ガボンのビール「レガブ」の意味の新旧

2015/06/27

私の好きな国の1つにガボンがあります。

ガボンの国民的ビールには「レガブ」(Régab)があります。

ガボン

最近、レガブについて何か文章を読みたくて、Wikipediaを開きました。フランス語のみの掲載でしたが、読みました。
フランス語Wikipedia「Régab」(≫こちら

レガブ

そうしたら、面白いことが書いてありました。
「レガブ」には、「ガボンのドリンクを見よ!」REgardez les GAbonais Boire)という意味が込められているのだそうです。

また、アリボンゴ政権誕生により、「アリボンゴ政権による新しいガボンの出現を見よ!」Regardez Émerger le Gabon d’Ali Bongo )や「アリボンゴ政権期の振興を見よ!」Regardez Émerger la Génération Ali Bongo)といった意味をももつようになったと書いてあります。

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アリボンゴとは。
Wikipedia「ガボンの大統領」(≫こちら

お父さんが、すごいな、43年間も大統領になっていて、
(就任-退任)
1967-1973 アルベール=ベルナール・ボンゴ
(1968 オマール・ボンゴ・オンディンバに改名)
1973-2003 オマール・ボンゴ・オンディンバ
2003-2009(没) エル・ハジ・オマル・ボンゴ・オンディンバ

父親死去に伴い、息子のアリボンゴが大統領になったと。一家独裁政権だな。ムガベ(ジンバブエ)もホセドスサントス(アンゴラ)もオビアン・ンゲマ(赤道ギニア)、ポール・ビヤ(カメルーン)、ニャシンベ(トーゴ)もたいがい長いが、こういうところ、アフリカにはよくあるよなあ。長いのがいいか悪いかは分からないが。

で、オマールボンゴの息子のアリボンゴは、2009-現職。

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ちなみに、
「Sixty Years After Independence Gabon Still A ‘Home’ For French」(≫こちら
これによると、レガブビールは1960年代から造られているそうだ。
ガボン独立は1960年だ。
1967年から43年も大統領をしていたオマールボンゴ。

オマールボンゴの歴史は、フランスから独立を勝ち取ってから、おそらく荒れもしただろうガボンと、ガボンで親しまれてきたビールと、同じスタートの歴史を切ってきた。

オマールボンゴの死後、ガボンはアリボンゴ政権となり、民衆は期待をしたのだろう。だから「アリボンゴ政権による新しいガボンの出現を見よ!」や、「アリボンゴ政権期の振興を見よ!」という意味が込められるようになった、と解釈することができた。

さらに、1960年代にレガブの国内醸造が始まったときは、「ガボンのドリンクを見よ!」と、欧州支配を抜けたアフリカの春を喜ぶ意味が込められていると解釈することができた。

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私は、世界の料理が大好きです。
ただ食べて「美味しいー♡」というだけではなく、ただ作って「楽しいー♡」というだけでなく、世界の料理をきっかけに、社会や政治や歴史を知るのが好きです。こういう情報を自ら蓄積して、いつか何かの機会に、社会に食育の形でフィードバックしていきたいと思っています。

今日もホント有意義でした。

普段の暮らしでは縁のないガボンという国の政治をも学べるのは、本当に嬉しいものね。



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