ジャージーのブラックバター「Nièr beurre」の発音が分かりました。

ジャージーのブラックバターは現地の言葉で「Nièr beurre」(または冠詞をつけてLé nièr beurre)と言います。今回「Nièr beurre」の発音について調べ、ジャージーの言語についても理解が深まりましたので、ここに記そうと思います。

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ジャージー料理について調べていたときのことでした。ジャージーの特産品には、じゃがいもやジャージー牛(及びその乳汁)があり、そのほかには魚介類やリンゴが挙げられています。私はそのリンゴの活用法を見たとき、古くから伝わる伝統料理の製法に胸を打たれました。

ジャージーのリンゴは「ブラックバター」と呼ばれるスプレッド(ペースト)に加工されます。ジャージーでは毎年10月に、皮と種を取ったリンゴを大量に煮るのです。金曜日の昼に煮はじめて、常に大鍋の中を撹拌しながら、土曜日までノンストップで煮続けます。完成に要する時間は26時間とも30時間とも伝承されています。

ブラックバターはジャムのようにしてパンに塗るなどして食べられます。それは非常に古いジャージーの伝統です。

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1)Youtube「Nièr Beurre」
Youtubeで「Nièr Beurre」で探した動画を見たら、生の声が見つかりました。(≫こちら

ニエルブール

ここの0:16で、「How do you say black butter in “Sah-leh-th*”?」(「サーレース*語」でブラックバターは何と言うのですか?)
のような問いが聞こえ、その回答に早口で「ニヤブール」と答えています。
「Nièr Beurre」は早口で「ニヤブール」と聞こえます。ただし * 印の部分は何を言っているのか分かりません。

ジャージーの伝統的な言語はフランス語の支配が強いので、「Nièr Beurre」は、ゆっくり読めば「ニエルブール」のようになり、それが早口では「ニヤブール」になったのだろうと思われました。

2)Wikipedia「Languages of Jersey」
動画で聞き取れた「サーレース」とは何語のことなのだろう? そこでWikipedia「Languages of Jersey」(≫こちら)を見ました。

ジャージーの言語について、第一に英語、第二にフランス語、第三にジャージー語を挙げています。ジャージー語は「ジャージーフレンチ」(ジャージー版フランス語)とも呼ばれる言語ですが、今ジャージーは英王室領でありほぼ全国民が英語を話すことからも、ジャージー語の話者は少なく、今は15%の国民が理解するにすぎないとのことです。

ジャージー語は「Jèrriais」です。敢えてカタカナで書くと「ジェーレス」でしょうか。これが動画で「サーレース」と聞こえたものと同じものだと思いました。

よって、動画の0:16は
「How do you say black butter in Jèrriais?」(ジャージー語でブラックバターは何と言うのですか?)
「Nièr Beurre」(ニエルブール)

と言っていることが分かりました。

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ジャージーの秋を彩る「ブラックバター」すなわち「ニエルブール」。私がジャージーを旅したとき、それは初夏で、名物のじゃがいものオンシーズンでした。

写真は首都セントヘリアの目抜きストリートです。私が訪問したのはブラックバターの季節ではなかったけれど、ひょっとして、スーパーやお土産物屋のどこかで、瓶詰めされたブラックバターを見かけていたのかもしれません。

セントヘリア

リンゴが美味しい季節で、30時間絶えず鍋をかき混ぜ続ける意欲が出たとき(笑)に、このブラックバターを作ってみようかな (^^)v

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