ピンク色のミルクティーを作りました。
しかもこれは、野菜です(!!)
大好きなミルクティーを、もっと健康に良く!もっと美味しく!もっと楽しく美しく!!って考えていたときに芽生えたアイディアです。
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ピンク色は幸せの象徴。
自分も幸せな気持ちになるし、これを誰かに出してあげたら、その人も心が軽くなってくれるかもしれないよね。ピンク色は思いやりの色でもあり、「こころの健康」に良い気がします。
このピンク色は、ナチュラル100%、食品添加物は使っていません。実はビーツから出てくる赤い汁を活用しています。
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<ビーツについて>
ビーツはヒユ科(アカザ科)の根菜です。白いビーツも黄色いビーツもあるのだけど、市場に出回るのは真っ赤なビーツです。赤い色素(総称名:ベタレイン)に抗酸化作用ならびにラジカル捕捉作用が認められており、抗老化すなわちアンチエイジングにも期待がもたれます。それからボケ防止とか美肌とか。(*^_^*)
でもまあネットを見てみると科学的根拠に薄い安易な紹介文が多くて、ここではまず栄養面の客観的な評価を致します。
「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」(≫こちら)。これが現在最新の食品成分表です。エクセルでデータが公開されているので、私は必要なときはこれを活用して料理の栄養評価をしています。
では、まずビーツ。よく間違えられるカブ(カブはアブラナ科なのでビーツの近縁種ですらない)。比較のための赤い野菜としてトマトとにんじん。代表的な根菜/土中の野菜として大根と玉ねぎ。これを抽出し、期待したい栄養として、水溶性食物繊維、無機質(ミネラル)、ビタミン類を合計18種類抽出。当該栄養素を最大量含む野菜に色づけ、ビーツは目立つよう黄色で色付け。その結果が下の一覧表です。
この表から読み取れることや科学背景:
- ビーツが他より勝る栄養素その1は、水溶性食物繊維。カブやトマトの2倍以上も入っている。これは不溶性食物繊維と異なる作用があり、血中コレステロール低下作用などが認められている。
- その2は、カリウム。群を抜いて多量に入っている。これは血中ナトリウムイオン排出作用があり血圧降下に寄与する。もうひとつ細胞内液に多い無機質であり、赤血球内部にも多量のカリウムイオンが保持されている。
- その3は、鉄。他の野菜の2倍も入っている。言わずもがな、必須元素であり、赤血球の造血に寄与する。
- その4は、亜鉛。カブやダイコンの3倍も入っている。味覚を維持するにも、健やかな育毛にも、亜鉛は必要。
- その5は、銅。群を抜いて多量に入っている。セルロプラスミンをご存知だろうか。銅を含む酵素が鉄の代謝を担っている。
- その6は、葉酸。群を抜いて多量に入っている。葉酸は赤血球を作る造血に欠かせない。
- その他読み取れることとしては、今回抽出した栄養素群を筆頭で多く含有する野菜はにんじん、次いでビーツであるが、両者間では突出する栄養素は随分と異なる。
- さらに、にんじんとビーツ以外の4野菜(大根、トマト、玉ねぎ、かぶ)は、今回の評価の範囲では抜きんでる長所を持たないように思われた。
ということで、ビーツは水溶性食物繊維、カリウム、鉄、銅、葉酸などの多さが目立つことから、血清コレステロール低下、血圧下降、貧血改善、細胞の代謝促進が期待できる野菜であり、また先述のようにラジカルスカベンジャー作用からはボケ防止やアンチエイジングに期待していいだろう。
ビーツはテンサイ類の仲間でもあり、糖分が多く、自然の甘さがあります。東欧や北欧ではビーツと乳製品を混ぜてピンク色の料理をよく作り、ビーツと乳製品は相性が良いのです。さらに、東南アジアのマレーシアやシンガポールにはアイバンドンなどのピンク色のドリンクがあります。2層や3層のカラーもマレーシアなどのお手のもので、とっても綺麗です。
・・・と、以上のようなことを思い描いて、今回は、
1)美味しい紅茶を使って
2)健康に良いビーツを使って、
3)幸せな気持ちになれるピンク色で、
4)見て美しい3層で、
5)心やすらぐホットティーで、
健康に良いピンクミルクティーを作りました♪
ピンク色がよく出てミルクで不透明になっているので紅茶に見えないのがミソ。しかし紅茶を濃く淹れているので、自然な甘みのある美味しいミルクティーになっています。黒糖を最下層に使ったのはマレーシアやシンガポールの教えの通りです(^。^)
