「北コーカサス料理は美味しかったな~」と思ってロシア語でネットを見ていたときに、「アディゲソルト」(アディゲソルト)を見つけました。
アディゲはロシアの北コーカサス地方にある一共和国であり、同時に北コーカサスの比較的広域を指す用語でもあります。広域で呼ぶ場合はアディゲ共和国よりも広い地域を指します。
この記事では、初めて知った「アディゲソルト」について、その組成などについて調べる検証と、「自分でも作ってみたい」と思った過程や作ってみたいイメージについて書くことにします。
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◆ロシア語Wikipedia「Щипс」(≫こちら)
「Щипс — национальное блюдо адыгов」(シップスは、アディゲ人/チェルケス人の国民食)
「густой суп, рагу или соус」(もったりしたスープというかラグーというかディップ・タレ状の食べ物)
「«щипс», говорит о том, что блюдо имеет полужидкую основу, так как «пс» указывает на воду в составе блюда. 」(シップスの「プス」が水を意味するため、シップスは半液状。)
例が幾つか示されている箇条書きの最初は、
「Лыщипс — мясной с крупой или мукой」(ルーシップス — 穀物または小麦粉でとろみをつけた肉汁)
そのほかには豆、じゃがいも、かぼちゃなど材料のバリエーションも示されている。
・・・というふうに読んでいたら、ものすごく興味深い文章が出てきたんです。
основной приправой для щипса является адыгейская соль. Адыгейская соль добавляет особый аромат и вкус блюду.
(シップスを作るためにはアディゲソルトが使われます。アディゲソルトはスペシャルなフレーバーをつけてくれます。)
それでは、
「Адыгейская соль」
(アディゲスカヤソーリ=アディゲソルト)
は、どのようなフレーバーを持つ塩なのでしょうか?
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◆Google検索「Адыгейская соль」
わあ!これ良さそう!
にんにくや香辛料を入れた美味しくて香りのよいお塩なんですね!!にんにく入りというのが良さそう。色も、黄色、茶色、赤っぽい色といろいろあって、作り手の自由度の高さがうかがえます。
◆Адыгейская соль|гастрономъ(≫こちら)
タイトルは、「アディゲソルト」。
わあー、生のにんにくがたっぷりだ。
いい色!
材料は、
соль(ソーリ;塩)
чеснок(チェスノック;にんにく)
семена кориандра молотые(セメナコリアンドラモロティ;コリアンダーパウダー)
сушеная зелень кинзы(スショナヤゼレニキンジ;ドライパクチー)
укропа(ウクロッパ;ディル)
петрушки(ペトルーシュキ;イタリアンパセリ)
базилика(バジリカ;日本のスウィートバジルとは違うけれどバジルの一種)
чабера(シャベラ;セイボリー)
майорана(マヨラナ;マジョラム)
чёрный молотый перец(チョルニーモロティピエレツ;黒こしょうパウダー)
паприка(パプリカ)
красный острый молотый перец(クラスニーオストリーモロティピエレツ)
※発音と訳は間違えているかもしれません。
◆Как приготовить адыгейскую соль. Рецепт в инфографике|Аргументы и Факты(≫こちら)
タイトルは「アディゲソルトの作り方、レシピ図解」
この図解にはхмели-сунели(フメリスネリ;コーカサスのミックススパイス、マリーゴールドパウダーなど特殊な材料も入っている)も入っていますが、主な材料は上と大体一緒です。作り方は、生にんにくを細かくして塩とスパイス類と混ぜる。
◆АДЫГЕЙСКАЯ СОЛЬ, 100Г.|Adjika Family(≫こちら)
「если хотите почувствовать вкус кавказского блюда – без адыгейской соли не обойтись!」(コーカサスの味を感じたいならアディゲソルトは欠かせません!)とまで書いている。
材料は、塩、パプリカ、黒こしょう、乾燥にんにく、セイボリー、マジョラム、パセリ、ディル、コリアンダー(多分シードのほう)。このような既成の市販品では乾燥にんにくを使って水分量を抑えて作っています。
◆Адыгейская соль|гастрономъ(≫こちら)
先ほど(上から3つめのサイト)に戻ります。
生にんにくを使い、全体がしっとり湿った状態です。
ここではアディゲソルトのバリエーションについても書かれています。
・Бжедугскую(ブジェドゥグスカヤ):パプリカが多くて赤い
・Шапсугскую(シャプスグスカヤ):黒こしょうが多い
・Уляпскую(ウリヤプスカヤ):赤唐辛子と黒胡椒でスパイシー
・Абадзехскую(アバジェフスカヤ):スパイス類はカットしたフレーク状で含む(パウダー状にまではなっていない)。
※発音と訳は間違えているかもしれません。
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お肉料理、お魚料理、卵料理、お野菜の料理、スープ類。それからパンを焼くときにも美味しそうです。
私がこれを作るときは、そうね、きっと、にんにくを主体に、パプリカパウダーでピンク色を出して気分を高めるような、そしてできる限り多種類のスパイスを加えて複合的で豊かなフレーバーが香るような、素晴らしいアディゲソルトを作ろうと思います。