スイスを中心に、フランスやドイツやイタリアやリヒテンシュタインなど、スイス山岳地帯で近いところで一般的に食べられているチーズフォンデュは本当に美味しい料理です。ぴよーんと延びるチーズがバゲットパンに絡まると、もう本当に最高!!
ぴよーん。
そしてくるくるっと巻く、楽しい~(*^ ^*)
ある日はフォンデュポットで。
しかしフォンデュは、チーズを加熱したあとのこびりつきを落とすのに苦労する料理でもあります。お湯に浸けるとチーズのカードリング(凝固)が促進されるので逆効果だし、冷水に浸けると指示する書籍もあるけれど、チーズフォンデュはオイルオフ現象(チーズタンパク質中の油分を水相に放出する現象)を伴う料理なので、オイルが冷水に浸かると、これもやはり洗い物が一苦労です。
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チーズフォンデュを楽しんだあとの洗い物の障壁は以下の2つです。
- 動物性油脂との戦い。飽和脂肪酸が多いため固化しやすい油脂であること。
- チーズタンパク質、もっと言うとカゼインタンパク質。この凝固との戦い。
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いろいろ苦労もしてきた結果、チーズ料理の後始末に役立つのは「泡状洗剤」です。以下のようなタイプ。
だって楽チンなんだもの♪
まず、フォンデュを作った小鍋と、フォンデュを食べるときの卓上ポット。食べるときはチーズも残らず食べますので、大掛かりな固形の残渣はありません。
チーズがこびりついているところに、泡スプレーを吹き付けます。泡の持続力があり、標的部位への接触時間が長いことが第一条件です。上記の洗剤の主要界面活性成分であるベタインは広いpH領域においてほぼ一定した表面張力を示すため、酸性食品であるチーズフォンデュの洗浄にも効果が劣りにくいのが利点です。・・・と、一応こういうところまで調べて選んで洗剤を使っています。
数十分経過。泡がやっと底面に落ちました。
チーズ、まだ残っているように見えるけれど、大丈夫。
ここからがすごい。
ちょっと指でなぞってみるだけで、チーズタンパク質は軟化あるいは乳化しており、器具の底に乳化の証拠である白濁した液体が落ちました。
チーズタンパク質から油分が抜けている感触がしました。界面活性剤溶液に長時間浸漬されたチーズタンパク質は明らかに軟化しています。
ちょっと詳しいことを言うと、チーズタンパク質はカルシウム添加で凝固・凝集し、ナトリウム添加で分散・流動するので、上記の洗剤にに含まれるEDTA(エチレンジアミン四酢酸塩、カルシウムを引き抜く成分)がチーズタンパク質の軟化に貢献していると思う。
ともあれ、ここまでチーズ凝固体が変性して落ちてくれれば、あとはスポンジでいつもの食器洗いと同じ作業で器具はしっかりときれいになります。手を汚さない泡状スプレー洗剤を吹き付けるだけでここまでやってくれると、「めっちゃ楽」だと心底思います。
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なお、乳製品のもとはもちろん「乳」です。
私、いつも思うことがあります。
「乳」は「食用になることを前提として作られる世界で唯一の動物性食品」であることに気づいたときの感動。初めてこの表現を本で読んだとき、感動を覚えました。乳の恵みは動物/哺乳類として生きる以上自然から得る最大の恩恵のひとつだと思うのです。だから、そういう思いも込めて、有難く&楽しくチーズフォンデュを味わいたいと、いつも思っています。