材料(2人分;約440mL分):
- ビーツの水煮(※1)
- 1個(150g)
- 黒糖
- 40g
- 水A
- 大1.5
- 牛乳
- 300mL
- 水B
- 700mL(※2)
- 紅茶の茶葉
- 4g(※3)
※1:最近ビーツの水煮パックが売られているのでそれを想定しています。私は菜園で採れたビーツの水煮の冷凍を解凍して使いました。ビーツ缶詰の場合は赤が出にくくなりますが代用可能で、水分を切って使います。
※2:カップを温める分の湯も作るので多く用意します。
※3:ティーバッグ場合、多くの製品は1つあたり2gの茶葉を含むのでパッケージを確認します。今回はリプトンイエローラベルティーバッグを2個使用しています。やや濃く作るために茶葉量が多くなっています。
作業工程:30 分
- ビーツをボウルに入れ、皮があればはがし、ボウルの中で(ビーツの汁を逃がさないため)5mm幅にスライスし、5mm幅の拍子木切りにし、5mm幅の角切りにする。
- 黒糖に水Aを入れ、混ぜながら弱火で3分熱し、黒糖シロップを作る。
- 牛乳を小鍋に入れて加熱し、60℃弱まで温める(変性を避けるため65℃以上にしてはならない)。
- 牛乳を(飲むまでに時間がかかりそうなら泡安定化のために卵白を小さじ2(分量外)ほど入れてもよい)、ミルクフォーマーなどの泡立て機械を使ってきめ細やかな泡にする。
- 牛乳の泡をよけて液体部分の半量をビーツのボウルに入れ、ビーツを浸けておく。
- 水Bを使って湯を沸かしはじめ、湯を沸かす間に紅茶や耐熱ガラスのカップをスタンバイし、沸騰直前に湯を200mL残して残りの湯を紅茶ポットに入れて温める。
- 湯が沸騰したらポットの湯を捨て、ポットに沸騰した湯200mLとティーバッグを入れて(必ず湯が先!)フタをして5分間保温して抽出する(ゆすっちゃだめ!)。
- 残ったお湯をカップに入れて温めておく。
- 紅茶の抽出が5分経ったら茶葉を絞らずに(絞っちゃだめ!)最後の1滴(ゴールデンドロップ)まで得て、茶葉を取り出し、保温キープしておく。
- カップの湯を捨て、黒糖シロップ大さじ1(側面につかないように)、紅茶の半量(100mL、黒糖を揺らさないよう静かに)、ビーツを漬けたピンクのミルクをカップのフチ近くまで(100mL、紅茶を揺らさないよう静かに)、ミルクの泡をこんもりトッピングして、出来上がり。
- いただくときは好みでマドラーで黒糖シロップを全体に混ぜながらいただきます。
- Enjoy!
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なお、紅茶をおいしく入れるために、事前に国際基準(ISO3103、ただし官能試験用基準)及び英国王立化学協会の紅茶の淹れ方に関する指南書を調べて日本の家庭で淹れやすいまとめを作っており、その情報は下記に公開しています。
<まとめ>美味しい紅茶の淹れ方に関する研究と実践
今回は、そうして事前に基本を学んだ上で、アレンジティーを作成しています。
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ゆでビーツを切って牛乳をかけておくだけで、牛乳は栄養も増し、美しいピンク色に染まります。
そうして出来たのはスーパー健康ティー♪♪ ビーツのピンクは素晴らしく綺麗だし、その上、栄養豊富な根菜を使っているので、鉄分や食物繊維や葉酸など、健康づくりに役立つ成分をもこの紅茶は与えてくれます。「ビーツ風味と黒糖風味がいいね」とはこれを飲んだ夫の感想です。「疲れが取れる」とは私の事後の感想です。やっぱり各種ビタミンや無機質が良い栄養を与えてくれたのでしょう。造血効果があったかな? 嬉しいですね。
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ちょうどこれを作った日、我が家に山茶花(さざんか)が咲きました。山茶花の色に合わせたかのような、幸せなピンクカラーの3層のレイヤーティー。
今日も良い一日でした。(*^_^*)
※本記事は(1)「リプトン×レシピブログ」のモニターコラボ広告企画に参加していること、(2)リプトンイエローラベルをモニタープレゼントされたことに基づき執筆するものです。
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なお、残ったビーツは、玉ねぎみじん切りやヨーグルトと混ぜてレッドビッツサラドなどを作ると良いです♪ 色はまだまだ出てくるので、いつもと同じ赤さで作ることが出来ました♪