さあ、スパイスカレーをいろいろと作りたい私が、スワヒリのカレーを作ろうと思いました。
有名な、ムチュジワサマキ(Mchuzi wa samaki)です♪
Mchuzi --- グレイビー
wa --- 英語のof
samaki --- 魚
よってムチュジワサマキ(Mchuzi wa samaki)は「魚のグレイビー」で、グレイビーがもったりしたソースや煮込みの汁を指すのと、特にこれはスパイスアイランドとしての歴史を築いてきたザンジバルでの有名料理なので、「魚のカレー」という料理にもなります。
さて、私も現地で見ている料理とはいえ、画像検索ではどのような見映えの料理が見られるか、興味深々!
◆Google画像検索「Mchuzi wa samaki」
でも、気になる「似た単語」に出会ってしまった。
◆Google画像検索「Mtuzi wa samaki」
ほら、「Mchuzi」が「Mtuzi」になった料理も散見されるのです。
「wa samaki」の部分がスワヒリ語なので、「Mchuzi」と「Mtuzi」はどちらもスワヒリ語なのだろうけれど、民族による言語の差かもしれない。つまりは方言かもしれない。しかし厳密に使い分けられていて違うものなのかもしれない(じゃことシャコが違う食べ物であるように)。
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◆Google books「Dialect in Swahili: A Grammar of Dialectic Changes in the Kiswahili Language」(≫こちら)
「Kiung.のCH音は、Kimv.のT音になる。」
その続きに、
「Mtuzi=Mchuziである。どちらも意味はGravy。」
同書籍内で、スワヒリ語のDialect(方言)として、KiungujaとKimvitaがある。
◆英語wikipedia「Swahili language」(≫こちら)
「Modern standard Swahili is based on Kiunguja, the dialect spoken in Zanzibar City,」(現代のスワヒリ標準語はザンジバルで話されるキウングジャ(ウングジャ弁)に基づく。)
「Kimvita is the major dialect of Mombasa」(キンビタ(ムビタ弁)はモンバサの主要言語である。)
Kiは「○○語」や「○○弁」のような用法です。
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魚のシチューやカレーに相当する料理は、標準スワヒリ語で「ムチュジワサマキ」(Mchuzi wa samaki)と言い、これはザンジバルのスワヒリ語に基づく。一方でケニアのモンバサのスワヒリ語では「ムトゥジワサマキ」(Mtuzi wa samaki)と言う。どちらもスワヒリ語であり方言の差異である。
※なおスワヒリ語の「T音」には、アラビア語の「ت」に基づくものと「ط」に基づくものがあるが、日本語カタカナ表記ではどちらも「タチトゥテト」の音になりうるのでここでは区別しませんでした。