を使ったレシピを増やしていくことも大事なことだと再認識しました。海外に行くとちょこちょことその国のカレー粉を買ったりもして、自宅の冷蔵庫には、実はカレー粉がよく入っているのです。

さあ、シンガポール名物と言われるフィッシュヘッドカレー。もちろんシンガポール人はミックススパイスとしてのカレー粉も大好きですから、カレー粉を使ってフィッシュヘッドカレーを作ることに何の問題もありませんね。

ちなみにシンガポール料理とは、地元マレー人の料理や、人口の大部分を占める華人の料理のほかにも、インド南部からシンガポールに移住してきたタミル系のインド人の料理も構成要素になっています。魚の頭はインド料理店の食材にはならないものでしたが、市場で魚の頭を見た南インドのケララ州出身の飲食店オーナーが、自分の店に来る華人の客を喜ばせるためにフィッシュヘッドカレーを考案したのだとか。1940年代の話です。インドのカレーと中国人の大好きな魚の頭の融合は人気が出て、結果は大ヒットでした。今日では、インド料理、中華料理、マレー料理、プラナカンの各レストランでメニューに載る、シンガポールの国民食です。魚の愛好家は、頬肉が最高の美味であると声を大にし、目は御馳走です。

・・・まあ、私はインド沿岸部の町で魚の頭を使ってカレーを作る人を見ているので、インドでもフィッシュヘッドカレーは存在するんじゃないかなと思っているのですが、まぁ今はその点はいいでしょう。関心を抱いていればきちんと勉強する機会はきっと来るでしょうから、歴史はその時勉強することにします。

* * *

さあ、シンガポールという地域の喜びを味わうために、是非作ってみてください♪♪

フィッシュヘッドカレー

じゃーん、アコウの頭でシンガポリアンフィッシュヘッドカリー~♪

で、でかい(笑)

(一口食べて)旨いな、これは旨い。

(もくもく食べて)骨を1つ1つ除いて、旨い魚肉が次々出てくるv

魚の頭って、旨いダシが出るよなぁ。

(もくもく)スープが旨い、スープが。

ココナッツミルクとタマリンドが入って、スープ仕立てで、とっても東南アジア味だね!!


レシピは簡単です(≫詳細はこちら)。

heart『魚の頭のシンガポール料理♪ フィッシュヘッドカレー♪』
材料(2人分):

大きな魚の頭
2個(600gくらい)
ターメリックパウダー
大3
サラダ油
大4
にんにく
2かけ
生姜
にんにくと同量
トマト
1個
玉ねぎ
1個
500mL
小1
鶏ガラスープの素
小1
カレー粉
大4
カイエンペパーパウダー
小1/3
マスタードシード
小1
ココナッツミルク
200mL
柑橘の若葉
4枚
タマリンドペースト
小2
ブラックペパー
10粒
カルダモン
2粒
パクチー
刻んで大2

作業工程:1 時間

  1. 魚の頭はエラを引っ張り抜いて、血合いを洗い流して、水気をふき取っておく。
  2. ボウルに入れ、ターメリックパウダーをまんべんなくまぶしておく。
  3. にんにく、生姜、トマト、玉ねぎを粗く刻み、耐熱容器に入れ、500Wで5分くらい、電子レンジにかけて火を通す。
  4. ハンドブレンダーかミキサーにかけて野菜ピューレにする。
  5. カレーを作る鍋にサラダ油を入れて熱し、魚の頭を入れて、表面を焼き付ける。
  6. 野菜ピューレを加え、水を入れ、魚の頭に水がかぶるようにする。
  7. 塩、鶏ガラスープの素、カレー粉、カイエンペパーパウダー、マスタードシード、ココナッツミルク、柑橘の若葉、タマリンドペーストを加え、フタをして弱~中火で20分、ときどき上下を返しながら煮る。
  8. フタを外し、ときどき上下を返しながら、煮汁がとろみのあるスープ状になるまで水分を飛ばしながら、さらに20分ほど煮る。
  9. 味見をして、塩加減や辛さ加減や旨味加減を好みに調える。旨味が足りないと思うときは、カレー粉、砂糖、鶏がらスープの素、ココナッツミルクなどを加えて好みに調える。
  10. ブラックペパー粒とカルダモンをすり鉢で破砕して、煮汁に加える。
  11. パクチーの葉を刻んで、盛り付けのトッピングにする。
  12. Enjoy!
(←click!)
このレシピやブログ記事を気に入っていただけたら応援クリックお願いします(*^_^*)

作ってて思った。これはやはり東南アジアのカレーなのだと。スープ(soup)スープ(soup)していて、すごくスーピー(soupy)。確かに、インドでは通常見かけないような、スープカレー。さらに東南アジアらしく、柑橘の葉やタマリンドやココナッツミルクが入ります。さらにシンガポールでは、普通はこのカレーにはナンをつけず、ライスでいただきます。

アコウのフィッシュヘッドカレー、最高じゃないですか (´∀`*)

さらにスパイスの点では、仕上げに加えるクラッシュした粒こしょうと、煮込んでふんわりプチプチになったマスタードシードが素晴らしい。

このカレーはフィッシュヘッドを使うからこそ美味しい気がします。いえ、別にチキンカレーでも美味しいのでしょうけど、鶏肉ではこのゼラチン質の旨味は引き出せない。スープの中で多数の骨を1つ1つ取り除き、肉が出てきたら食べていく。頬肉とカマの肉は魚の肉の最高に美味しい2大部位で、目玉はツウの珍味ですから、お魚の一番美味しい三大部位を頂けるのが嬉しいです(そりゃ旨いわけだ)。

それから、私は、冒頭に書いた理由から、日頃のスパイス調理にはカレー粉を使わないのだけど、今回はカレー粉を使うお手軽かつ本格的クッキングも楽しめました。これも、またひとつ自分の殻を破ることができたようで、嬉しいことでした。でも、実はアコウは今回初めて食べたお魚なので、調理の仕方も不慣れでしたが、次回はもっと大丈夫!! また我が家にアコウが届いたら、頑張ろうと思います\(^o^)/ 優しいご近所さんには本当に感謝しています。本当に本当にありがとうございました。

アコウ



* * *

本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさ(プロフィールは≫こちら、連絡方法は≫こちら)にあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
出典URL付記リンクを貼れば小規模な範囲でOKなこと】
・ご自身のサイト、ブログ、FacebookやTwitterにおける情報の小規模な引用や紹介。
事前連絡出典明記をお願いします】
・個人、団体、企業等の活動や出版等で、当サイトおよび当管理人のもつ料理レシピや写真を活用・使用したい場合(料金は≫こちら)。
事後連絡でもよいのでお寄せ下さい(楽しみにしています)】
・学校や大学の宿題や課題で当サイトを活用してくれた児童・生徒・学生さん。
ご遠慮ください】
・大々的なコピペや読み込み、出版物への無断転載。
・商用非商用ならびに営利非営利を問わず、個人、団体、企業等の活動や出版等での無断使用。
※免責事項:上記の引用に基づいて万が一損失・損害がありましても、対応はユーザーご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。