ニコンデジタル一眼レフD750を購入。
発売開始以降世界に知れ渡り、やがて世界のプロが賞賛したニコンのD200を、発売早々に買ったのが2005年でした。
そのとき初めて本格的なプロ仕様カメラを所有しました。カメラを教わったことはないものの、特に4年3か月の無帰国世界旅では、旅しているから次々と写真を撮っていく。
暗いところでも、揺れるところでも、条件が悪いところでも、いい写真を撮りたい。その気持ちはやはりカメラを上達させてくれます。
さらに、次の充電がいつになるかも分からないアフリカの辺境の旅あたりから、(オートは電池を消費するから)マニュアル撮影にして、そうすると体で設定を覚えていくから、自分のカメラワークが速くなり、どんどん思い通りの写真が撮れていくようになっていくのを実感しました。
ちなみにD200は旅の間はずっとミニトートバッグに入れていました。ミニトートには簡単なカメラ用品(替えメディアとか)も一緒に入れているから、いつも左手には1.5kgのバッグを常時下げていたことになります。軽量好きの夫には「俺にはできない」と言われながらも、それでもやっぱり、撮るならいい写真を撮りたいと思って、購入以来、ずっとニコンD200を片手に下げて旅をしてきたのです。
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今年、ずっと使い続けたD200から、D750に買い替えました。
理由はバッテリーの劣化で、電池が2個あっても旅をしていると1日もたなくなってきたことでした。そして光学技術は進歩するから、今のプロ仕様カメラを持てば、私はD200を持つ以上にもっと撮りたい写真を撮れるのではないかと思ったんです。
買い替えるにあたり、漠然と思い描いた希望は、「D200っぽさを残した機種がいいな」「今なら高性能でも軽くなっているかな」の2点でした。そして機種比較をし、候補を「D5600、D750、D850」の3つに絞った段階で、カメラ屋に行って実物を手に持っていろいろと確かめてきました。
◆D5600
光学センサー:APS-C
▲視野率95%
バリアングル液晶
465g
◆D750
◎光学センサー:フルサイズ
◎視野率100%
◎操作と重さがD200に似ている。
◎チルト液晶
◎内臓液晶あり
840g
◆D850
◎光学センサー:フルサイズ
◎視野率100%
◎チルト液晶&タッチパネル
▲内臓ストロボなし。
▲1005g
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D850は、ストロボがないのと重すぎることで、検討中止。
D5600とD750のカタログを見比べたとき、D5600はちょっと写真が好きなパパさんやママさん向けに合うカメラだと感じました。でもD5600はD200に出来ることがいろいろと出来ないように思いました。一方で、D750は、世界の名機と言われたD200を凌ぐ、プロやハイレベルアマチュア向けでした。私は(腕前は低くても)D200ヘビーユーザーでしたから、もしD5600を買っていたら、撮りたい写真が思うように撮れないとき、カメラの性能の低さのせいにしてしまう気がしました。
だから、値は張りますがD750を購入しました。
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「表現力」の売り文句の通り、撮った写真が美しいですね。やっぱりフルサイズはいいですね。D200と大違いな点としては、高感度(ISO100-12800)なのが極めて素晴らしく、暗いところでも写真が撮れるのです。海外の暗い食堂でのごはんも撮りやすくなったからこれは両手万々歳の成果です。嬉しい。
背面ディスプレイはチルト可能(角度を変えられる)なのでローアングルやハイアングルから写真を撮れるようになります。旅ではこういうアングルから写真を撮ることも必要なのです。なおD5600のバリアングルは左に蝶番があるから画面が左に移動してしまうのだけど、チルトは左右固定でたたまれて収納しているものを上下に開くだけから、人間とカメラと被写体の一直線を壊すことがありません。
私の撮りたい焦点を見透かしているかのように合焦するのがすごい。動作がきびきびし、サクサクしている。オートフォーカスの性能の高さに驚きます。
もし今後、撮りたいように写真が撮れなかったとき、持っているカメラがD750ならばカメラのせいにはできませんよね。「欲しい写真が撮れないのは己の腕が悪い、あるいはカメラの機能の勉強が足りないためだ」と思えるでしょう。・・・私は、そういうカメラが欲しかったんですね。私は、至らないときには「自分のせいにしたい」んです。人のせいや機械のせいにしたくないんです。そうすることで至らないときには「もっと勉強せねば」と思いたいのです。だから、
世の中には、良い道具があると腕が怠ける人もいるかもしれない。だけど私は、良い道具があるほうが自己向上でき、腕が磨けるのです。
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さあD750。素晴らしいカメラです。本当に良い買い物をしたと思います。だからこれからもこの愛機で写真をどんどん撮って、画質のみならず己の腕を上げるよう、カメラと映像の勉強も頑張っていこうと思います。