「ポヤデー」はスリランカにいました。現地の食材事情、お寺、日本で出来るシンプルライフ。

今回のスリランカの旅では、到着翌日が満月の日。ポヤデーという仏教のしきたりに基づく特殊な日に遭遇しました。よくよく知っていくと、日本でも、満月の日に、心を落ち着けて過ごせたら素敵だなと思うようになりました。今回は、そんなお話しを、以下に書いていこうと思います。

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スリランカの国民は、仏教信仰者が多いシンハラ人が大部分を占めます。朔望月(※)に基づく布薩(※)により、満月の日は「ポヤデー(poya day)」として、銀行や商業施設などが多く休みになります。そしてポヤデーには仏教徒は寺を参拝します。

※朔望月(さくぼうげつ):月の満ち欠けの一周期。布薩:仏教のしきたり。

ポヤデーは1年に12~13回あり、2018年は1/1、1/31、3/1、3/31、4/29、5/29、6/27、7/27、8/25、9/24、10/24、11/22、12/22です。

スリランカの旅に出て、最大都市コロンボに到着したのが7/26深夜、そしてその翌日が早速「ポヤデー」でした!! スリランカの文化を知りたい私にとって、スリランカでポヤデーを体験できることが大変に幸運です。できればポヤデーがどのように食文化に影響しているのか、実体験したいと思いました。その答えの1つは、スーパーマーケットにありました。

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スーパーマーケットに行ったところ、酒類売り場は閉鎖されていました。

ポヤデー

「by law, we are unable to sell liquor on Poya days.」、すなわち「法律に基づき、ポヤデーでは酒類を販売しません。」と掲示されていました。

その他の売り場も見てみました。精肉売り場は閉鎖されていました。

ポヤデー

ガランドウ~。「法律に基づき、ポヤデーでは肉類を販売しません。」と掲示されていました。

でも、鮮魚は売っていました

ポヤデー

これが発見!!精肉はなくても加工肉は売っていました

ポヤデー

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でも、ここで、これまで抱いてきた疑問が再燃しました。「なぜ特定の日に、特定の飲食が制限されるのか」、という疑問です。

◆Wikipedia英語版「Poya」(≫こちら
抜粋すると、「ポヤはパーリ(※)に由来する単語であり、本来は「fast day」(断ち日)の意味を持っている。」

※パーリ:南アジアの仏教経典用語

・・・「fast day」は、私は文章を読んで「断食日」と訳しました。辞書では「断ち日」、「斎日(さいにち)」の意味も見つけました。食に限定しない「断ち日」という訳がよさそうです。

スリランカで、ポヤデーは、「断ち日」。だから金の誘惑を「断つ」。「断つ」ために、働かない。畜肉となる動物の殺生を「断つ」。酒を「断つ」のでしょう。だから、特に金融業が休日となり、その他の業態でも仕事が休みになる人が多く、また、店では肉や酒が売られなくなるのだと思いました。実際行ってみたところ、交通機関も動いていますし、営業している店もあります。写真のスーパーマーケットも肉と酒の売り場を閉鎖しているだけで他の部門は通常営業しています。仕事が休みになる人が多いとはいえ、働いている人もいるのが事実です。

◆Access to Insight(≫こちら
「アクセストゥインサイト」(Access to Insight)は、上座部仏教(※)の三蔵(※)をテキスト化して掲載するウェブサイトです。

※上座部仏教:スリランカや東南アジアで主流となる仏教。三蔵:仏教の典籍の総称。

ポヤデー

このコンテンツの中の「Poya day」のページ(≫こちら)には、ポヤデーの行為として、1)午後は固形物を食べない2)歌や踊りを慎むきらびやかな格好を慎む3)豪華なベッドや椅子の使用を慎む。というように、贅沢や誘惑を慎むよう行動が具体的に記載されていました。

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ポヤデー。
それは満月の日。

日没後に訪れると、寺は、白い服を着た人々で溢れ返っていました。

ポヤデー

「白い服」!!
今気付く。
上座部仏教の三蔵に書かれていた、
「きらびやかな格好を慎む」ことに。

ポヤデー

敬虔なる仏教徒が大部分を占めるこの国で、-もちろん仏教徒のシンハラ人を見るだけではこの国は語れないけれど- それでも、旅の実質の初日からポヤデーという “Special” に出会え、この旅はますます面白さを増していくことになります。

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スリランカで、ポヤデーは、「断ち日」

それは、「煩悩」を断つ日。

「煩悩」とは、心身にまといつき心をかき乱す妄念や欲求や要求のこと。煩悩があるから、いつまでたっても欲求や要求が満たされないことで人々は苦悩や不満を抱き続けることになる。「煩悩」は「自分を苦しめる心」なのだ

そうだ、私も、家でポヤデーを実践してもいいかもしれない。

満月の日、美しい女神のような月の光を浴びられる日には、「自分を苦しめる心」すなわち「煩悩」から離れよう。スリランカのポヤデーのように。

お金の煩わしさを忘れよう。仕事のことを忘れよう。殺生で得る食べ物から遠ざかって、酒で心を乱すことなく、自分を飾り付ける欲望からも心を離して生きていく日にしよう。白い服を着て、買い物もせず、自然と対話すればいい。煩悩から離れよう。

・・・なんか、イイしめくくりになってきましたね。というわけで、是非是非、この「ポヤデーというシンプルライフ」を、年に何回か過ごしてみようと思います♪

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