ダブリンコドルの本物写真を集めました

2025/02/10

冬、寒くて今年も庭に雪が積もりました。寒いのでダブリンコドルを作ってみようと思いました。ダブリンは西欧アイルランドの首都の名称です。でもね、作り手により結構出来上がりが違うのがダブリンコドル。

Google画像検索「dublin coddle」

ダブリンコドル

どれもソーセージが入っている。
ソーセージを切るもの切らないもの。
じゃがいもが、角切り、薄切り。
にんじんが入るもの入らないもの。
水分が多いスープタイプ、汁気が見えないタイプ。
パセリがかかるもの、かからないもの。
クリアスープ系、白濁とろみ系。
鍋で作るスープ系、オーブンベイク系。
・・・でも、ダブリンコドルってこんな料理だったかなあ・・・? Google画像検索の欠点はどこか本物でない料理画像が多数出てくる点にある。

Instagram「#dublincoddle」

インスタグラムで「ダブリンコドル」の写真を集めました。ここから本物っぽい写真なり、私が「これだ」と思う写真を選びました。

ダブリンコドル

上の写真はいい感じですね。汁の多いスープと具沢山スープの間を取っていて、じゃがいもは丸のままではないが小さくもない。スープはクリアと白濁の間。

ダブリンコドル

上の写真は家庭料理らしさが溢れますね。キャプションには「かなり醜いけど~味は美味しいよ」って書いてありますが、その煮崩れ方が伝統に合っています。肉類はソーセージとベーコンのW使い。これも典型的なレシピですね。

ダブリンコドル

ああこれはいいねえ。ソーセージに焼き色を付ける。アイルランド人の投稿。

ダブリンコドル

小粒じゃがいもがまるまるころんと入っていて素敵。ちなみにいろいろな料理を見て「黒コドル」もあると思ったらここの掲載レシピでは「黒ビールを入れてもいい」と書いてある。そういうことか。

ダブリンコドル

分かった(笑) ここまで来ると分かる。もはや肉の代わりにソーセージを使い醤油を省いてあまり味付けをせずソーセージ&ベーコン自体が調味料も兼ねる「肉じゃが」なんだ!

ダブリンコドル

すっごーい(笑) この大きなじゃがいもの存在感。あと、にんじんが入るとソーセージに焼き色がつかなくても引き締まるなー。

ダブリンコドル

いいなあ(笑) 「肉じゃがは2日目が旨い」と同じ道をアイルランド料理も行っている。このじゃがいもの「煮溶ける感」よ! ダブリンコドルは来歴が「夫がパブで飲んでいても妻は家で寝るとき鍋を暖炉に置きっぱなしにしておけば、夫が深夜にパブから帰宅してもすぐに夕食を出せる。」というもので、それからするとじゃがいもの煮溶ける感は正解。ちなみに私がここまでオーブンベイクタイプを選んでいないのもその来歴が頭に入っているからだと思う。まあそもそもアイルランド現地でダブリンコドルは見てきているわけで。

ダブリンコドル

ちなみにオーブンベイクタイプのダブリンコドルは上のような感じです。こういうタイプもあるということは頭に留めておく。

ダブリンコドル

「じゃがいもが入らないダブリンコドル」のレシピもあった。玉ねぎ、ベーコン、ソーセージ。コメント欄に「ゆでたじゃがいもにこれをかける。あと、その他2品のじゃがいも料理も出す」と書いてある。

ダブリンコドル

これがじゃがいもが入らないダブリンコドル。というか、じゃがいもと別調理のダブリンコドル。マッシュポテトに乗っています。

ダブリンコドル

じゃがいもと合わせようともじゃがいもも入れているダブリンコドル。これでいい。じゃがいもがあってこそアイルランドトラディショナル。ソーセージの存在感が出ているのはいいと思う。

Google map
次に、ダブリン市内の飲食店が提供するダブリン本物のダブリンコドルの写真を見てみました。Google mapで店舗の料理写真を見ることができます。まずは何よりテンプルストリート界隈から。

ダブリンコドル

にんじんなしの伝統を押してきたよ。そう、にんじんが入るようになったのは新しい時代からなのです。いいねこの2日目感。じゃがいもまるっと。

ダブリンコドル

この煮溶け感良し。スープにじゃがいもが溶け出て、スープが美味しそう。

ダブリンコドル

このお店のダブリンコドルはじゃがいもが皮つきのまま。小ぶりのじゃがいもを使うの、いいなあ。

ダブリンコドル

このお店のダブリンコドルは具が小さいのですね。

* * *

アイルランドに限らずですが、私は世界の各地を旅して、1つの料理を何度も食べるよりもいろいろな料理を1回ずつでも食べるほうを好むから、こうして現地の料理を多数比較する機会は、旅の間はなかなかないんです。

今回こうしてなるべく本物の写真をたくさん見て、自分がこれこれと思うものにたくさん出会うことで、自分の理想が分かってきました。

* * *

いろいろ比較して最終的なバランスではこのイメージ!!私的第3位!

ダブリンコドル

ソーセージが細めのほうが日本で普通に売られているので手に入れやすい。まあ、ソーセージの焼き目はあってもいいけどないほうが伝統に合っているのだろうな。

第2位!

ダブリンコドル

ソーセージが細め、じゃがいもが大きすぎず、体が温まりそう。でもちょっと白すぎるかなあ。にんじんは小さめを少し入れてもいいのかな。

第1位!!

ダブリンコドル

このとろみ感が素晴らしいし目にも美味しそうだ。ただにんじんはもう少し小さくていいなあ(主張しすぎてしまう)。ソーセージとじゃがいもが目立つようにしたいな。

ということは、

ダブリンコドル

上の写真くらいににんじんを小さくして、ソーセージを焼かないバージョンは最高に好きかも。

そしてとろみはこう。

さらに、

ダブリンコドル

じゃがいもよりソーセージが際立つようじゃがいものサイズを小さめにしたら、上の写真は理想に近いな。

そして!

ダブリンコドル

このくらいじゃがいもが煮溶けたとろみをつけよう♪ にんじんも一緒に煮溶けていいから、煮汁は白くなりすぎず、深い味を予感させてくれる。ただしにんじんは小さく、ソーセージも細めでいい。

* * *

さて、私が実際に我が家の味にしたいダブリンコドルの方向性がまとまりました!

  • 肉類はソーセージとベーコンのW使い
  • ソーセージは細めでいいから切らず
  • ソーセージには焼き色をつけず
  • 小粒じゃがいもをたっぷり使い丸い面を出して
  • にんじんは小さめに切って少し入れて
  • にんじんを入れることでスープに少し暖色カラーを出して
  • じゃがいもが少し崩れかけた「2日目感」を出して
  • オーブンで焼くのではなくスープ料理の方向で
  • 汁メインにはせずあくまでおなかにたまる具メインで
  • パセリはスープに混ぜ込む形で

と、このような感じで、寒い冬に体がぽかぽか温まるようなダブリンコドルを作ってみようと思います。



* * *

本記事、レシピ内容及び写真の著作権はすべて管理人:松本あづさ(プロフィールは≫こちら、連絡方法は≫こちら)にあります。読んでくれた方が実際に作って下されば嬉しいですし、料理の背景やTipsなど、世界の料理情報の共有を目的として、大事に作成しています。
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